2017年02月08日

ギャップ萌え?「狂犬」と「修道士」の間に・・・【「自省録」】

 

「自省録」

マルクス・アウレーリウス:著
 神谷 美恵子 :訳
岩波文庫

 

『ギャップ萌え』という言葉がある。

料理はできないし、鳥は見るのも嫌いですぐに泣く。
だけど、ステージで歌わせたらすごくうまくて、かっこいい!
そういうアイドルにおじさんはキュンキュンするのである(笑)

何故か知らないけど、人は「ギャップ」がある人に惹かれるものらしい。

「ギャップ萌え」といえば、彼の人もそうかも知れない。
先日、来日した新しいアメリカの国防長官、ジェームズ・マティス氏、
その人である。

「MAD DOG(狂犬)」という異名があるかと思えば、
7000冊の蔵書を持ち、生涯独身主義でテレビを持たない禁欲的な姿勢から
「戦う修道士」とも言われているそうだ。

そのマティス氏の愛読書の一つとして、かつてのローマ皇帝、
マルクス・アウレーリウスが記した「自省録」という本が
テレビで紹介されていた。

「MAD DOG」と「戦う修道士」のギャップに惹かれて(?)
取り急ぎ、Kindleでダウンロードして読んでみた。

一部、哲学的すぎて読んでいても、さっぱり分からないところもあった。
だけど、湾岸戦争、アフガニスタンやイラクの戦場にあって
マティス氏の心を支えた言葉に思いを馳せて読んでみると、
なるほど!とうなずけるところも多い。

例えば、

あたかも一万年も生きるかのように行動するな。
不可避のものが君の上にかかっている。
生きているうちに、許されている間に、善き人たれ。

「死」と隣り合わせの戦場においては
呑気に「明日・・・」などとは言ってられない。
「生きているうちに、許されている間に、善き人たれ」
そんな言葉も私たちが平和な日常の中で感じるよりも
真実味を帯びてマティス氏の心に何かを訴えていたのではないか。

事物は魂に触れることなく外側に静かに立っており、
わずらわしいのはただ内心の主観からくるものにすぎないということ。

敵が、身方が、次々と命を失い倒れていく。
そんな戦場で指揮官として兵士たちを統率していくためには
外部の出来事に一々、動じることなく
自分の心の内を平静に保たなければならない。
そんなコトを教えてくれる言葉のように思えた。

◆◇◆◇◆◇

この「自省録」を書き記したアウレーリウスもローマ皇帝として
各地の戦場を転戦して活躍した人だった。
だからこそ、軍人であったマティス氏の心にも
何かしら相通じるものがあるのかもしれない。

ちなみに「MAD DOG」を狂犬と訳すのはあまりに直訳すぎて、
本来は「勇猛果敢」と訳すのが妥当ではないか、
そんなふうに指摘する声もちらほら聞こえてくる。

なるほど。勇猛果敢な、戦う修道士であれば、
そこに「狂犬」ほどのギャップはないように思われる。
そして、素直な目で彼の人を受け止められるように思うのだが。

そういえば、
「あるがままの姿で物事を見よ」
「自省録」にもそのひと言が書かれていた。

(おしまい)

【文庫】

 

【Kindle版】

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2017年02月05日

「生きるに値しない生命などない」【「ブラックジャックによろしく・4」】

「ブラックジャックによろしく 4」

佐藤 秀峰:著


今日はちょっと重い話しです。。。

16年7月26日、神奈川県相模原市の障がい者福祉施設で発生した
殺人事件のことを覚えてらっしゃる方も多いかと思います。

その事件から半年が経った1月下旬。
ラジオで評論家の宮崎哲弥氏が、この事件について語られていました。

宮崎氏の発言の中で私の印象に残ったのが以下の2点です。

「生きるに値しない命など存在しない」そう断言できるほど
私たちの社会は障がい者を受入れることが出来ているか?

およそ3年前に始まった新型出生前診断で、生まれてくる赤ちゃんに
障害がある(可能性がある)と診断された妊婦さんのうち94%の人が
選択的妊娠中絶をしている。

そして、障がい者と社会、障害を持って生まれてくる赤ちゃんと
その家族について描かれた作品として是非読んで欲しいと
宮崎氏が取り上げていたのが、「ブラックジャックによろしく」の4巻でした。

アマゾンの内容紹介

「生まれた赤ちゃんはダウン症だった・・・」

その双子は4年間不妊治療を続けた結果の、待望の我が子・・・のはずだった。
突然に障害児の親となった田辺夫婦は、
我が子をこのまま死なせてくれと斉藤と指導医・高砂に乞うた。

説得できなければそれも仕方ないとする高砂に斉藤は反発する。
親が我が子の命を決定するそれは許される事なのか?
何が親を支配し、何が高砂にそう思わせる?
新生児科と日本の現実に斉藤が熱くなる!

※「ブラックジャックによろしく」は全巻、無料で公開されています。
 Kindleでダウンロードも出来るし、こちらのページでは
 PCでそのまま読むことも出来ます。

ブラックジャックによろしく4巻 - 漫画onWeb

■悪意はないのです。だから差別は無くしがたい

「障害を持っている人を差別してはいけない」これって、当たり前のこと
だと思うのですが、本当に「当たり前」なのだろうか・・・?

ちょっと、個人的な昔話を。。
私が小学生の頃の話しです。

私が通っていた小学校には知的障がい者のためのクラスがあり、
「ひまわり学級」と呼ばれていました。

その「ひまわり学級」は知的障がいをもった子供たちのためのものだと
教えてくれたのは、まわりの大人たちでした。
そして、あろうことか、
「悪いコトをすると、ひまわり学級に入れられちゃうよ」などということも
まわりの大人に吹き込まれました。
たぶん・・・そんな話しを吹き込まれたのは私だけではなかったと思います。

そして、小学校6年生の夏。

夏休みの臨海学校で千葉県の海にみんなで行きました。
そこには、6年生のクラスと一緒にひまわり学級の同級生たちも
参加していました。

どうして、そんなことになったのか全く記憶がないのですが、
旅館の部屋で水着に着替えるときのこと。

ひまわり学級のK君を取り囲んで、パンツをずりおろして丸裸にしようと
男の子たちがいたずら(?)、いじめ(?)を始めたのです。
もちろんK君は必死になって抵抗します。
だけど、それを止めようとする同級生は誰もいませんでした。

私はといえば、その輪からちょっと離れたところで
何もせず、何も言わずにその様子をただ眺めていただけでした。

子供たちのちょっとしたイタズラだったのかもしれない
そこに悪意なんてものは、たぶん無かったと思う。。

だけど、

「悪いコトをすると、ひまわり学級に入れられちゃうよ」
そんな大人の言葉が知らず知らずのうちに
差別するココロを子供たちの中に植え込んでいたのかもしれない、
なんだか、そんなふうに思うのです。

◆◇◆◇◆◇

今回、このコミックを読んで


「悪意はないのです。だから差別は無くしがたい」
「悪意はなくとも全員、共犯者だ」


そんな言葉をぶつかり、考えてしまいました。

人が人を差別する、
もちろん、あってはならないことだと思います。

だけど、その「差別するココロ」って何処からやってくるのだろう、と。
まわりの大人たちから知らず知らずのうちに刷り込まれてしまうもの?

それとも

(そんなこと思いたくないけど)
差別するココロって、もしかしたらDNAレベルで刷り込まれていて
人が成長する過程において「理性」を身に付け、
それによって押さえ込まれているのではないか・・・?とも思う。

■妻は息子がダウン症であると分かって泣きました

もしかして、あなたは障がいのある子の親に
なりたくないだけじゃないんですか・・・?

ダウン症の赤ちゃんの手術に同意しようとしない父親に向かって
研修医の斉藤がそう言って詰め寄る場面が描かれています。

冒頭でも書いたように、検査で出産前に障害がある可能性が高いと
言われた妊婦さんの94%が中絶をしてしまっているらしいです。

中絶を決めた親御さんたちの苦悩と、心の痛みはいかばかりだろか。
それを思うとこちらの胸もとても苦しくなります。

そして、この本の中にも描かれていることなのですが、

障がいをもって生まれてくることは不幸なのか?
幸、不幸を決めるのは子供であって、親ではない(はず)。

だけど父親は言います。

少なくとも、この社会において
息子の人生は不幸です

我が子に障がいがあることを不幸だと思ってしまう。
その責任の一端は障がい者にとってけっして優しいとは言い切れない
この社会を形作っている私たちにもあるのではないか、
ということに気付かされます。

◆◇◆◇◆◇

ラジオで宮崎氏が言っていました。

子供が障がいをもって生まれた親御さんや医療関係者が
どれほど苦悩するのか、私たちはそれを知らなければならない。

そして、「障がい者なんていなくなってしまえ!」そう言って、
牙をむき多くの障がい者を殺傷した犯人と戦うためには
障がい者にとって優しい社会を私たちが作っているのか、
それを自らに問わなければならない。

学校の試験問題と違って、答えなんてそう簡単に見つからないし、
答えも一つじゃないかもしれない。

だけど、

この本の最後に、一つのヒントが描かれています。
そして、それを読んだとき私は知らず知らずのうちに涙が
こぼれてきました。

くどいようですが、無料で読めますので、
よかったら読んでみて下さい。

※パソコンで読む方はこちらのページから

ブラックジャックによろしく4巻 - 漫画onWeb

※Kindleで読む方はこちらから

(おしまい)

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2016年02月14日

「日記は自分に対する経験報告書」にスゴく納得!【「知的生産の技術」】

「知的生産の技術」

梅棹忠夫:著

岩波新書

梅棹忠夫氏によって書かれたこの本は情報カード(京大式カード)や

「こざね法」という文章術などを紹介したことでも有名で、
知的生産術に関する古典的名著です。

今から50年近く前の1969年に出版され、
長く読み継がれているロングセラーでも
ありますね。

そんな名著に対して今さら私ごときが、
あーだ、こーだというコトもないのだけど、

この本の中に書かれている日記についての件がすごく納得できたので、
ちょっと思うところを書いてみようと思います。

■なぜ日記は長続きしないのか?

日記といえば三日坊主!・・・ですよね〜?
日記を書き始めたのはいいけど、途中で放りだしてしまった経験がある方も
多いのではないでしょうか?

なぜ日記は長続きしないのか?

どういうわけか、日記には心のなかのことをかくものだという、
とほうもない迷信が、ひろくゆきわたっているようにおもわれる。

平安時代の「紫式部日記」や「更級日記」など、日本には有名な文学的な日記が
残されていて、それが日記というのは文学的なもの!というふうに誤解されて
いるのではないか?
と、著者の梅棹氏が書かれているのを読んだ時に思わず
「その通り!」と膝を打ってしまいました。

昔、昔のそのまた昔。
私がまだ小学校高学年か中学生だった頃に
何を思ったのか、(自主的に)日記を書き始めたことがありました。

ノートに向かって一生懸命に自分は何を考えているのか、何を感じているのか?
そういう心の奥底・・・といっても私のことですから相当に底は浅いですが、
を書き綴っていたのですが、当然のことながら長続きするわけもなく
確か数週間で放りだした記憶があります。

だいたい、自分の心に向き合うだけでもシンドイのに、
さらに心の中の中の曖昧模糊とした感情を(ムリヤリ)言語化するのだから
文学者ならともかく、一般の人がそれを日々続けるなんて
苦行以外のナニモノでもない!と思うのですよ。

日記が長続きしない原因って、意志が強いとか弱いとかの話しじゃなくて、
『心の中を言語化する、そしてそれを長期間続ける』というハードルの高さに
あるんじゃないかな?って思うのです。

■日記は、自分自身のための、業務報告なのである

日記は長続きしないもの、面倒くさいもの、だという世間の常識(?)に対する
一つのアンサーとして一時期、「4行日記」っていうものがちょくちょくネットで
話題になったことがありましたね。

「4行日記」を始めてみる | シゴタノ!

どういうものかというと、

1.その日の仕事からトピックを1つ取り上げ【事実】、
2.その中で気づいたことを記し【気づき】、
3.その気づきを活かすとしたら今後どう行動すべきかを明文化し【教訓】、
4.その教訓を実践している「ありたい自分」の姿を描く【宣言】、

この4行を日々、記録していくのです。
フォーマットというか書くべきことが決まっていて、
それがしかも、たった4行でいいのだから、かなりハードルは低い!・・・って
思っちゃうんですよね。。

私、この「4行日記」も数週間で放りだしました。。(^^;;

どんな気付きがあったのか?
そして今後はどう行動すべきか?
そんなことを一々考えるのがしんどかったのですよ。

断言しますが、

私のように意志薄弱で、頭も悪い人が
心の中を言語化するとか、出来事に対して意味付けを考えるなんてことを
最初からやろうとするのはムリです!

で・・・

「知的生産の技術」の話しに戻りますが、
その中に、こんなコトが書かれています。

日記というのは、要するに日づけ順の経験の記録のことであって、
その経験が内的なものであろうと外的なものであろうと、
それは問題ではない。

梅棹氏がいうには、日記というのは日付け順の自分の経験の記録であって
言ってみれば、『日記は、自分自身のための、業務報告』なのだと。

その日の出来事を淡々と記録する。何か心に思うことがあれば
それはそれで簡潔に記録しておく。

私、これを読んでなんか・・・心がスキっとしましたよ。

実は私・・・(これから、ちょっと自慢話を書きますよっと・笑)
2014年6月からほぼ毎日、日記を書き続けているんですね。
(もう足掛け3年目です!)

Mr.三日坊主と異名を取ったこの私が何故、2年以上も日記を続けられたかというと
とにかく自分の感情とか思考とかいったものを排除して
ただひたすらに、その日にあったコト(だけ)を書いてたからだと思うんです。

何が書いてあったか、だけを書くわけですから
余計な頭を使わなくても書けるんですよ(笑)

で、

時々、嬉しかった!とか、ムカついた!っていう強めの感情が
湧き上がった時には、ちょこっとそれも書いておく。

だから、この本で「(日記は)日づけ順の経験の記録」だと書いてあるのを読んで
あ〜、私のようなやり方でも良いんだぁ〜!って何か安心(?)したんです。

■日記は時間を異にした「自分」という「他人」との文通である

「自分」というものは、時間とともに、たちまち「他人」になってしまうものである。

日記というものは、時間を異にした「自分」という「他人」との
文通である、と
かんがえておいたほうがよい。

自分が書いた日記って誰が読むのかというと・・・

まぁ、たいていの場合は書いた本人が「後で」読み返すわけですよね。

でも、梅棹氏が書かれているように「後で」読み返す自分は、書いた時の自分とは
ちょっと違う他人でもあるんですよね。

私も時々、以前の日記を読み返すことがあるのですが、
「な〜にやってんだよ」とか、「おぉ、頑張ってるじゃん」とかって思う。
過去の自分に対してまるで他人を見てるかのように客観的に自分を見ることができるのです。

そして、過去の自分を振り返りながら、
もっと楽しいコト、嬉しいコトがいっぱい日記に書けるように
がんばれ!今の自分!って感じになるんですよ。

で、

私は今年から「5年連用日記」に日記を書き綴っているのですが、
途中で挫折しない限り、5年後の自分がまたこの日の日記を
読み返すことになるので、
毎日、日記を書きながら5年後に自分はどんな思いで
この日記を読み返すのか?

「あの頃は頑張ってたなぁ」としょぼくれた自分になってしまっていないか?
「あの時があったから今の自分があるんだ!」と言える自分になっているのか?

ちょっとキザな言い方ですけど、
5年後の自分に向けてエールを送るような気持ちで
日々、日記を書き綴っているのです。

振り向いた昨日に恥じないように
仰ぎ見る明日に恥じないように

「ローリング30」吉田拓郎

(おしまい)

↓新書

 

↓Kindle

posted by penguin-oyaji at 22:07 | Comment(0) | 読書(その他) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年01月27日

【「もういちど読む山川世界史」】このろくでもない、素晴らしき世界

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いきなりですが、
私、世界史が苦手です!(キリッ!☆

高校に入ると勉強するじゃないですか、「日本史」とか「世界史」を。
そん時にどーしてもカタカナの人名が覚えられなかったんですね。

アレクサンダー、ディオクレティアヌス、ピョートル、イヴァン4世・・・

こーいうのが超!苦手でした。。。
だから当然、世界史のテストも玉砕状態だったし、
大学入試の時も「日本史」を選択しましたよ。

でも

最近になって出口治明さんの「仕事に効く 教養としての「世界史」」とか
佐藤優さんの「世界史の極意」なんていう本を読むと
本当に、改めて、徹底的に、
自分の世界史に関する知識の無さを思い知らされたんですね。

で・・・

ここは一発、もう一度ちゃんと勉強してやろうじゃん「世界史」を!
って急激に鼻息を荒くして本屋さんの参考書売場に行ったんっすよ。

ハッキリ言って50過ぎのおっさんが高校生の参考書売場でウロウロしてるのは
超〜恥ずかしかったです。。
でも、「違う、オレが読むんじゃないんだ!子供に頼まれて参考書を
買いにきたんだ!」って顔をしながら(本当は息子も娘もいないけど・・・)
取りあえず1冊の本を手にして帰ってきました。

それがこの本。
 
写真 のコピー


例によって人類の出現(猿人とか原人)から始まって

21世紀初頭の世界情勢まで
ずーーーーと読みました。

で、思いました。
誰かが『人類の歴史は戦争の歴史だ』って言ってたけど、
本当にその通りなんだな、って。

古くはペルシアとギリシャが戦ったペルシア戦争から
第二次世界大戦後も中東戦争があったり、
最近では戦争の形も変わってテロとの戦いになったり・・・

もう、呆れちゃうくらいに戦争しまくってきたんですね。

うまく言えないけど

戦争して、領地をぶん捕って(捕られて)、
そこに新しい交易が始まったり、文化の融合とかが起こって
そうやって人類は進歩してきてんじゃないかなぁって気がするんです。

本当に、ろくでもない!
だけど、綿々と進歩を続けてきた素晴らしい歴史でもあるんだなぁ
と思った次第。

◇◆◇◆◇◆

それから・・・

昨年の暮れ頃だったか
トルコがロシアの空軍機を撃墜して国際問題になったことがありましたよね。

トルコのエルドアン大統領も、ロシアのプーチン大統領も
双方、一歩も引く様子はなくこれからトルコとロシアは
どーなるんだろう?と世界が注目しましたよね。

でも、そもそもこの両国、昔から何度も戦争を繰り返しているんですね。
有名なのは1877年に勃発したロシア・トルコ戦争(露土戦争)だと
思うんですが、それ以外にも小競り合いというか局地的な戦争を
何度も繰り返してきた歴史がある。

まぁ、地政学的にいってもロシアが南下しようとすれば
必然的に(地理的に)トルコとぶつかるわけで、
トルコとロシアの戦争はいわば宿命の対決だったりするのかな
と思ったりもするわけです。

こういう歴史的な流れを知っていると
昨年のような空軍機撃墜の事件があったときでも、
あぁ、また伝統の一戦が始まるのかぁ、と思えたりするわけで、
やっぱ歴史を知ってると、ほんの少し今の世界の見え方が
違ってくることを実感しました。

◇◆◇◆◇◆

この本のおかげで、殆ど忘れ掛けていた世界史の大まかな流れも
思い出したので、今年は少し中国王朝の興亡とか、イスラム世界の歴史など
ちょっと興味あるところを深掘りしてみようかと思ってます。

もっとも、今一番おもしろ!と思っているのは
源平の戦いあたりから南北朝時代あたりまでの
日本の中世の歴史なんですけどね(^^;;

タグ:歴史 世界史
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2015年02月13日

【椎名誠「アイスランド 絶景と幸福の国へ」】大切なものを何処かに置き忘れ気が付くと僕は今何をしているんだろう?

 

「アイスランド 絶景と幸福の国へ」
椎名誠:著
日経ナショナルジオグラフィック社

学生の頃、重度のシーナ中毒者だった私。
新刊が出ると片っ端から読みあさってました。
(けっこう多作だったので、追いかけるのがタイヘンでしたけど)

でも、「アドバード」あたりを最後に
椎名さんの著書を読むこともなくなって・・・
と言うよりは社会人になって本自体を
あまり読まなくなってしまってた。。

そして今回、数十年ぶりに椎名さんの新作を手にして
読んでみたら・・・

Amazonの内容紹介

南米パタゴニアから北極圏まで、世界を旅した作家が
“最後のでっかい旅"に選んだ行き先はアイスランドだった。
その理由は、独特の絶景や大自然、そして、敬愛する作家
ジュール・ヴェルヌの『地底旅行』の舞台であると同時に、
幸福度、安全度、女性の社会進出度などさまざまなランキングの
上位国だから。著者が実際に見て聞いて書いた「幸せの国の現実」
とあわせ、でっかい旅の総括ともいえる長い「おわりに」では、
これまでに訪れた世界各国の幸せについても振りかえる。
また、著者の撮り下ろしに加え、ナショジオの絶景写真を31点収録。
絶景と幸福の国を写真でも楽しめます。
美しい国とは―、幸せな国とは―。いまだからこそ読みたいアイスランド紀行。

■幸せって・・・?

ぼくの今度のアイスランドの旅には、いくつかテーマを持って
きていたが、
そのうちのひとつが、この国の国民の「幸福度」の
現実だった。何年か前に
「幸福度指数」が世界九位になったことが
あるという。その実態や理由を
知りたかった。(P72)

幸福とは何か?と問えば、個人の価値観が多種多様であるのと同じように
幸福について人の数だけ違う答えがあるに違いない。

だけど、「幸福な国」あるいは「幸福な社会」とは何かと問えば、
答えはもう少し絞られるのかも知れない。

椎名さんによれば、このアイスランドという国は

軍隊はなく、原発もない。しかし税金は高く、物価も高いが、
政府による
その高い税金の還元が目で見えるかたちでなされて
いるからなのだろう、
多くの国民は、おだやかでシアワセそう
な顔をしている。みんな「この国は
安全で、犯罪などない」という。
警察はあるが銃を保持せず、殺人事件なども
殆どない。滞在中に
パトカーはついに見かけなかった。(P9)

そんな国なんだそうだ。

この本は椎名さんによるアイスランドの旅行記なので、
行く先々での人々の暮らしぶりや自然の情景が綴られている。

そして、文章だけでなくナショナルジオグラフィックの美しい写真と
椎名さんによるモノクロ写真が数多く収録されているので、
視覚的にもアイスランドがどういうところなのかを理解し、
楽しむことができるようになっている。

話しを戻すけれど・・・

この本の文章と写真で感じるアイスランドという国(社会)が
果たして「幸福」なのかどうかという判断は
やはり人それぞれなんだろうと思う。。

だけど、

旅っていうのは、単に行く先々の風景や人々の暮らしぶりを
見て感じて楽しむだけでなく、
その場所から、自分が暮らしているところを振り返って見直してみる、
そんな新しい視点を手に入れる機会でもあると思うのだ。

軍隊も原発もなく、
殺人を含めて犯罪が殆どなく
だけど、税金や物価も高い
幸福度ランキング9位のアイスランドという国を通して
私たちが住む日本という国(社会)を省みた時に
そこにあるのは果たして「幸福」なのか、
それとも・・・

この本はそんな「幸福な国」「幸福な社会」について
考えてみる良い機会を与えてくれる本だと思った。

■大切なモノを何処かに置き忘れ、気がつくと僕は今、何をしているんだろう?

子供の頃に抱いた”夢”は、愚直ながらもとにかくずっと追求して
いたら結構実現してしまうものなのだ、「夢」はかなうものなのだ、
ということをぼくはぼんやししながらも確信したのだった(P131)

今回この本を読みながら思い出したことがある。

自分が若い頃(つまり、重度のシーナ中毒者だった頃)、
椎名さんの「パタゴニア あるいは風とタンポポの物語り」という旅行記を
読み、いつか自分もその地を旅してみたいものだと思った。

そして同時に、今のような人生を送っていたら、
きっとほぼ間違いなく私はパタゴニアに行くことなく
人生を終えてしまうだろう、と思ったのだ。

このアイスランドの旅で椎名さんは敬愛する作家、
ジュール・ヴェルヌの『地底旅行』の舞台となった場所に立っている。

「夢はかなうものだ」と椎名さんは書いている。
だけど・・・その昔、サラリーマンをしていた椎名さんが、
もしもそんまま会社勤めを続けていたら、作家になっていなかったら、
果たして椎名さんの「夢」はかなっていたのだろうか?

抽象的な書き方で申し訳ないのだけど、
夢をかなえるためには、その夢に近づくような人生を選択しないと
いけないのではないか・・・と思う。

子供の頃、あるいは青春時代に小説でもいい、映画でもいい
あんなふうに生きたい!
こんなことをしたい!
そんな憧れの人生を夢見た経験は私だけでなく、
多くの人にあるのではないかと思う。

だけど、

オトナになって、仕事をして生活に追われているうちに
いつしかそんな子供の頃の夢は何処かに置き忘れてしまい
夢見たのとはほど遠い人生を送ってしまっていた。。。

この本を読んで私は、そんなちょっとほろ苦い現実も一緒に
突き付けられたような気がした。

大切なものを 何処かに置き忘れ
気が付くと僕は今 何をしてるんだろう
夜空を見上げると 多くの夢が
星になり風になり 踊って見える

吉田拓郎「若い人」

◆最後に・・・

椎名さんは昔から極寒のシベリア、タクラマカン砂漠や
パタゴニアなどなど辺境と言われるようなところを
何度も旅してきた作家さんである。

だからというワケでもないのだろうけれど、
椎名さんの本を読むと異国の地と比べて
我が日本の社会がどれだけオカシなことになっているか、
というようなことがよく書かれている。

若い頃、そんな椎名さんの作品を読む度に
そーだ!そーだ!と激しく同意したことも数知れず。。

上の方でも書いたけど、
「旅」っていうのは、異国や見知らぬ場所に立ち肌で感じるものから
新しい視点を得る機会でもあると思うんですよね。

自分で実際にそんな辺境を旅する機会のなかった私にとって
数多くの椎名さんの旅行記を読むことで
バーチャルな世界旅行を楽しんだり、
改めて日本の社会というものを考えてみる教科書でもあったのです。

北米大陸とヨーロッパ大陸(ユーラシア大陸)の中間、
北極圏近くに浮かぶ島国「アイスランド」

「幸福」というテーマを持ってそのアイスランドを旅した
椎名さんが出した一つの結論。
それが最後の方に書かれているのだけど、
読んでいて深く考えさせられるものでした。
※詳細はネタバレ自重ということで・・・
 是非とも本書を手に取って読んでそして考えて貰いたいと思う。。

それから、これも既に上の方で書いたけれど
この本にはナショナルジオグラフィックの美しい写真や
椎名さんが現地で撮ったモノクロの写真が
数多く掲載されているので、読まずとも見るだけでも
アイスランドという国を楽しめるようになっている。
本屋さんで見かけたら、先ずはその写真を楽しんでみるのも
良いのではないかと思うのでした。

おしまい。

  

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2015年02月08日

親孝行のススメ【みうらじゅん「親孝行プレイ」】


「親孝行プレイ」
みうらじゅん:著
角川文庫

今年の年明けぐらいだったか、Facebookを眺めていたら
お友達がこの本のレビューを書いていて
何となく今の自分に必要な本かなぁ?と思って手にした次第。

作者はイラストレータ、漫画家などとして活躍している
みうらじゅんさん。
私、実はあまり詳しいコトは知らなくて
時々タモリ倶楽部に出てくる面白いロン毛のオジさん
くらいに思ってました(^^;;

でも、「ゆるキャラ」って実はみうらじゅんさんが考案した
ネーミングだったんですね〜 (知らなかった・・・)

Amazonの内容紹介

親孝行したいとか親は大切だとか、“思っている”だけでは気持ちは相手に
伝わりません。親孝行は、具体的に行動しないと意味がないのです。
どうせなら徹底的に親を喜ばせてあげたい。そこで忘れてはならないのは、
相手が親だからこそ「誰よりも気を遣い、誰よりもサービス精神を持ち、
誰よりも接待感覚を忘れてはならない」こと。とにかく行動。
初めはぎこちなくてもいいじゃないですか。
著者が実際にやっている親孝行の数々。

 

■会社では出来るのに、なぜ家出は出来ない?
 〜親コーラーになろう!〜

「親孝行とはプレイである」
これがたえず親孝行と向き合い、親孝行学を探求し、
親コーラー(親孝行実践者の意)として私が導きだした
結論である (P5)

「親だからこそ」
「子だからこそ」
「親子だからこそ」
誰よりも気を遣い、誰よりもサービス精神を持ち、誰よりも
接待感覚を忘れてはならないのだ。そう、親を喜ばせるという
行為は、もはや「心の問題」ではなく、実際にどう行動するか
つまり「プレイ」の一環なのである。心に行動が伴うのではなく
行動の後に心が伴うのが現代の親孝行なのだ。(P6)

職場ではフツーに出来るのに何故か家庭では出来ないコトってないですか?
私はあります。例えば「掃除」とか。。

職場ではあんなに一生懸命に日々、掃除をするのに
何故か自分の部屋はいつまでも散らかったまま・・・そんな感じです(^^;;

どーして、そんなことになるのか?って考えてみると
やっぱり「仕事だから」って割り切ってる部分があると思うんですよね。

仕事なら、ちょっとくらい嫌なことでも我慢して出来てしまう。

仕事での接待、あるいは上司と一緒の職場の飲み会。
相手が少々嫌なヤツでも「これも仕事のうち」と割り切ってしまえば
満面の笑みを浮かべて相手をすることが出来る。

それと一緒かなぁ、と。

で・・・

本書のメインテーマである「親孝行」

これもなかなか実践するのが難しい。
この場合、相手が嫌なヤツというよりも「親子だから」なんとなく照れくさい。
そんなふうに思ってテキトーにあしらっているうちに手遅れになってしまった。。

・・・なんて、コトにならないように
親孝行を「放置プレイ」や「S○プレイ」と同じような『プレイ』と割り切って
先ずは楽しみながら実践しよう!行動しよう!というのが
本書の主旨なんだと思う。

つまり先の例でいえば、親を接待の相手だと思ってサービスすれば良い。
そうすれば「親だから」なんていう照れなど気にならずに
親孝行が出来るっていうことなんだろうと思うのです。

■年をとった親はなぜかワガママになる?

親というのはそもそも理不尽な人種なのである。登山家はそこに山が
あるから
登り、親孝行家はそこに親がいるから親孝行をする。
山に向かって「高すぎる」などと文句を言う登山家はいないわけで、
親に向かって「理不尽だ」と文句を
言うことほど意味のないことは
ないのだ。
(中略)
親孝行プレイは諸君が親に対して行う奉仕プレイなのだということを
忘れては
ならない。(P28)

何故かは知らないけれど、人は年をとると「ワガママ」になることが
多いような気がする。

「ワガママ」と「理不尽」はイコールではないけれど、
とても近い関係にあるような気がする。
(従兄弟くらいだろうか?)

親から「ワガママ」や「理不尽」なコトを言われたら当然おもしろくない。
だからキレる!私も今まで何度キレたか分からない。

しかし!

職場では上司やお客からもっと酷い理不尽でワガママな仕打ちを
何度も受けてきたじゃないか!
そして、その度に歯を食いしばって耐えてきたじゃないか!

そう思えば親の理不尽、ワガママなんて大したことない。

親がワガママを言ってきても職場の上司やお客に接する時みたいに
明るい笑顔でその要求を受けとめれば良いのだ。

つまり、そーいうコトっすね。

■親へのプレゼントという重大問題

ここでは「父親に何をプレゼントするば喜ぶか」のテクニックを
考察していく。
それにはまず諸君には父親孝行プレイの基本姿勢から学んで
いただきたい。

それはすなわち「年をとったことを父親に実感させるな」という
ことだ。
プレイのひとつひとつは父親にはいつまでも若い気分で
いてもらうための
ものでなくてはならない、というのが絶対条件
なのである(P113)

プレゼントというものは、相手にとって必要なものを贈る行為では
ない。
そのようなものは本人が自分の意思で購入すればいいのである。
プレゼントとは
本人では絶対に買わないもの、しかしもらうと意外に
嬉しいものをチョイスすべき
なのだ。(P115)

親の誕生日や父の日、母の日に何をプレゼントすればいいのか?
これは子供にとってけっこう重大な問題なのではないかと思う。

何が喜ばれるか見当もつかないまま
取りあえず何かテキトーなものを選んでプレゼントする。

が・・・!

それから何年か経って、こっちがそんなものをプレゼントしたことすら
忘れてしまっていても親は
「これは○○の時にあんたからプレゼントして貰ったものよ」
と、結構しつこく覚えていてくれたりするので、油断がならない。

この本を読んでいて「そうであった!」と膝を打ったのが、
『年をとったことを喜ぶ人は(滅多に)いない』
という真実なのであった。

親が年をってくると、プレゼントを選ぶ時にも何となく親の年に合わせて
「渋いもの」「地味なもの」「枯れたもの」を選んでしまいがちになる。

だけど、本書によれば
盆栽、モモヒキ、あんかなど年寄りが好むものを贈ってどーする?!
逆に「これ、若すぎるかも?」と思うようなものをプレゼントすべし!と
書かれていて、なるほど〜!と思った次第。

ちなみに・・・

先日のこと。
うちの母と一緒に某ユニクロに買い物に行った時のこと。
母はカーディガンが欲しかったらしくて、
どの色がいいか?と訊ねられたので、
私は何の躊躇もなく「赤!もしくはピンク!」と答えたのだけど、
「そんな派手なのは嫌だ」と無下もなく却下されたのだった。。orz

◆最後に・・・

『親孝行とはプレイである』
この一見ちょっとふざけたように思えるこのフレーズ。
でも、この本の最後のページを読むと
まさに名言!というふうに思えるのではないかと思う。
(ネタバレ自重で引用しませんが。。)

親孝行をテーマにした著作って割と色々あると思うけど、
なんとなく「涙」とか「感動」という言葉と結びついているものが
多いように思うんですね。

でも、この本はむしろ逆で明るい笑いの中に感動が隠れている
そんな内容だと感じました。

それと・・・

親孝行とは・・・っていう概念だけを語っているのではなく
この本では実家に帰省した時、親孝行旅行に連れ出した時、
父親と一緒に寿司屋に行った時など、どのように振る舞えば良いのか
図入りで解説してあるまさに実用書!

ただ、著者がみうらじゅんさん、その人なので、
完全に男目線だし、ところどころにエッチな表現も出てくるし、
女性が読むとまたちょっと違う読後感になるかも?

でも、一つ言えるのは
一見ふざけたりネタにしか思えない話しにも
端々に親を喜ばせようとするみうらじゅんさんの優しさが
ちゃんと隠れているということ。

もしも、この本を手にする機会があれば
そんな優しさに是非とも触れて欲しいと思うのです。

おしまい。

 

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2014年12月07日

「ワセダ三畳青春記」人生の中の「彼岸」と「此岸」あるいは青春の終わりということ

「ワセダ三畳青春記」
高野秀行:著
集英社

「彼岸」と「此岸」という言葉があります。
簡単に言えば「此岸(しがん)」というのは
今、自分たちが生きているこの世界。
そして「彼岸(ひがん)」とは、あの世のこと。

それと「彼岸」にはもう一つ、
川の向こう岸にある世界、という意味合いがある。

彼岸と此岸を分けている川といえば、
それはもう「三途の川」である。

人は死ぬと自動的に三途の川を渡って彼岸へと行ける(らしい)。

ここまでは仏教とか民間信仰の話しなのだけど、
私が思うに、私たちの人生の中でも
川を渡る瞬間ってあるんじゃないかと思うのです。

Amazonの内容紹介

畳一間、家賃月12000円。ワセダのぼろアパート野々村荘に
入居した私はケッタイ極まる住人たちと、アイドル性豊かな
大家のおばちゃんに翻弄される。
一方、私も探検部の仲間と幻覚植物の人体実験をしたり、
三味線屋台でひと儲けを企んだり。金と欲のバブル時代も、
不況と失望の九〇年代にも気づかず、能天気な日々を過ごした
バカ者たちのおかしくて、ちょっと切ない青春物語。

■人生の中の「彼岸」と「此岸」

この本は上の「内容紹介」を読んで貰えれば分かる通り、
ワセダのぼろアパート野々村荘を舞台にした
面白オカシイ青春期です。

こうしたぼろアパートを舞台にした青春期っていうのは既に
何冊も出版されていて、私の記憶の中を探ってみても
椎名誠:「哀愁の街に霧が降るのだ」
東海林さだお:「ショージくんの青春記」
などは、むかしハマって何度も読み返したりしていた。

この「ワセダ三畳青春記」もそうだけど、これらの作品って
著者が20代の頃、ぼろアパートを舞台にしておくっていた
ハチャメチャな生活を面白オカシく描いているんですよね。

だけど・・・

そのぼろアパートにずっと住みつづけていることはなく、
何かをきっかけにしてアパートを後にするワケですよ。

たいていの場合

もうオレもいい年になるし、マットウな生活をしなきゃ
という気になり、実社会へと巣立っていく。
そんな展開が多い。

◇◆◇◆◇◆

人生の中にも「彼岸」と「此岸」がある。
そんなことを書きました。

たぶん・・・

「此岸」っていうのは、こうした20代の頃にハチャメチャな
生活を送っているモラトリアムの世界で、
「彼岸」っていうのは、マットウな実社会のことを指す。

私には何かそんなふうに思えるんですよね。

そして、全員ではないかも知れないけど
多くの人が、青春時代の終わりに
ある人は意識的に、
ある人は無意識のうちに、
川を越えて「此岸」から「彼岸」へと渡っていったんじゃないかと。

この本でも前半のハチャメチャな面白オカシイ話しとは対照的に
後半というか最後の数章がとても切なく感じられるのは
そういうある種の「青春の終わり」を描いてるからだと思う。

▲この歌も「青春の終わり」を歌った名曲ですよね。

就職が決まって 髪を切ってきた時
もう若くないさと 君に言い訳したね

◇◆◇◆◇◆

書評にも感想にもなってないし、この本を読んだからといって、
コレから先の人生で大きな夢が叶ったり、
あるいはお金がウハウハ儲かるというコトもない
・・・と思う。

だけど

きっと誰もが通り過ぎたであろう『青春』というものを
今一度、手許に引き寄せて「青春のバカさ加減」と
「青春の終わりの切なさ」を思い出してもみるのも
そんなに悪いコトじゃないだろう。

 

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2014年09月17日

前を向いて未来に進むすべての人へオススメしたい!「全盲の僕が弁護士になった理由」

全盲の僕が弁護士になった理由

「全盲の僕が弁護士になった理由」
あきらめない心の鍛え方

大胡田誠:著
日経BP社

 

この本を読み終えた後、何だかとても爽やか!というか

勇気が湧いてくる感じがしました。

 

タイトルから分かるように、全盲になってしまった著者が

頑張って弁護士になったという実話なのですが、

障がい者が苦労を重ねて・・・

という読み方はしない方が良いと思うのです。

 

何故なら、誰だって身体的な障がいはなかったとしても

心の「弱さ」は持っているし壁にぶつかることは

ありますよね(たぶん・・・)

 

困難を乗り越えて前に進むのに、健常者も障がい者もない!

と思うのです。

 

この本が語りかけてくれるのは、その弱さや壁を

「どのようにして」乗り越えるかという

誰にでも必要な『勇気』だと感じました。

 

Amazonの内容紹介 

全盲でどう司法試験を突破したのか?証拠写真をいかに

読み解くのか?顔を見ずに依頼人の心を読むテクニックとは?

ネットやパソコンをどう使うのか?苦難をエネルギーに

変える思考法とは?「あきらめない心」を育んだ両親の教えとは?

「だから無理」より「じゃあどうする」のほうが面白い。

 この本は日経BP社様より頂きました。ありがとうございました。

 

■本当の限界は少し先にある 

思えばいつも、「もう無理かもしれない」と思った、その少し先に

ゴールがあったような気がする。山では泣き言は通らない。途中で

どんなに疲れても、結局は自分の足で進まなければ、山を越えることも

下りることもできない。しんどいけれど、でもそこを乗り切ったときに、

次はもう少しだけやれそうな気がした。そんな小さな自信をいくつも

積み重ねた。

(中略)

人は無意識のうちに、「自分にできるのはここまで」と限界を線引き

している。でも大概は本当の限界はその先にある。(P91)

 逃げ場がないくらいに追い込まれた時に、

人は限界を超えて自分の本当の力が発揮できる!

のではないかと思うんですよね。

 

私も学生時代にチャリでツーリングをしている時に、峠を越えるために

山道を走っていて、ギブアップしそうになったことがあるんですよ。

 

あたりは木がうっそうと茂っていて、車も走ってなければ

他に人もいない。。

だんだんと陽は沈んでいき、あたりは暗くなってきて

本当、マジで泣きそうになりました(苦笑)

 

でもね、本当に無理かというと、そうじゃなくて

ちゃんと走れるんですよ。

 

だって、誰も助けてはくれないんだから

(そもそも周りに人なんていなかったし)

自分の足を動かして進むしかないんですよ。

 

そう、追い込まれると人って「火事場の馬鹿力」みたいに

とんでもないパワーを発揮したりできるものなんですよね。

 

背水の陣をひくとか、退路を断つって言い方よくしますけど、

あれも同じですよね。

自らを追い込んで、自分を奮い立たせる!

 

まぁ、気を付けないと自滅することもありますがァ。。。(経験アリ!)

 

■「弱さ」は逃げるものではなく、認め向かい合うためのもの 

勝負に勝つために何より大切なのは、自分の弱さを見せつけられた時、

逃げずにそれときちんと向き合う心の強さを持つことだ(P151)

 例えば、話しがヘタで人とのコミュニケーションが

苦手だったとしますよね。

 

どうしますか?

なるべく人と会わないようにする?

会っても話さないで済むように隅の方に逃げ隠れる?

 

なんか、ちっと情けないですよね。

・・・まぁ、これがかつての私の姿だったんですけど(^^::

 

そんな情けない自分を何とかしたい!

そう思って、自分の「弱さ」と向かい合った時に

気付いたんですね。

 

話しがヘタなら、聞き上手になればいいんだ!って。

 

自力じゃムリだったんで「話し方教室」みたいなところにも

行きましたが、おかげさまで今では知らない人とも

普通に話せるようになったし、

コソコソと隅の方に逃げることもなくなってきたかな(たぶんね)

 

自分の「弱さ」って、気付いても出来れば見なかったとコトにしたいけど、

一生それから逃げ回っているのも、格好悪いじゃないですか。

 

ちょっと視点を変えれば、弱さが強さに変わることだってある。

 

「弱さ」は逃げるものではなく、認めて向かい合うためのもの・・・

 

■明日の夢をかなえるのは今日の自分 

逃げずに、弱さを一度は受け止めて、そして自分を信じることだ。

自分を信じる力は、それまで積み上げてきた努力の量に比例する。

だから、最後の最後で自分に負けないための努力を日々しなければ、

と思う。(P155)

 高校受験とか大学受験のように、ちょっと大袈裟かもしれないけど、

自分の人生を懸けた大一番みたいな場面って人生の中で

時々あったりしますよね。

 

やけに昔の話しで恐縮なのですが・・・

高校受験の時のこと。

その頃、好きだった女の子と同じ高校に行きたい!という一心で

猛勉強をして半年くらいの間に確か偏差値を10か15くらい

アップさせたんですね、私。

 

それで何とか彼女と同じ高校の合格圏内に滑り込んだワケですが

いざ、最終的な受験校を決める時になって親や先生から

「もしかしたら、この前の模試はたまたま良い成績がとれただけ

かもしれないから」という理由で、絶対安全圏の高校を勧められたんですよ。

 

で、私も私でその当時からヘタレでしたから、最終的には

周りの言う通りにワンランク下の彼女とは別の高校を受験することに

したんですよ。

 

結局、15歳の私は自分で自分を信じられなかったわけです。

(あんだけ勉強したのに!)

 

まぁ、高校受験でそんな体験をしたせいなのか、

「いくら努力したって、報われないことだってあるよ〜!」と

かなりスレたものの見方をしている私ですが、

それでも!

自分を信じる力は、それまで積み上げてきた努力の量に比例する。

と言うこの一文には、ものすごく共感します!

 

大事な受験や試験前に、「自分はこれだけやって来たのだから

絶対に大丈夫!」そう思えるだけの努力の積み重ねって

やっぱり大切だと思うんですよ。

 

努力の積み重ねって、自分の自信を育てるからね。

 

■「だから無理だ」よりも「じゃあどうするか」 

娘も将来、人生を左右するような試練に直面するときがくる

だろう。でもそこで諦めずに、勇気をもって前に進んでいくと、

まったく別の地平が目の前に開けてくる。「だから無理だ」と

逃げるよりも「じゃあどうするか」と考えるほうが、人生は

がぜん面白くなる。そのことを僕たちは、これまでの、

そしてこれからの生き方を通じて見せてあげたい。(P183)

 何かの本で読んだんですけど、人間の脳って「どのようにすれば

よいか?」っていうような疑問形で問われると、自然とその答えを

探そうと考えはじめるそうです。

 

だから、会社で上司や先輩からムチャ振りされた時でも

即座に「んなこと、出来るわけない!無理だ!」と思うよりも

先ずはそのムチャ振りに対して「どのようにすれば出来るだろうか?」と

考えたほうが良いのだとか・・・

 

まぁ、確かに即座に「無理だ!」と思うよりも

出来る、出来ない、やる、やらないはともかく

「どのようにすれば?」と考える方が

『できる人』に近づけるような気がしますよね。

 

著者が書かれているように確かに人生には時々、どう考えても

乗り越えることができないような壁が出現します。

 

そういう壁を前にした時に、

先ずはぶつかる!よじ登ってみる!それでもダメなら

どうやれば乗り越えられるかを考えてみる。

 

もしかしたら、それはムチャで無謀な挑戦なのかもしれないけれど、

壁によじ登りもしないで「無理だよ〜」と言っているよりは

遥かに価値のある挑戦なんだろうと思う。

 

◇◆◇◆◇◆

 

本当はもっと書きたいコト、紹介したい本文があるのだけれど、

さすがに長くなるので、この辺で。

 

最初の方で

「障がい者が苦労を重ねて・・・

という読み方はしない方が良い」

と書きましたが、私が何故そう感じたのかは、

ここまで読んで頂ければ

だいたい分かって頂けたのではないかと。

 

確かに全盲の障がいをもっている人ならではの苦労話も書かれてますが、

自分の人生の夢を叶えるために弱さに立ち向かう勇気とか決断、

立ちはだかる壁をどうやって乗り越えるのか?

そういう部分って、きっと障がい者、健常者とか関係なく

誰にでも必要なものですよね。

 

自分の弱さに立ち止まってしまっとき、

目の前の壁に押しつぶされそうになってしまっとき、

この本を開けば、きっと「勇気」が貰えると思うのです。

 

それから・・・

この本のドラマ化も決定したそうです。

どんなドラマになるのか楽しみですね^^

 

 

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2014年09月10日

【民話】笠地蔵 おばあさんの「ネ申」対応にスゲー感動した!

笠地蔵

 【民話】笠地蔵

 

数日前にイラスト付きでSNSにも書いてアップしたのだけど、

今更ながら民話の「笠地蔵」に感動しました!

 

なぜ今、笠地蔵なのかというと・・・

気持ちがすごくイラついていた時に、突然なんの脈絡もなく

頭の中に「笠地蔵」ってワードが浮かんできたんですよ。

 

まぁ、お話し自体は昔から知っているのだけど、

ちょっと気になったので、ネットで検索して改めて読んで

みたんですね。

 

そしたら、ものスゲー感動したんですよ!

 

■この昔話のあらすじ(知ってると思うけど・・・)

 

・おじいさんとおばあさんは正月を迎えるのに、おモチも

 買えないような貧しい暮らしをしていた

 

・おじいさんは自分で編んだ笠を売って、おモチを買おうと

 思い町へ出掛けていった

 

・だけど・・・笠は一つも売れなかった

 

・帰り路、おじいさんは吹雪の中で七体のお地蔵さまを見つけた

 

・吹雪の中で寒かろう、とおじいさんは売れ残りの笠を

 お地蔵さまにかぶせてあげた

 

・家に帰ってきて、そのことを話すとおばあさんは

 「まぁ、それは善いことをしましたね。おモチがなくても

  年は越せますよ」

 と、ニコニコしながら言った

 

・その夜、寝ていると家の外で何か重たいものが落ちるような

 音がした

 

・外を見てみると、米俵、野菜、魚、小判などの財宝が山と積まれ

 お地蔵さまたちが帰っていく姿が見えた

 

・そのおかげで、おじいさんとおばあさんは良い正月を迎えられた

 

□感想

 

たぶん、この話しってフツーは「善いことをすれば報われる」みたいな

教訓と一緒に語られると思うんですね。

 

でも、今回改めてこの昔話を読んで気付いたんですけど、

このおばあさんってスゴくないですか?!

 

たぶん・・・おじいさんは売れ残った笠をそのまま家に持ち帰るよりも

お地蔵さまにプレゼントしてあげた方がいいだろう、と素直に思ったか、

もしくは!単にヤケになっていたのかも知れないわけですよ。

 

でも、おばあさんは家でおじいさんがお正月のおモチを買って帰ってくるのを

楽しみにしていたと思うんです。

 

なのに!

 

おじいさんは手ぶらで帰ってきた!

 

フツーなら、ここで夫婦喧嘩が勃発してもおかしくないわけで・・・

 

それなのに、おばあさんはガッカリしたり、おじいさんを怒ったり

責めたりすることもなく、

『それは善いことをしましたね』とニコニコしながら言ったんですよ!

 

すごくないですか?

まさに「ネ申」対応じゃないですか!

 

おじいさんの気持ちに寄り添う、共感力

今のままでもいいじゃない、という現状肯定力

全てを許す包容力、心の広さ

 

もう、素晴らしすぎます!

 

思うんですけど・・・

物語の最後、お地蔵さまたちが二人にプレゼントを持ってきて

そのおかげで、良い正月を迎えられた・・・っていうのは

割とどーでもよくて・・・

 

『それは善いことをしましたね』とニコニコしながらおばあさんが

言った瞬間に、この二人はとてつもない心の平安を感じていたと

思うんですよね。

 

そして、もしかしたら

このおばあさんの「ネ申」対応こそが、お地蔵さんたちが二人に

贈った宝物だったのではないかって。

 

・・・なんだか、ちょっとあれだけど

そんなふうに思ったら、自分が感じていたイライラもスウッと消えて

気持ちがずいぶんとラクになったんですよ。

 

◇おバカさん

 

遠藤周作さんの小説に「おバカさん」っていうのがあるんですけど、

その主人公は臆病でお人好しで、妙な行動で珍事件を巻き起こしたり

するんだけど、なぜか周りの人の心を明るく温かくするんですね。

 

笠地蔵の話しをあれこれ考えていたら、その「おバカさん」のことも

思い出して、このおじいさんも、おばあさんも「おバカさん」なのかもなぁ?

って思ったんです。

 

「損」か「得」か、

「善」か「悪」か、

とか色々な判断基準があると思うのだけど、

おバカさんって、そういう判断基準ではなくて、

もっと純粋な気持ちで余計な計算なんかしないで、

行動するんですよ。

 

だから、時にはその行動が滑稽に見えたりもするから

周りからは「あついバカだなぁ」って笑われることもあるんだけど、

でも、それは本当に馬鹿にしているんじゃなくて

愛すべき「おバカさん」なんですよね。


吹雪の中のお地蔵さまに笠をかぶせてあげたおじいさん、
手ぶらで帰ってきたおじいさんに優しい言葉をかけたおばあさん、
やっぱり、この二人も

とびっきりの愛すべき「おバカさん」だと思ったのでした。 

 

やっぱり昔から伝わるお話しって、色々と人生の含蓄があるんですね〜

posted by penguin-oyaji at 21:58 | Comment(0) | 読書(その他) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年09月04日

自分の書く字が気になるすべての人へ「悪筆セラピー」

悪筆セラピー

「悪筆セラピー 字が変わると人生も変わる」
高宮暉峰:著
幻冬舎

万年筆にハマって以来、ひたすら上手な字が書けるようになりたい!
と、願って止まない私ですが、そんな時に手に取った一冊です。

普通、書店の実用書コーナーに行くとペン字だとか
美文字練習帳みたいな書き方練習帳はよく売っていますけど、
(実際、私も買いました。。)
この本はそういう練習帳ではありません!
そもそも副題が「字が変わると人生も変わる」ですからね〜

どちらかというと、デジタル全盛の今、手書きで文字を書く意味や、
なぜ字が上手に書けるようになると人生が変わるのか?という
心構え的な話しから始まり、書く時の姿勢、そしてもちろん書き方のコツなど
手で文字を書くこと全般について言及している一冊です。

本格手にペン字を練習してみよう!・・・と、そこまでは思わないけど、
でも上手な字が書けるようになりたい、そんな人にピッタリな一冊では
ないかと思われます。

Amazonの内容紹介

ペン字練習帳で「技」をいくら磨いても、字は絶対うまくなりません。
それ以前に大事な秘訣がじつはあるのです。
それは「心」と「体」を整えること。書道の世界では当然のこのコツが、
字の上達はもちろん、人生でいい運をつかむといったことにまで、
面白いほど影響してくるのです。自信のない字と自分にさよなら。


■字を書くことの原点は「伝えたい」という気持ち

字を書くことの原点は「伝えたい」という気持ちです。
「字を書く=誰かにこの想いを伝えたい」ということなのです。

私たちが文字を手書きにする理由、それは、書き手の感情や
心理を伝えられるからです。
(中略)
手書きの文字は、否応なしに書き手の心情を表します。
そして、それを受け取った読み手も、直感的にそれを察するもの
なのです。

以前、和田裕美さんの本を読んでいたら「あなたが話す言葉や
声は、話す相手の人のためのもの」みたいなコトが書いてあって、
なるほど〜!とボロボロと目からウロコが落ちたことがあるのですが、
「字を書くことの原点は伝えたい気持ち」というのも、
それと同じくらいに、私にとっては目ウロコでした。

結局、誰かに何かを伝えるための手段として、話し言葉だったり
書き言葉があるワケですから、それは全て相手のためのもの、
ということですよね。

だからこそ、クセ字や(自己流に)崩した字などを書いて
独りよがりになってはいけない、ということも素直に納得できます。

伝える相手にちゃんと届くように、最低限、丁寧に読みやすい字を
書かないと、手書きの意味がありませんよね。(大いに反省!)

心がない字はただの作業。手書きの意味がありません。


■初めて書いたラブレターを思い出せ!

丁寧に、ゆっくり、相手のことを想いながら字を書く。
まずそれができれば、第一段階はクリアです。

字を書くことの原点は・・・という話しに通じるのですが、
初めて好きな人にラブレターを書いた時のことを覚えてますか?

最近では、メールとかケータイで告白しちゃうから
そもそもラブレターなんて書いたことない!っていう(若い)人も
いっぱいいるかもですが、オジさんの頃はそういう便利なものが
なかったので、一生懸命に手紙を書いたものです(遠い目)

あるいは、ラブレターは照れくさくて書けなかったけど、
年賀状なら書いたことある!っていう人もいるでしょう。

小中学生が好きな人に出す年賀状って、究極のツンデレだと
思うんですよね(ちょっと違うかな?)

だって、表面上は単なる年賀状。味も素っ気もない定型文を
書くワケですが、でもその実、内心では少しでも良い印象を
持って貰おうと、スゲー丁寧に書くじゃないですか?!(笑)
※少なくとも私はそうでした ^^;;

えっと、なんの話しだったっけ?
そうだ、そうだ!

要は手書きで字を書こうとする時に大切なのは
あの初めてのラブレターを書く時のような、
相手を想い、少しでも自分の想いが届くように丁寧に書くこと、
それが一番大事なんですよね。

■字を上達させるコツは、「心」「技」「体」

字を上達させるコツがあるのです。それは「心・技・体」の三点を
常に意識する、ということです。難しいことではありません。
でも、このことを知っているのといないのでは、字の上達に差が
出るのはもちろん、人生でいい運をつかむといったことにまで
本当に差が出てくるのです。

字を上手に書くためには、どのようにして書けばいいのか?という
テクニックみたいなものが、どーしても優先してしまうと想うのですが、
著者は、やみくもに練習をしてテクニックだけを身につけても
決して字は上手にならない、と言います。

「心」というのは、いつでも心を乱さず字を書ける精神力
「技」は、一定以上のレベルで字を書く技術を身につける
「体」は、イメージ通りの字が書けるように筆記用具を動かす身体能力や
 書く時の姿勢のこと

これが、著者がこの本に書いている「心・技・体」の概略です。

ここから先は私の体験談みたいなものですが・・・

この本を読んでから、字を書く時には先ず深呼吸をしたりして心を
落ち着かせる。そして、この本に書いてある正しい姿勢を保って
字を書く。つまり「心」と「体」の二点を意識するだけでも
書く字が変わってくるのを感じました。

そう、多少技術が未熟であっても心と体を意識するだけでも
自分の書く字が変わるのです!
美文字になるかどうかは微妙ですけど、少なくとも汚文字、悪筆からは
脱することができると思います!

まぁ、裏を返せば普段どんだけテキトーに字を書いてんだ!って話しですが(汗)

■いい線を書けることが、綺麗な字の条件

きれいな字の基本は、「いい線」が書けるかどうかにかかっています。
きちんとまっすぐに引かれた「いい線」で書かれた文字は、
とても清々しく、見る人にとってもさわやかな、よい気持ちのするものです。

自分が書いた文字を見返しながら、何て素晴らしく惚れ惚れするくらいに
字が乱れているんだろう・・・とよく溜め息をつきます。

なんで、こんなに字が下手なのか?!
まぁ、形が整っていない!というのが一番の理由だと思っているのですが、
それと同じくらいに、線がダメなんですよね。

真っ直ぐ縦に書かなければいけない線が、右や左に傾いていたり
横棒が変に右肩上がりになっていたり・・・
それが全体の印象をとても悪くしていると思うのですよ。
全体的に字がガタガタしている感じになるのです。。

著者は、まっすぐきれいな線が書けるようになると
字がとても綺麗になる、と言います。

じゃあ、どうやったら真っ直ぐな綺麗な線が書けるようになるのか、
身体の何処の部分を意識したら良いのか?!
その辺は、是非ともこの本を読んで確認してみて下さい(ネタバレ自重)

■なぜ、今、手書き文字なのか?(まとめに代えて)

デジタル全盛の昨今、手書きで字を書くなんて、ちょっとしたメモを書く時だけで
あとは全部パソコンのキーボードやスマホで入力!なんていう人が多いと思います。
実際、私だって万年筆にハマるまでは日常の中で手で文字を書くなんて
殆どしてなかったですからね。

でも、今はとにかくヒマさえあれば万年筆で字を書いてばかりいます。

それで、思うんですよ。
やっぱり手書きがいいなぁ〜って。

なぜ、手書きがいいと思うのか?理由は二つあります。

一つ目は「心が落ち着く」からです。

この本の中で、書いている時の自分の感情がそのまま文字に表れるという
一文があるのですが、私はその逆も真なりだと思うのです。
手書きで文字を書くことで自分の心が落ち着いてくるのを感じるのです。

それは、文字を書くことに集中するので、それ以外の感情がどこかに
消えてしまうからだと思うんですよね。

「写経」ってあるじゃないですか?やったことあります?

別に信心があるわけではなく、ただ単に字を書きたい!という理由で
何度か万年筆で般若心経を書き写したことがあるんですよ。

丁寧に書くとだいたい40分前後かかります。
でも、その書いている間はひたすら書く文字に集中しているので、
(意味はさっぱり理解していないんですけどね・・・)
書き終わる頃には、かなり心が穏やか、というか落ち着いた気分に
なるのです。

まぁ、別に般若心経を書き写せ!ということではなく、
自分の好きな歌のフレーズ(歌詞)でもいいと思うし、
お気に入りの本のフレーズでもいいと思うんですよ。

なんか、書くことに集中していると心が落ち着いてくることが
実感できるのではないかと。

そして二つ目の理由。
それは、自分の心との対話ができる、ということでしょうか。

自分が頭の中で考えていることを、紙に書きだせ!
というのは、思考術や自己啓発本の定番テクニックですが、
それをパソコンやタブレットじゃなくて
敢えて、手で書いてみて下さい。

文字にして書き出すために、自分の心とお話ししますよね。
それがいいんです!

頭のいい人だと、手書きでは思考のスピードに追いつかない!
っていう人もいるかと思います。

でも、自分の心と話すときくらい、そんなに急がなくても
いいじゃないですか。

じっくりと自分の心に向き合いながら、想いを文字にして
書いてみると、思わぬ自分を発見することだってあると思いますよ。

 

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2014年07月25日

なぜ教養を学ぶ必要があるのか?について目からウロコが落ちた!

 おとなの教養―私たちはどこから来て、どこへ行くのか? (NHK出版新書 431)

 

「おとなの教養私たちはどこから来て、どこへ行くのか?」

池上 彰:著

NHK出版新書

 

 

最近、めっきりビジネス書を読まなくなりました。

読まなくなった理由はいくつかあるのだけど、

自分がここ数年、読む本といえばビジネス書ばかりで

ものすごく偏っていたんですよね。

 

だから、今は小説を読んだり、

何をトチ狂ったか哲学書なんかも読んだりしてます。

 

何と言うか・・・ビジネス書の話ししか出来ないというのも

なんかやっぱり寂しいじゃないですか。。

 

それに、いい年こいてモノを知らないというのは恥ずかしい。

いわゆる「教養」というのをちゃんと身に付けたいと思うんですよ。

 

そんなコトを思っていた時に出会ったのが、この本。

 

Amazonの内容紹介 

現代の教養とは「自分を知ること」です。

いま、学ぶべき教養とは何か? 現代人必須の7科目とは、

「宗教」「宇宙」「人類の旅路」「人間と病気」「経済学」

「歴史」「日本と日本人」。

この7つを貫くのは、「自分がどういう存在なのか」を

考えようとする問題意識だ。7科目のエッセンスを講義形式で

明快に説く決定版。

現代人の「生きる力」=教養の本質が一気に身につく! 

 

■リベラルアーツってなに? 

リベラルアーツの「リベラル(liberal)」は自由、「アーツ(arts)」は

技術、学問、芸術を意味します。だからリベラルアーツの意味は

『人を自由にする学問』ということです。

こういう教養を身につけていれば、人間はさまざまな偏見から

あるいは束縛から逃れ、自由は発想や思考を展開していくことができる。

 最近ちょくちょく「リベラルアーツ」という言葉を耳にしたり

していたのだけで、お恥ずかしながらそれが何なのかを

知りませんでした(恥)

 

で、調べてみたらヨーロッパの大学で学問の基本とされた

七科目のことらしいです。

具体的には、文法、修辞学、論理学、算術、幾何学、天文学、音楽

の計7科目。

 

この序章では著者の池上さんが、リベラルアーツのことや

そもそも何故、教養が必要なのかということについて書かれています。

 

教養人=(単なる)物知り・・・・じゃないんですよね。

よく女性相手にあーだ、こーだとウンチクを垂れているおっさんが

いるじゃないですか。

 

ああいう人は、確かに物知りかも知れないけど、

教養人って感じはしないですよね。

 

■魚を与えるのではなく、魚の釣り方を教える 

すぐに役に立つことは、世の中に出て、すぐに役に立たなくなる。

すぐには役に立たないことが、実は長い目で見ると、役に立つ。

(中略)

「すぐに役に立つことは、すぐに役に立たなくなる」。

だから本当の教養というのは、すぐには役に立たないかも

知れないけど、長い人生を生きていく上で、自分を支える基盤に

なるのです。その基盤がしっかりしていれば、世の中の動きが

速くてもブレることなく自分の頭で物事を深く考えることが

できるようになるわけです

 この部分を読みながら、思い出した言葉があります。

以前にビジネス書作家の和田裕美さんの講演会を聞きに行った時に

和田さんが、こんなコトを話されていました。

 

3日で咲いた花が3日で枯れてしまうこともあれば、

10年掛けて咲いた花が、10年間ずっと咲き続けることもある。

 

この時、和田さんはビジネス書などを読んですぐに結果を

欲しがる人が多いけど、もっと上辺の知識だけを詰め込むのではなく、

もっと自分の根っこになる部分を育てた方が良いのではないか、

 

そんな話しの流れの中で、上記の言葉を話されていました。

 

自分の根っこを育てるのに必要なものの一つが

教養なのかもしれませんね。

 

で・・・

 

私、自分のバカな頭をフル回転させながら教養とはなんぞや?

ということを自分なりに考えてみたんですよ。

 

上の方でウンチクを垂れているオッサンの話しを書きましたよね。

あれが何で「単なる物知り」にしか見えないのか?

なぜ、教養のある人と思えないのか?

 

たぶんですね、ああいうウンチクおじさんは、どこかで誰かに

聞いた話しや何かで読んだ話しを単純に「受け売り」しているだけ

だと思うんですよ。

 

右で聞いた話しを、左へ受け流しているだけで、

自分の考えや見解、意見というものが無い!

または、あったとしても非常に薄っぺらい!

だから、単なる「物知り」で止まってしまっているように

感じちゃうんですよ。

 

少し話しがそれますが・・・中国の古典の中の話しで、

魚を与えるのではなく魚の釣り方を教えなさい

・・・っていうのがありますよね。

 

魚を与えればその日の飢えはしのげるが、魚の釣り方を教えれば

一生の食を満たすことが出来る。

・・・そんな意味です。

 

教養を身につけるというのは、つまり魚の釣り方を覚えるのと

同じじゃないかっていう気がします。

 

覚えた知識や技術を使って、自分が生きていく力に変える

ということです。そのためには、単に知識を覚えるだけでなく

それを使って自分の頭で考えて判断して、行動できるように

ならなければならない。

 

良く言われる「知識」を使って「智恵」を生み出せるように

なることが大切なんだと思うのです。

 

■自分自身を知る 

「自分自身を知る」ことこそが現代の教養だろうと私は思います。

どこから来て、どこへ行こうとしているのか。この場合の「自分」

とは、文字通りの自分のことでもあるし、日本人あるいは人類の

ことでもあります。

 この本の中で池上さんは「私たちはどこから来て、どこへ行くのか?」

という問いを立て、自分を知ることが現代の教養だと位置づけています。

 

そして、その問いを解くために現代のリベラルアーツとして

「宗教」「宇宙」「人類の旅路」「人間と病気」「経済学」

「歴史」「日本と日本人」

という、7つのテーマを設定して、それについて解説されています。

 

自分自身を知る・・・そのためには、教養を「学ぶ」という

スタンスではなく、もっと自分に引きつけて考えながら理解することが

必要ですよね。

 

先日、ある哲学書(といっても入門書)を読んでいたら、

こんなコトが書かれていました。

 

哲学者が何と言ったかを覚えることよりも、

何故その哲学者が、そういう考えに至ったのかの思考のプロセスを

学んで欲しい。

 

教養を「学ぶ」ということも、これと同じだと思うんですよね。

 

例えば、この本の中でダーウィンの進化論の話しが出てくるのですが、

進化論で語られていることは自分とはどういう関係があるのか、

その上で、人類(生物)の進化の中で自分はどういう位置付けになるのか?

そんなコトを考えながら読むと、池上さんがこの本で読者に問うている

「自分自身を知る」ということが、つまりどういうコトなのかが

よく分かるようになると思うのです。

 

そして、あぁ教養を身につけるというのは、こういうコトなのかと

体感できると思います。

 

◇まとめ

 

今回抜き書きしたのは全て「序章」からです。

その後に本編として、宗教史や宇宙の話し、歴史の話しなどが

書かれているのですが、私にとっては「序章」で書かれている

教養とは何か?という部分がものすごく腹落ちして、

なんというか、ちょっと勇気をもらったような感じです。

 

もちろん、本編の方も安心の池上クオリティーです(分かりやすい!)

 

「宗教」「宇宙」「人類の旅路」・・・・それぞれ深みは

あまりありませんが、ひとつのきっかけ、入門書として読むには

充分な内容だと思います。

 

▼新書

 

▼Kindle版

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2013年10月14日

ビジネスマンが学校の先生から学ぶべき大切なこと『わかる「板書」伝わる「話し方」』

わかる「板書」 伝わる「話し方」 

 

『わかる「板書」伝わる「話し方」』

栗田正行:著

東洋館出版社

 

現役高校教師にしてビジネス書作家、栗田先生の待望の新刊です!

 

この本は学校の先生やあるいは学習塾の講師など教育の現場に

携わっている先生向けに授業をするうえでの必須スキル、

「板書」と「話し方」についてまとめられている本です。

 

な〜んだ、それじゃわしは先生じゃなかけん、

関係ないたいね〜(何故か博多弁!)と思うのは早計!

 

ビジネスの現場でも充分に役立つスキルそして考え方が書かれてますよ!

 

Amazonの内容紹介 

先生のための教育実用書は数多くありますが、本書は「先生のための

ビジネス書」として、生まれました。

著者が独自に編み出した「板書」で大切な「CHALK(チョーク)の法則」

や、わかりやすい「話し方」のエッセンスを図書館のお話会や

セミナー講師などから、より実践的にまとめています。

子どもたちの心をつかむ授業を行うための1冊!

 なお、この本は著者である栗田先生から頂戴しました。

ありがとうございました!

 

■素晴らしき板書テクニック 

【矢印だけでも4つの効果がある】

(1)時間の関係を表す

(2)因果関係を表す

(3)順序関係を表す

(4)位置関係を表す

 

ここで重要なのは、たくさんの言葉で説明しなければならない内容を

視覚に訴えて、ひと目で見せることなのです。(P22) 

【箇条書きを活用する】

「KISSの原則」というものがあります。

これは、「Keep It Short & Simple」の頭文字を取ったもので、

とにかく「短く」「単純に」まとめることがわかりやすくするための

原則であるというものです。

ですから、授業においても短く単純にまとめられる箇条書きは

活用すべきなのです(P33)

【「見出し」という名のフックをかける】

私が考える「見出し」としては、次の三種類があります。

1・・・学習内容、学習している箇所を提示する役割をもつもの

2・・・学習内容の重要度を表すもの

3・・・学習内容の理解を補填するもの

(中略)

チェックポイントを書く一番の目的は、授業内容にいかに付加価値を

つけるかということに尽きます。(P47)

 

学校で授業を受ける時に「板書」って大切だと思うんですよね〜

 

私が小学校高学年の時の担任、M先生はとても板書がうまかった!

上に本書に書かれている板書スキルをいくつか書き出しましたが、

M先生はまさに、そのスキルを実践されていたと思うのです。

 

箇条書き、キーワードを矢印で結んだりしながら「流れ」や因果関係を図解して

その中で重要なポイントは何なのかを板書で示してくれていたのです。

 

手前味噌な話しですが・・・

私はそのM先生の板書のおかげで、物事をビジュアルで理解するという

クセがつき、それは中学、高校・・・そして社会人になっても忘れることはなく、

いまだに、何か企画書などを考えたり書いたりする時には、

頭の中で先ず最初に絵というかチャートを思い描くんですよ。

 

言い換えれば、私の思考のクセはM先生の板書によって形づくられたのです。

それくらい、板書って生徒さんに影響を与えるものだと思うのです。

 

そんなわけで、いまだにM先生の板書テクニックの呪縛(?)から

逃れられない私は会社で会議のファシリをやったりする時には

ホワイボードなしではうまく進行できないくらい!なのです。

 

実際、この本の中でも赤・青・黒のホワイトボードマーカーの色を

どのように使い分けると良いかという実践的な解説とかも書かれています。

 

■ビジネス現場でも使いたい!伝えるテクニック 

私がこのように発問回数を多く設ける理由は次の三つです。

・発問に答えることで、授業に参加している気持ちになる

・授業に対する緊張感を維持させる

・「発問」→「答える」というサイクルによってコミュニケーションになる

(P146)

 

「発問」というのは、授業中に先生が生徒を指して質問するというアレです(笑)

「指されたらどーしよう?!」と焦りまくっていた学生時代の思い出がww

 

前職で学生さん相手に会社説明会をやる時や、研修の講師などをしていた時に

私もけっこう聞き手の皆さんに質問してたなぁ〜と

ちょっと懐かしく思い出しながら読んだのですが、

私の場合は場当たり的にやっていたのに対して、

この本では発問することによる効果や、「間違っても良いんだよ」という

場の雰囲気づくりなどが詳しく書かれていて、今さらながら、

「お〜、そうかそうか!」と頷いてしまいました(って、遅過ぎ!)

 

私は保護者に電話するときには、少し高めの明るい声で話すように

しています。(もちろん、話す内容にもよりますが)。電話の場合は、

対面で話すよりも声で与える印象が強いため、低い声だと暗い印象を

与えてしまうこともあるためです。(P125)

 こういう電話で話す時のトーンって、案外と教えられていないことが

多いような気がします。

電話では機械を通す分、普通の話し声よりも低くなってしまうから、

いつもより少し声のトーンを上げて話すと良い」ということを私が知ったのは、

社会人を10年以上も経験してからでした。

(ちなみに和田裕美さんの「人に好かれる話し方教室」で教えて貰いました)

 

「オノマトペ」とは擬音語、擬態語、擬声語の総称です。

(中略)

「チャッチャッと片付けよう」

「パクパク食べよう」

「問題をドンドンやってみよう」

 

この「オノマトペ」はメールでいえば、絵文字や顔文字のようなもの。

なんだか分からないけど伝わるのです。(P160)

 よくTwitterを眺めてると時々、絶妙なオノマトペ使いがいたりして、

その度に「面白いなぁ」って思うんですよね。

 

この本にも書かれていますが、有名なのが巨人の長嶋監督が打撃テクニックを

コーチする時に「ビューと振ってバーンと打つ」という指導方法。

ビューとかバーンじゃ分からん!という声もあるかと思いますが、

私は個人的に、こういうオノマトペってうまく使えば、

人にものを伝えるのにとても有効なテクニックじゃないかなぁって思うのです。

 

例えば・・・

「積極的に攻める」

「がしがし攻める」

何となく後者の方が迫力が伝わるんじゃないかなぁって思うのですが、

いかがでしょうか?

 

■行間から伝わる大切なこと

私は教育者でもないし、学校の先生でもないので、

こういう先生向けの実用書を読んだのはこの本が初めてでした。

 

他の教育書にどういうコトが書かれているのか知らないのですが、

少なくともこの本は実用テクニックとか教育のためのスキルだけが

書かれている底の浅い本ではないと感じました。 

「黄色は一番目立つ色なので、授業で重要な部分に使う」ということを

あからじめ説明することが大切なのです。これは、子どもに「言わなく

てもわかる」ではなく、「言っておくからこそわかる」ことです。

(P43)

 教育というと、つい「上から」になったり、教える側の先生(講師)が

主体となった考えや行動になりがちだったりする場合もあると思うのですが、

本当は教えられる側(生徒さん)がちゃんと理解することが

一番大切なんですよね。

 

だから、そのためには生徒目線に立って、

どういう点に気を遣う必要があるのか、

この本に書かれているテクニック、スキルは全てその目線で書かれています。

 

でも、だからと言って最近、流行の友だちみたいな先生になれ!

というワケではない。 

私の場合、子どもが「先生、宿題忘れた〜」と言ってきたら、言葉遣いが

悪いことを厳しく諭すのではなく、「『先生、宿題忘れました』だよね」と

伝えて、言い直させるようにしています。(P106)

 ちゃんとスジを通すべきところは、スジを通す!

こういうちょっとしたコトを叱る(怒るではない)オトナが少なくなってきた

今だからこそ、こういう指導も大切なんでしょうね。

 

○○○

 

「行間を読む」という言い方がありますね。

言葉としては書かれていないけど、言外に込めた作者の思いを読み取る、

という意味ですが、栗田先生の文章は「行間から優しい愛が感じられる」文章だと

私は思うのです。

 

その行間に込められた優しさは栗田先生の処女作のこちらを読んだ時にも

感じたものでした。

仕事も家事も育児もうまくいく!  「働くパパ」の時間術 

ペンギンオヤジのB読書!: 仕事も家庭も将来への自己投資も全てをあきらめない!「働くパパ」の時間術

 私は栗田先生の授業を受けたことも見たこともありませんが、

この本を読むと、きっと、とても丁寧で優しく分かりやすい授業をしている

栗田先生の姿が目に浮かんできます。

 

その優しさは上の方でも書いた通り、一本スジを通しながらも、

生徒さんへの気遣いとか心配り、そして何よりも以下の言葉に込められた

栗田先生の信念があればこそ、優しさだと思うのです。 

あなたが変われば授業が変わる。授業が変われば子どもが変わる。

 

この言葉を本気で信じているからこそ、この本が誕生したのです。(P171)

ビジネスマンであれば、栗田先生のこの言葉を

 

私が変われば後輩(部下)が変わる。後輩が変われば会社の未来が変わる。

 

こんなふうに言い換えても良いかもしれませんね。

学校であれ会社であれ、人を教え育てるというコトは、未来を創ることに通じる

と、私は思うのです。

「餅は餅屋」という言葉がありますが、

教育の現場には人を教え育てるために長年、先人たちが遺してくれた

多くのものが蓄積されていると思うのです。

最近は「即戦力!即戦力!」とまるで人を育成することを放棄するかのような

風潮がなきにしもあらずですが、それでもビジネスの現場に於いて

人を教え育てるコトは大切なことだと思うのです。

そんな育成の場面において、ビジネスマンが我流で教え育てようと

するのではなく、学校教育の現場から学ぶべき大切なことがある!

ということを教えてくれた一冊でした。

 

【2013/10/24追記

こちらの本のAmazonレビューも書きました。

もし、よかったらお読みくださいませ。

Amazon.co.jp: わかる「板書」 伝わる「話し方」の penguinoyajiさんのレビュー

 

 

タグ:栗田正行
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2013年08月27日

厳しくも優しい言葉たち『部下を育てるリーダーのレトリック』

部下を育てる リーダーのレトリック 

 

「部下を育てるリーダーのレトリック」

中竹竜二:著

日経BP

 

先日、イチロー選手が4000本安打を記録し、

その時のインタビューで

「4000本のヒットを打つには、8000回以上は悔しい思いをしてきた」

といった彼の言葉が話題なりましたね。

 

スポーツの世界で鍛えられたアスリートやコーチの言葉は

時に示唆的で、ビジネスの世界にも応用できるものがあったりします。

 

しかし・・・ともすると異質の世界の話しだけあって、

どのように現場に落とし込めば良いのかが分からなかったり、

言葉(名言)だけが一人歩きしてしまうこともあったりすると思います。

 

この本の著者、中竹竜二氏は早稲田大学のラグビー部で主将として

活躍した後、留学を経て一般企業に就職。

その後、母校の早大のラグビー部監督に就任という経歴があるだけに、

ラグビーの現場の話しだけではなく、一般企業の中でのケーススタディも

随所に盛り込まれているので、ビジネスマンが読んでも、分かりやすく

実践しやすいように書かれていると感じました。

 

Amazonの内容紹介 

あなたは何気ない一言で若手を潰していませんか――。

「リーダーは言葉を熟慮し、駆使すべき」の信念で、ラグビー選手の

指導・育成に当たり、早稲田大学、U20日本代表で成果を上げてきた

筆者が、若手のやる気を引き出す言葉のかけ方を具体的に指南する。

 

なお、この本は日経BP社様より頂戴しました。ありがとうございました。

 

■言葉が人を動かす

先ずこの本のタイトルの一部にもなっている「レトリック」という

言葉の意味ですが・・・ 

「レトリック(rhetoric)」とは、古代ギリシアに始まった効果的な

言語表現の技術であり、日本では「修辞学」と呼ばれる。

歴史を振り返れば、皇帝、武将などが必ず学ぶ教養科目の1つだった。

側近の部下はもちろん、時に民衆や一兵卒にもわかりやすく物事を伝え、

納得させ、人を動かすことが重要だった彼らにとって、

必須のスキルだったのである。(P4)

 つまり、組織や人を動かすのに大切な言葉の選び方、使い方という

意味合いでしょうか。

 

昔は上司の背中を見て人は育つとか、ワザは盗むものとかって

言ったりしてましたが、イマドキそんなこと言ってたら

誰も付いてきません。。

(もちろん上司がチャランポランな態度だったら、尚更ですが)

 

リーダーが口にする「言葉」は重要である。

言葉によって、人や組織を成長に導くことが出来る(P3)

 我が身を振り返ってみれば、苦しんでいる時や困っている場面で

自分を救ってくれたのは上司や周りの人たちの「言葉」だったと思うし、

モチベーションが上がるも下がるも、どういう言葉を投げ掛けられたか

だったように思います。

 

だからこそ、リーダーは言葉というものを大切に扱わないといけませんね。

「それくらい、言葉にしなくても分かるだろう・・・」な〜んて言っても

女性の心が動かないのと同じかも(笑)

 

■俺に期待するな

著者の中竹氏は大学卒業後に留学し、会社勤めをして早大に監督として

復帰した時にはラグビーに関しては10年のブランクがあり、

なおかつ、指導経験は皆無だったので、

就任当初は相当に苦労されたそうです。

 

で、出て来た言葉が選手である学生を前にして「俺に期待するな!」

 

捉えようによっては監督としての責任放棄!みたいな言葉ですが、

もちろん、そんなワケはありません。 

上司は、本当は万能ではない。それでも、なんとか答えをひねり出し、

それを部下に与え続けると部下は自ら考えなくなる(P41)

 この本を読んで感じたことなのですが、中竹氏のリーダーシップは

終始一貫して、「選手自らが考えて行動できる自律性のあるチームづくり」に

目が向けられています。

 

「レトリック」といってもむやみやたらに美辞麗句を並び立てるのではなく、

基本的に選手一人ひとりに考えさせ、自ら気づかせることを重視しているのです。

 

例えば本文中にこんなことが書かれています。

「どう思いますか?」「どうしたらいいですか?」という質問の向こう側に

透けて見えるのは、私に対して「正解」を求める態度だ。

誰かが正解を与えてくれると期待していると、

いつまで経っても自ら考える態度は生まれ得ない。(P152)

「どうしたらいいですか」と学生が相談に来たら、「選択肢を持ってきて」と

追い返し、次に「AとBのどちらにしますか」とやって来たら、
「なぜ、その選択肢を挙げたの?」と聞き、

次に「君はどちらが良いと思うの?」と 、とことん考えさせるのだそうだ。

 

そういえば・・・

 

昔、私の上司で皆んなから影で「なぜなぜおじさん」とあだ名を

付けられていた上司がいて、会議で何か発言をすると、

「なんで?どうしてそう思うの?」と、とことん追求されたコトを

思い出しました。

 

思えば、その上司も私たち部下に対して「自ら考えるクセ」を

付けさせようとしていたのかもなぁと、今頃になって気づいたのでした。

(気づくのが遅過ぎ!)

 

話しを戻すと・・・

最近、「部下や後輩にいちいち仕事を教え込むよりも自分でやった方が

速い」と言っている人がいたりします。

まぁ、その気持ちも分からないではないのですが、

それではいつまで経っても成長しませんよね、自分も部下も。

 

上司、先輩の役割を仕事を回して、成果を出すという狭い範囲で

捉えるのではなく、少し手間が掛かっても、中竹氏のように

人を育てるという観点も必要だと思うのです。

 

■厳しくも、優しい言葉たち

中竹氏の指導の中で、「自律的な人を育てる」と並んで、

もう1つ重要視されているのが、

「その人らしさ」を大切にするということです。

 

例えば、

 

自分とはかけ離れたスタープレヤーのようになりたいと

言ってきた選手に対して、「完全に自分を見誤ってるな」と判断し、

その選手に「今、君じゃないやつの話しを聞いた気がする」と諭し、

最後には選手自身の口から「すみません、僕は僕じゃない人間に

なろうとしていたみたいです」と気づかせるのです。

生まれながらにして、一流と三流がいる。そう言い切ってしまうのは

残酷に聞こえるかもしれないが、努力だけではどうにも越えられない

壁が現実に存在する(P141)

三流の人も確実に輝くことができる。一流の人のようなピカピカの

才能ではないけれど、他の人にはない個性を確実に持っているからだ。

その個性を生かすゴール設定をすれば、どんどん磨かれていく(P145)

早大のラグビー部には百数十名の部員がいるそうです。

その中でレギュラーになれるのは15名。

つまり、殆どの選手が試合には出られない。

でも、だからと言って二流、三流の選手を切り捨てたりはしない。

 

冒頭にイチロー選手のことを書かせて貰いましたが、

誰もが彼のように努力をしたからといって、

(残念ながら)一流の選手になれるわけではないと思う。

 

だけど、人にはそれぞれ個性があり、その個性を大切にして磨いていくことで、

ナニモノかにはなることが出来ると思うし、そう信じたいのです。

 

「レトリック」・・・確かに人を動かすのに、言葉は大切だと思います。

しかし、言葉にはそれを話す人の心が自然と宿ってしまうし、

心無い言葉には、それが例えどんなに含蓄があるものでも

人を動かす力は無いと思うのです。

 

この本を読むと中竹氏の言葉の隅々からは、それが厳しい言葉であっても

一人ひとりを大切にする「心」を感じることが出来ました。

 

■常識のウソ?

私がこの本を読んで猛省したことがあります。

というのは・・・

 ●「夢」はいらない

 ●「森」よりも「木」を見よう

 ●チームワークを捨てよう

といった自己啓発本にありがちな内容とは真逆のことが書かれていて、

それが奇をてらったものではなく、

読めば「なるほど!」と納得するものばかり!

 

例えば・・・

スポーツ(ラグビー)チームでは、何よりも『チームワーク』が大切で、

みんなで協力し合って、勝利をつかむ。。と、普通は考えてしまいますよね。

 

でも!著者は「チームワークは本来的には、チームビルディングの

一手法でしかない」といい、ケースによってはチームメイト全員を

ライバルとして厳しい競争環境の中で切磋琢磨した方が良い場合もあり、

それによって勝利したこともあるとか。 

私たちは安易にステレオタイプに当てはめがちだ。

これは人間の脳のクセらしい。(P203)

 まさに常識にとらわれて何の疑いも持たずに信じ切ってしまっていることが

なんと多いことか!結局、自分の目で見て、自分の頭で考えることを放棄し、

安易に常識にもたれ掛かっていただけなのだ!

 

私が思うに・・・

 

「夢を持とう!」「森全体を俯瞰してみよう」「チームワークを尊重しよう」

こういうある意味、真っ当なことを言っておけば余計な反論を受けることも

少ないだろうし、多くの人が納得してくれる。

だから、ステレオタイプ的なことを言っておけば「とりあえずOK」と

安易に流されているんじゃないかなぁ、って思ったんですよね。

 

この本を読んで、もっと本質的なことに目を向けること、常識を疑って、

自分の頭で考えることの大切さを改めて思い知らされました。

 

◇最後に・・・

監督とかリーダーというと強くて、厳しい姿を想像してしまいますが、

この本の中で中竹氏は自身について

オーラがなく、カリスマでもない素人監督」と

書かれています。

 

確かにこの本を読んでみると、いわゆる昔ながらの監督やリーダーの

イメージとはちょっと違う。

 

もちろん厳しさや強さはあるのだけど、

チームの先頭に立ってみんなを引っ張っていくというよりは、

選手一人ひとりと一緒に考え、背中を押してあげる、

そんなリーダー像が目に浮かんできました。

 

今、企業の現場では「上司・管理職に就きたがらない」人が増えている

というようなことを時々、見聞きします。

 

その原因として、リスクを取りたくない!とか、

必要以上の激務に耐えられない!とか色々いわれています。

 

そして、きっとその中に「自分はリーダータイプではないから」という理由も

あるのではないかと思うのですが、そう考えている人にこそこの本を是非とも

読んでほしいなぁって思いました。

 

「リーダーとは、斯くあるべきだ」というのは、

単なるステレオタイプのイメージでしかなく、

色々なやり方があるんだ、ということに気づかせてくれる1冊だと思います。

 

そして何より・・・

 

お金を残すは「下」

仕事を残すは「並」

人を残すは「上」

 

という言葉がありますが、「自分で考えて行動できる人」を育てるという

中竹氏の理念は、まさしく人を残すことに通じるものがあると思うし、

自分が親や先輩、上司から育ててもらった恩を

次の世代に返していくことが、何よりも大切なことだと

この本を読んで改めて教えられた気がしました。

 

以上、長々と失礼しました。

最後まで読んで下さり、ありがとうございました。

 

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2013年05月14日

アップルストアの魅力を高めている5つのポイント

 

アップル 驚異のエクスペリエンス ―顧客を大ファンに変える「アップルストア」の法則

「アップル 驚異のエクスペリエンス」

顧客を大ファンに変える「アップルストア」の法則

カーマイン・ガロ:著

井口耕二:訳

日経BP

 

「プレゼンテーション」、「イノベーション」そして

今回は「エクスペリエンス」です!

 

何が?・・・だって?

 

カーマイン・ガロさんのアップル本ですよぉ。

スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン―人々を惹きつける18の法則 スティーブ・ジョブズ 驚異のイノベーション―人生・仕事・世界を変える7つの法則

 

まぁ、出版されてもう、かなり日が経っているので、

既に読まれた方も多いかと。

 

この本の中では「アップルストア」の強さや魅力について

色々な角度から切り込んでいるのだけど、

私が思うに、それは以下の5点に集約されるのではないかと。

 

◎アップルのビジョン「暮らしを豊かにする」

◎笑顔を雇う(才能ではなく人間的魅力で採用する)

◎権限の委譲

◎サービスの5ステップ

◎細部にこだわる

 

Amazonの内容紹介 

シリーズ40万部のベストセラー『スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン』

著者が贈る第3弾! 

 

面積あたりの売上は全米ナンバー1、

顧客を大ファンに変えてしまう「アップルストア」の魔法を徹底分析! 

 

アップル成功の理由は、アップル製品や店舗デザインなど、

目に見える部分に注目が集まりがちだ。

しかし、アップル・エクスペリエンス(体験)とは、その程度のものではない。

 

フォーシーズンズから学び、アップルが磨き上げたアップル・エクスペリエンスの法則は、ディズニー、ナイキ、Tモバイル、テスラ・モーターズなどのブランドを刺激し、変化させた。

皆さんも、こうしたブランドと同じように変わることができる。

 

■アップルのビジョン「暮らしを豊かにする」

ビジョンがすべてです。大胆な夢がエバンジェリストを惹きつけるのです。

同じビジョンを胸に抱いてがんばるチームがなければ、

息の長いブランドは生まれません。ロケットを推進するのは情熱、

そのロケットを最終目的地へと導くのはビジョンなのです。(P22)

 企業活動をしていくのに必要不可欠なものが

「ビジョン」とか「経営理念」とかだと思うんですよね。

 

そういうものがないと、自分たちは「何のために」働いているのかが

分からなくなってしまうから。

 

でも・・・・

 

最近、色々な会社の会社概要とか企業理念みたいなものを

ちょくちょく見てみているんだけど(お仕事探しで・・・^^;; )

その大切な「ビジョン」がちゃんと書かれていないところが

多いような気がするのです。

 

それどころか!

 

「5年後に売上○○○億円を目指します」とか、

「店舗数で日本でNo.1企業になります!」とか・・・

 

これは、企業活動をやっていくうえでの「目標」であって、

「ビジョン」ではない・・・と思う。

 

これは経営コンサルタントの小宮一慶さんの本に

書かれていることなんだけど・・・

 

売上とか利益とか目に見える具体的な数値は「目標」であり、

企業が存在する意味、つまり自分の会社は何のために仕事をするのかを

明確にするものが「ビジョン」であり、会社の「目的」。

 

それに、そもそも売上とか利益なんて

企業サイドの問題でしかなくて、

お客さまには関係のないことですからね。

 

いきなり、話しが脱線していますが・・・

 

この本の中でも繰り返し書かれていますが、

アップルストアが魅力的であり成功を収めている要因として

「暮らしを豊かにする」という企業としてのビジョンが

明確であり、すべてがそのビジョンに基づいて組み立てられているから。

 

そう、企業としての強さを支えるのは、

そういう根っこの部分の考え方にあるという点には

ものすごく共感しました。

 

■笑顔を雇う(才能ではなく人間的魅力で採用する)

普通の組織は、ある仕事ができる人を採用するため、組織の文化は結果として

生まれるものになる。ディズニーやアップルは、まず文化を設計し、

その文化に心が躍る人、その一員にないたいと思う人を採用する。(P51)

 まぁ、言ってみれば『人物本位の採用』ということなんでしょうけど・・・

 

何となく思い出したのが、「ビジョナリーカンパニー2」に書かれていた

「だれをバスに乗せるか」という言葉。

 

企業にとって人材こそが最も重要な経営資源だ、なんて言葉を

よく見たり聞いたりしますが、

そのために経営者は、どれだけのコトをしているのかな?って、よく思う。

 

特に日本みたいに解雇規制が厳しい環境にあっては、

最初に採用してしまったら「やっぱり、ゴメンなさい」ってわけには

なかなかいかない。。

 

だからこそ!最初の段階で自社の求人に応募してきた人が

どういう人なのかを見極めることが必要だと思うんですよね。

 

そう、どういう人を会社という名のバスに乗せるか、を

しっかり考えなければいけないと思うのです。

 

この本を読んでいて印象的だったのは、 

どういうポジションの面接でも、最初の質問は決まっています。

『あなたはいい人ですか』です。

そして、どう反応するのかをじっくりと見るのです。(P55)

 私、一応5年くらい採用の仕事をしていた時期があるのですが、

その時にたくさんの方々と面接させてもらいました。

でも、さすがに「あなたは、いい人ですか?」という質問を

したことはなかったなぁ〜

 

それに、面接の場でいきなり「あなたは、いい人ですか?」って

訊かれたら、何てこたえますか?

 

最初に「人物本位の採用」という言葉を出しましたが、

この本を読めば、日本の多くの企業が掲げている

それとは、全く違うということが分かると思う。

 

アップルストアにとって、人の採用というのは、

自らの「ビジョン」を実現するための重要なプロセスの一つとして

位置づけられているのです。

 

■権限の委譲

権限を与えられると、従業員の「エンゲージメント」レベルが上がる。

つまり、自分の仕事に愛着を持ち、優れた顧客サービスを提供しようと

真剣に努力するようになる。(P142)

 私の個人的な経験談で申し訳ないのですが・・・

 

小売りの現場とか、ホテルの現場って、

(まぁ、どこも同じだと思いますが・・・)

突然、とんでもないトラブルが起きたりするんですよ。

 

その時に一々、上司に報告して「どう対応したらいいですか?」なんて

指示を仰いでいられない時だってある。

 

つまり、現場のスタッフが自分で考え、自分で判断し、

即座に行動しなければならない場面が無数に発生するんです。

 

その時に必要なのが、「判断基準」と「権限委譲」なんだと思うのです。

 

アップルストアはこの2つが、本当に明確になっているのが

この本を読むとよく分かります!

 

逆に・・・・!

 

何をするにしても、すべて上司や本社に報告をして

指示を仰がなければならない現場というのは、

「顧客満足」という物差しで測ると、本当に弱い!

 

そういう現場、私も経験がありますが(苦笑)、

スタッフが何をするにも、「指示待ち」になるので、

自分で考えて行動するというコトが出来なくなるし、

何よりも自分の仕事に「愛情」を持たなくなるんですよ。

 

まぁ、本社は「しっかり管理できている」と思っていたようですが

(ちょっと、毒を吐いてみました・汗)

 

■サービスの5ステップ

A(Approach)顧客一人ひとりを、あたたかいあいさつで出迎える

P(Probe)顧客のニーズを丁寧に聞き出して理解する

P(Present)顧客に解決策を提示する

L(Listen)課題や懸念などをしっかりと聞いて解決する

E(End)あたたかい別れのあいさつと次回の来店をうながす言葉で別れる

(P164)

この「サービスの5ステップ」というのは、アップルストアのスタッフが

身に付けている接客マニュアルのようなもの。

 

注目すべきは顧客の問題解決にフォーカスされている点でしょうか?

(どこにも商品を売りつけろ!とかって書いてない・笑)

 

アップルストアのスタッフが大切にしているのは、

製品を1つでも多く売ることではなく、

顧客との関係を繋ぎ、築くコトだそうです。

 

だから、先ずはお客さまのお話しに耳を傾け、

そこから、どのようにしたらお客さまの希望を叶えられるか、を考える。

 

お客さまとの会話をとても大切にしていることが、分かります。

 

人は自分が好きな人からモノを買いたいと思っている」とは、

和田裕美さんの言葉ですが、

アップルストアでも、先ずは「売る、売らない」の前に、

お客さまとの間にどれだけ信頼関係を築くかを

タイセツにしているんでしょうね。

 

■細部にこだわる

アップルは、いまも、あらゆることに精度とエクセレンスを求めている。

デザインについても顧客体験についても、細かなところまでおろそかに

しない。神は細部に宿ると考えているからだ。天国にいるような体験を

生み出すのは、細かな部分だと。(P348)

 アップルストアに行かれたコトって、ありますか?

 

私は銀座と福岡(天神)の2店舗しか経験がないのですが、

本当にキレイです!これがコンピューターとかを売っているお店なの?

って思うくらいに!

 

話しがそれますが・・・

 

私が何度も読み返している本の中に「ディズニー7つの法則」があります。

ディズニー7つの法則―奇跡の成功を生み出した「感動」の企業理念

 

その中に・・・

レッスン2「細部にこだわる

細かい点にもっと注意を払えば、顧客は離れていかなくなる。

 

レッスン4「すべての物が、語りかけ、歩み寄る

ゲストのためなら、どんなことにも全力をあげ、最善を尽くす

 

・・・というふうに書かれています。

 

ディズニーランドの中にあるヒッチング・ポイント(馬をつなぐ杭)は

なぜ、毎晩、毎晩、取り外して塗り直されているのか?

 

ディズニーランドのメリーゴーランドは、なぜ金箔ではなく、

23金を使っているのか?

 

その答えが、「細部にこだわる」と

「すべての物が、語りかけ、歩み寄る」というコトなのですが、

詳しくは、「ディズニー7つの法則」を読んでみて下さい。

(こちらも、いい本ですよ〜!)

 

アップルストアの価値を高めているのは、人(スタッフ)の

対応ばかりでなく、店舗という「箱」についても

『すべてはお客さまのため』という考え方があり、

それを具現化するために、細部にもこだわり抜いている!

ということなのではないかと思うのです。

 

◆最後に・・・

「プレゼンテーション」「イノベーション」をテーマにした

前2作と比べると、今回の新刊は、小売りである「アップルストア」が

舞台なので、読者も限られるのでは・・・?と

思われるかもしれませんが!

 

せっかく「ディズニー7つの法則」を取り出してきたので、

その中から、もう一つ(One more thing !

 

レッスン1「顧客が比べるすべての企業が競争相手」

 

お客さまにとって「業界」とか関係ないです!

自分が利用するお店やサービス、そのすべてが比較対象になるので、

ディズニーの競争相手は、時には電機メーカーのGEであったり、

時には輸送会社のフェデラル・エクスプレスだったりもするのです。

 

だから!

 

この本も「小売り」業界という狭い視野で読むのではなく、

お客さまがいる=すべてのビジネスに携わっている

ビジネスマン必読の1冊だと思うのです。

 

いや〜、今回も長々と書いてしまいました。。

「読者満足」を考えてないですね〜、私って ^^;;

 

とにかく最後まで、お読みいただきありがとうございました。

 

   


ペンギンオヤジのB読書!: 心をわしづかみにするスゴい!プレゼンの秘密

 

ペンギンオヤジのB読書!: ジョブズが教えてくれた人生のイノベーション


 

 

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2013年01月21日

「行動する」ことについて二つのブログをシェアします。

今日、いつも読ませて貰っているブログをチェックしていたら
行動する」ことについて書かれているものが二つほどあったので、
シェアさせて貰いますね。

短期間に成果を出す人の共通点は、「アウトプット」から考えること - 内藤忍の公式ブログ

 最初は内藤忍さんのブログです。

短期的にアウトプットの実績を出してしまう人のアプローチには
共通点があります。
インプットが十分できてから、アウトプットを考えるのではなく、
アウトプットを先に決めてしまって、それに間に合うようにインプットを
考えるという逆転の発想をしていることです。

つまり先に期限を決めて、それに間に合うようにするためには、
どういうプロセスを辿れば良いかを考えて行動することが大切だ
ということですね。

なぜ私たちは「意味が無い」とわかっていても、行動してしまうのか〜選択理論心理学から (今日のメルマガが評判いいので転載します)- 勝間和代公式ブログ: 私的なことがらを記録しよう!!

二つ目は勝間和代さんのブログです。

選択理論心理学では、理想の姿と現状を比べて、そこに違いがある、
バランスが崩れているときに、私たちはどうしても、

「何か行動を起こすことで、例えそれが、意味の無い行動でも、
欲求を満たそうとする」

という傾向があると言うことです。

理想の姿と現実の姿のギャップを埋めるために、
どのような行動が本当に効果があって、
どのような行動が意味が無いのか、
学習していくしか無いわけですね。

行動することで(例えそれが無意味であっても)満足感を
感じてしまうことがあるが、本当に大切なのは、
どのような行動が適切なのかをきちんと考えて行動しましょう、
ということでしょうか。

今日、この二つのブログを読ませて貰いながら、
本質的には両者とも同じコトを言っているんだな、と思いました。

それは・・・

何でもかんでも、行動すれば良い!というわけではない

ということです。まぁ、当たり前と言えば当たり前なんですけどね(汗)

ここ最近、ブログを書く時に「何よりも行動することが大切!」というような
ことをひたすら書き連ねている私ですが・・・

何か手に入れたい成果とか目的があるから、行動をする訳ですよね。

だから、行動した結果として自分が望んでいた成果を手にできたかどうか、
きちんと検証しないと、本当に行動したことで自己満足に陥ってしまうという
危険性があるということを、今日この二つのブログを読んで改めて
思い知らされたような気がしました。

内藤さんと勝間さんの書かれている事が、
何かしら皆さんのお役に立てば良いなと思い、シェアさせて貰いました。 

おしまい。では、また〜 (^o^)/ 


posted by penguin-oyaji at 20:58 | Comment(0) | 読書(その他) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年12月26日

日本人なら知っておきたい日本の成り立ち3つのポイント

日本人はなぜ日本のことを知らないのか (PHP新書)

「日本人はなぜ日本のことを知らないのか」

竹田恒泰:著

PHP新書

 

 

学生時代のこと。

 

チャリで山陰路を旅している時に、

バイクで日本一周をしているという

ライダーのお兄さんと同宿になった。

 

「なんで日本一周?」という私の問いかけにお兄さんは

こう答えました。

 

「今は皆んな直ぐに海外とかに行ってしまうけど、

僕は自分が生まれ育った日本の隅々を

先ずは見ておきたいんだよね」

 

とってもシンプルな答えだったけど、

その言葉が忘れられず、ずっと私の心の中に残り続けた。

 

自分の生まれ育った国を旅して歩く・・・

ステキじゃないか!

 

そして・・・

 

明治天皇の玄孫(やしゃご)としても知られる、

この本の著者、竹田恒泰さんは

現代日本人があまりにも国史に無知であることは、

現代日本社会の歪みを如実に表しているように思えてならない。

と、日本人が日本という国の成り立ちについて

あまりに知らなさ過ぎると警鐘を鳴らしています。

 

ライダーのお兄さんが教えてくれたように、

自分が生まれ育ったこの日本という国のことを

私たちはもっともっと知るべきではないかと思うのです。

 

Amazonの内容紹介より

「建国記念の日はなぜ二月十一日なのか」「日本はいつどのように

できたのか」―世界中の国民が知っている自分の国の成り立ちを、

日本人の多くは答えられない。初代天皇の存在は伏せられ、

『古事記』『日本書紀』は非科学的として封印される。

何より、日本が現存する世界最古の国家である事実を

学校は教えてくれない。

まるで誇りを持たせたくないかのような歪んだ歴史教育。

戦争もなく統一を果たし、中国から独立を守り抜いた奇跡の歩みを

紐解こう。

世界でいちばん人気がある日本を、私たち自身が愛せるように。

 

■日本は世界最古の国家

世界には190を超える国が存在するが、そのなかで世界最古の国家が

日本であることはあまり知られていない。このことは、戦前までは誰もが

共有していたことだが、戦後は国民の意識のなかから抹消されてしまった。

 

日本国が二千年以上の間、王朝を守ってきたことは、人類史上の奇跡と

いっても過言ではない。

 

日本の建国については諸説あるようですが、

正史「日本書紀」によれば、初代神武天皇が即位した紀元前660年。

(今から2700年前)

 

考古学的には三世紀前後に奈良県の纏向(まきむく)遺跡に

前方後円墳が造られたことがヤマト王権の成立を示していると考えられ、

これだと今から約1800年くらい前。

 

どちらの説をとっても、日本が建国されてから2000年前後が経過している

ことになります。これは世界で二番目に古い国家とされているデンマークの

建国が十世紀前半で今から1000年ちょっと前ということを考えると、

日本の歴史の長さがハンパナイってことが分かりますね。

 

■戦争なき統一国家の成立

世界史の常識によれば、統一国家が成立するためには、それなりの戦争を

経るものである。たとえば秦の始皇帝、英国のウィリアム征服王、

中国の毛沢東などの建国の英雄たちは、いずれも大規模な戦争に勝利を

収めて統一国家を樹立した。

 

我が国は統一王権が成立する過程で大きな戦争を経ていないことは

特筆すべきだろう。戦争なくして統一王権を築いたことは、日本建国の

最大の謎の一つであると同時に、世界史の謎でもある。ところが、近年の

考古学の成果により、『古事記』が語る、話し合いだけで国が譲られた

という出雲の国譲り神話が史実だったことが分かってきた。

 

出雲の国譲り神話とは、大国主命(オホクニヌシノミコト)が行った

国造りがうまくいっている様子を見た天照大神(あまてらすおおみかみ)が

その国は天照大神の子孫が治めるべきと考え、大国主命のもとに神々を

使わし、国を譲るように説得をしたというお話し。

 

古事記について書かれたものを読むと、

「国を譲れ」「はい、わかりました」という簡単な状況ではなかったと

思われるのですが・・・(あくまでも私の所感です)

 

それでも、ヤマト王権(大和朝廷)が成立したと思われる三世紀から

四世紀に掛けての時期は考古学的にも大きな戦争の形跡はなく、

かなり平和な時期に統一国家が成立したことになるそうです。

 

■国としての自主独立を守り抜いたご先祖さま

日本の近くにはいついも強大な力を持った中国王朝が控えていた。

中国の歴代の王朝は、朝責国の君主に国王の称号を与えて冊封体制という

独自の秩序を作ってきた。

その体制のなかで、長らく「倭」と呼ばれて蔑まれてきた我が国が、

中国王朝と適切な距離を保って自立性を高め、国際社会の中で

独立国としての地位を築き、しかも、それを長年保ちつづけるのは、

並大抵の努力でできることではあるまい。

 

「日出づる処の天子、書を日没するところの天子に・・・」

この一文、超〜有名なので見聞きしたことがあるかと思いますが、

推古天皇が随の煬帝(ようだい)に宛てた国書(お手紙)ですね。

 

これこそが大国の中国と同等の立場で外交しようとした

当時の日本の気質を如実に表しているものではないでしょうかぁ〜

 

もちろん歴代中国王朝の中にはそうした日本の態度をよしとせず、

攻め滅ぼそうとしたこともありますが(元寇のことね)、

運良く(?)二度も神風に救われ、中国の配下にくだることは

なかったんですよね。

 

【まとめ】

世界最古の国家であり、

戦争をしないで統一国家をまとめあげ、

時の中国という大国からも自主独立を守り抜いた国、

それが日本という私たちの生まれ育った国なんですね。

 

私なんか単純ですから、もうこれだけでも

日本、スゲーーーー!って思ってしまいます。

 

ただ、日本の建国は今から2000年も前、まだ文字が

使われていなかった頃なので、その当時のことを正確に記録した

文書というものは存在せず、もっぱら記紀(古事記と日本書紀)の記述と

考古学上の遺跡などの発掘結果から推察するしかない訳で・・・

そのへんがちょっともどかしいような・・・

 

何と言っても日本の初代天皇である神武天皇ですら、

神話上の存在で実在はしていなかったのではないか!

という説もあるほど。。

 

ただ、この神話の信憑性についてもこの本の中で著者の竹田氏は

「事実と真実はちがう」として明確なこたえを提示されています。

(詳しくは本書にてご確認を・・・)

 

タイムマシンが発明されたら、是非とも古代の日本にタイムスリップして

日本の創世記を見てみたいものですね。

 

そしてもう一つ。

 

読んでいて感動したところ。

 

「日本書紀」に書かれている仁徳天皇の逸話なのですが、

ある日、天皇が高台にお立ちになり遠くを見た時に人家から煙が

あがっていないことにお気づきなり、こう言われたそうです。 

「五穀が実らず、民は困窮しているのだろう。都ですらこの様子であるから

地方はもっと困窮しているに違いない」と嘆き、「今から三年、すべての

課税と役務をやめて、民の苦しみを和らげよ」と詔(みことのり)を

お発しになりました。

 

そして3年後、民は再び豊かな生活を取り戻すと、天王は皇后に向かって

今度はこう言われたそうです。 

「天が君主を立てるのは、民のためであり、君にとっては民は基本である。

だから、民が一人でも飢えるのならば、君は自らを責めなくてはならない」

 

うーむ、リーダーとは斯くあるべきという感じでよね。

それに・・・何だか東日本大震災の後、各地の避難所をまわり

正座して被災者の方々に対峙していた今の天皇陛下のお姿とも

重なるような気がします。

 

この本を読んで改めて思ったのは、

色々な意味で日本ってスゴい国だということ。

 

祖国を愛するとか、天皇陛下のお話しを持ち出すと

すぐに「右」だとか言われかねない風潮がなきにしもあらずですが、

そんな「右」とか「左」とか関係なく先ずはこの日本の成り立ちを知り、

先人たちの苦労を忍び、感謝することも必要ではないかと。

 

人も国も興味をもって知ることから、愛する心が生まれると思うから。

 

おしまい。

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

 

最後に「日本、スゲーーーー!」って思ったら、

下にある「いいね!」のポチをよろしくお願いしますね〜

タグ:竹田恒泰
posted by penguin-oyaji at 20:47 | Comment(0) | 読書(その他) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年11月17日

片づけを通して人生が見えてくる

人生がときめく片づけの魔法

「人生がときめく片づけの魔法」

近藤麻理恵:著

サンマーク出版

人生がときめく片づけの魔法2

「人生がときめく片づけの魔法2」

近藤麻理恵:著

サンマーク出版

唐突ですが!

私は片付けが苦手で自分の部屋は汚部屋状態で、

まさに「男やもめにナンとやら」。

それに会社のデスクの上は書類が今にも倒れそうなくらいに

積み上がっているがフツーでした。

矛盾?と思われる人がいるかも知れませんが、

掃除は割と得意です。

でも、部屋がとっ散らかっているので、

掃除に着手すらできません。。

そして・・・仕事を辞めて部屋にいる時間が長くなると

今度は日に日に部屋の床がモノで溢れかえり、

段々と床に敷いてあるカーペットが見えなくなってきたのです!

時間が無いから片付かないと思い込んでいましたが、

時間があるコトと、片付けをするコトは

まったくイコールでなかったんですね、私の場合。

さすがに、日に日に見えなくなる床の様子を見ていると

「こりゃ、ナントカしないとまずかろう・・・」という思いが強くなり

何かと話題になっている、こんまりさんこと近藤麻理恵さんの

「人生がときめく片付けの魔法」と「人生がときめく片付けの魔法2」を

Kindleストアからゲットして読んでみました。

■片付けオタクだ!

最初、この本を読みながらケタケタと笑いが止まりませんでした。

あぁ、この人絶対に片付けオタクだ!と思ったのです。

そして「そこまでやったんだ!」とある意味、過剰とも思えるような

オタク的お片づけ行動がおかしくて、おかしくて・・・

母が定期購読していた「ESSE」(エッセ)を、郵便受けに届くなり

母より先に包装を破ってむさぼり読む。そして、小学校の帰り道に

こっそり本屋で立ち読みするのは「オレンジページ」

小学校の休み時間でさえ、みんなで遊ぶドッジボールや縄跳びをこっそり

抜けて、教室の本棚の本をせっせと並び替えたり、廊下に置いてある

掃除用具入れの中身をチェックしては「ここはS字フックがあったほうが

使いやすいのにな」なんて、収納のダメ出しを勝手にしたりしている

小学生でした。

いやはや、こんな小学生ってなかなかいませんよね〜

本書の中では著者が成長していくにつれて、更にオタク的に(?)、

片付けに突進していく様子が描かれています。

それと・・・

最初に書いたように「自分の部屋は汚い!」と猛烈に自負している私ですが、

この本に登場する、こんまりさんが片付け指導されたお宅の散らかりっぷりを

読むと、私の部屋なんて、まだまだマシな方だな〜と安心・・・・

しちゃダメですよね(笑)

■オヤジ的ときめきについて考える

果たして!40過ぎ、アラフィフ近いオヤジはときめくのか?!という命題が

あったなら、私は迷わず「ときめく!」とこたえる!(キリッ!☆

「捨てる」ことだけを考えて片づけをすると、不幸になります。

なぜなら、本来片づけで選ぶべきなのは、「捨てるモノ」ではなくて

「残すモノ」だからです。

モノを残すか捨てるか見極めるときも、「持っていて幸せかどうか」、

つまり、「持っていて心がときめくかどうか」を基準にするべきなのです。

この本を読まれた方は先刻ご承知だと思いますが、

コンマリさん流片づけの重要ポイントは「ときめくモノを残す」という点です。

ときめかない服を着ていて幸せか?

ときめかないモノに囲まれ暮らしていて幸せか?

そんなふうに畳み掛けられたら

「ははぁ、お代官さま、ワシはときめきに囲まれて生活したいと思うとるですじゃ」と答えざるを得ないではないですか!

何を捨てるかではなく、何を残すか・・・?

これって、哲学的と言うか禅的な命題ですね。

要は「引き算的思考」で考えるというコトなんだと思うのです。

自己啓発本的に翻訳すると、「to do リスト」ではなく、「Not to do リスト」

(ちょっと違うかな・・・?)

例えは悪いかも知れませんが・・・

昔、ホームセンターの商品部で仕事をしていた時のこと。

お店に並べる商品をチョイスして棚割りを作るのが仕事だったのですが、

その時に「いかに品揃えを充実させるか」と考えると、

必然的に棚に並べる商品の種類が増えていくことになります。

しかし、まったく逆の発想で、ギリギリまで商品を絞り込んで

棚割りを作ったことがあります。

その結果・・・以前よりも売上が上がったのです。

商品がたくさんあるコトはお客様にとって

選択肢がいっぱいあって良いコトというのは全くの幻想で、

お客様にとっては単に選びにくい、買いにくい売場だったんですね。

家にあるモノも、きっと同じでたくさんのモノに囲まれて暮らすのは

便利なようで、実はとてつもなく面倒なことなんですよね。

■もっと丁寧に暮らす、丁寧に生きる

・どんなモノも持ち主の役に立ちたいと願っている

・今、身につけている洋服、使っている文房具やパソコン、食器やおふとん

お風呂やキッチンなど、あなたが囲まれているあらゆるモノに、

「ありがとう」を伝えてください。

・人に大事にされ、愛されてきたモノには、ある種の気品と風格が

自然と宿るのではないか。そんなふうに思えてなりません。

・本当にときめかない、お役目が終了したモノだということに気づいたなら、

「これまでいっしょにいてくれてありがとう」といって、捨ててあげれば

よいのです。

ある意味、オタク的とも思えるくらいに片づけを追求してきたこんまりさんが

最後に行き着いたのは、こうしたモノに対する深い愛情だったのだと思う。

モノを大切にする、モノに感謝するということは、

丁寧に日常生活を送ることであり、ひいては丁寧に人生を生きることに

つながるのではないか、この本を読んでいるとそんなふうに思えてなりません。

片づけをしたことで人生が好転した事例というのも、この本にはいくつも

書かれていますが、それも丁寧に生きるようになったからこそなんじゃないかと

思うのです。

ひとつのものに狂えば、いつか答えに巡り合う

これは、青森で無農薬でのリンゴ栽培に成功した木村秋則さんのことを

書いた「奇跡のリンゴ」という本の冒頭に書かれている言葉です。

「片づけ」をとことん追求してきたこんまりさんだからこそ書ける言葉(哲学)が

詰まっていることが、この本を単なる片づけのノウハウ本ではなく、

暮らし方、生き方まで考えさせられる「哲学本」にしているのだと感じました。

おしまい。

最後まで読んでくださって、ありがとうございました!


奇跡のリンゴ―「絶対不可能」を覆した農家・木村秋則の記録

「奇跡のリンゴ」

「絶対不可能」を覆した農家・木村秋則の記録


石川 拓治 著

NHK「プロフェッショナル仕事の流儀」制作班 監修

幻冬舍

この本について書いた以前のブログ記事

・今年の感動本No.1 「奇跡のリンゴ」

posted by penguin-oyaji at 22:29 | Comment(0) | 読書(その他) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年10月29日

自分とお客さまがハッピーになる質問力

 

ビジネスリーダーの「質問力」―最前線で差がつく加速交渉術 (角川SSC新書)


ビジネスリーダーの「質問力」

青木 毅:著

角川SSC新書

 

この本は友人に教えて貰い、早速手にしてみました。

タイトルに「ビジネスリーダー」とありますが、

内容は殆ど営業チックな話しです。

 

でも、「オレ、営業じゃないし〜」というのは早計!

日常会話の中でも「質問する」ことの大切さと言うか、

その威力を考えるきっかけになると思います。

 

■なぜ、質問力が必要か・・・?

営業マンは、お客さまに対して「いかに話すか」よりも、

お客さまに「いかにして話してもらうか」を重視すべきなんです。

お客さまは、自ら話すことで頭の中が整理でき、本当に

必要なものがはっきりしてくるのです。

 

このブログでも何度か書いていますが、

私は20年以上も社会人をしていますが、

営業の経験は殆どありません。

 

むしろ逆に営業を受けて商品やサービスを買う、買わないという

立場で仕事をしていた期間がとても長いのです。

だから、どんな営業をされると効果的なのか?

あるいは逆効果なのか?というコトが何となく客観的に分かるのです。

(まぁ、あくまでのその判断基準は私自身の気持ちだけですが・・・)

 

まぁ、言わずもがなですが、ダメダメな営業は・・・

・こちらのコトは関係なく、

・恐らく会社で支給されたであろうパワポで作った資料を広げて

・一方的に説明トークを炸裂させて

・さぁ、買え!オーラを全力で放つ

そんな営業ですかね。

 

一応、ふむふむと話しは聞きますが、

この手の営業から「買った」試しがありません。

 

逆に、どんな営業をされるとありがたいかと言うと、

・こちらの悩みや問題に耳を傾けてくれて、

・よく話しを聞き、そして理解してくれて、

・悩みや問題解決を提案してくれる

こんな感じでしょうか。

 

こういう営業をされると嬉しくてホイホイと契約・・・・するかどうかは

その時々によりますが、少なくとも商談アポの電話が掛かってくると

積極的に会いたい!とは思ってました。

 

突き詰めて考えると、買う側として営業に求めるものは

・自分の悩みや問題を理解して欲しい、聞いて欲しい

・そして、それを解決するためのソリューションを提供して欲しい

この2点に尽きるのではないかと思うのです。

 

だから営業マンは『質問』することで、

買う側の「話しを聞いて欲しい」の引き金を引いてあげることが

大切なんですね。

 

■人は自分の思った通りにしか動かない

お客さまの話にこちらが解決策を提案しても、お客さまはその通りに

動きたくないんです。自分で解決策を見つけ、その解決策にそって

動きたいんです。これなんです。私にとっては、まさに革命的でした。


営業マンに(無理やり)売り込みされるのは

きっと誰だって嫌ですよね。

それはやはり、売り込まれるというのは、

そこに買い手側の意思がない訳で、

だから営業マンという他人の考えで自分の行動を決められてしまうコトに

反発心さえ感じてしまうのでしょう。

 

この本の中に「人は自分の思った通りにしか動かない」という言葉が

何度も何度も繰り返し出てきます。

 

「思う」→「考える」→「行動する」→「結果が出る」という

プロセスを経て人は行動するものなのですね。

 

以前、小売りの現場で働いていた時に、よく社長から

何を、買うか

いつ、それを買うか

どこで、買うか

それを決めるのは全てお客さまだ!

とよく言われました。

 

そう、モノや情報が溢れ返っている今の時代、

「買う」というコトを決めるのはあくまでもお客さまが主体であり、

売る側ではないんですよね。

 

恋愛では男性側が好きになった女性に対してグイグイと押せ!

と、よく言われたりしますが、

少なくともモノやサービスを売る現場では

今や「押せ!」では通用しない時代だと思うのです。

買う側にどのようにして気持ちよく決断して貰えるようにするかを

考えないといけない。

 

もっとも、恋愛の場面でも「押してダメなら、引いてみな」という

手もあるかと思いますが・・・

未だ独身の私にはよく分かりません。それが何か・・・?

 

■何を質問していいのか分からなかった採用面接

以前、4年くらい採用の仕事をしていた経験があります。

採用というからには、当然「採用面接」をしなければなりません。

面接というからには、当然「質問」をしないといけません。。

 

今でも、はっきりと覚えているのですが、

初めて学生さん相手に面接をした時、

私の方がガチガチに緊張しまくってました。

何せ、面接を受けたことはありますが、面接官なんて経験がなかったので、

何をどう質問すれば良いのか、全く分からなかったのです。

 

最初の頃は「質問リスト」を作って、

それを見ながら上から順番に質問してました。

相手がどんな答えをしようが、おかまいなし!

新米面接官にとって何よりも質問することが大事だったのです。。(恥ず!)

 

まぁ、それでも場数を踏むうちに段々と要領も分かって来て・・・

自分なりに思っていたのは、

最初の質問は、きっかけに過ぎない。

大切なのはその最初の答えを聞いた後、さらに質問を重ねていって

深掘りしていくことだと思うのです。

 

ましてや採用面接ですから、目の前の相手は面接官が

気に入る答えをしようというバイアスが多少なりともありますから、

最初の答えだけを聞いて判断するのはちょっと危険かも・・・と

思っていたのです。

 

だから、前の質問の答えや相手の話し方、表情を観察して

「この人は、こういう人なんじゃないだろうか?」と

推測をして、それならこの質問にはこういう答えが

返ってくるのではないだろうかと、頭の中で仮説を考えながら

質問を組み立て、深掘りをしたものです。。(遠い目)

 

この本の中でもアプローチ、プレゼンテーション、

クロージングという営業の各段階に於ける質問の仕方などが

書かれています。

 

質問することが大事だと分かっても、それを具体的に

自分の仕事の中にどのように落とし込み、

どんな質問をするべきなのか、

これを体得するためには、やっぱり場数というか

経験も必要なんでしょうね。

 

■結局、何のために営業しているのか(働いているのか)?

「相手のお役に立てる!お役に立ちたい!」という情熱を

持つことが、営業マンの第一条件ですね。

(中略)

相手のお役に立つのなら、絶対に嫌われないのです。

 

「人と接することがスキなんです」

「お客さまに喜んで貰えるのが嬉しい!」

そんな入社動機を語っていた新人さんが販売の現場に立ち

しばらくすると、お客さまの陰口を言ったり、

与えられた達成ノルマ(売上計画など)に追われて

疲れきった表情に変わってしまう・・・

 

まぁ、理想と現実は違う、

目の前の売上を達成するのが何よりも先決だから・・・

そう言ってしまえば、それはその通りなのかも知れませんが・・・

 

以前の会社で、

・仕事はお客さまのお役に立つことをすること、

・売上はどれだけお客さまのお役に立てたかのバロメーターだ

そんなコトを年中、言われていました。

 

でも、個人的にはそんな言葉を聞かされるたびに

内心では「何をきれいごとを・・・」とも思っていました。

だって売上がいかなければ怒られましたからね。。

 

しかし40過ぎて、ようやく段々とこの言葉の意味と言うか、

重みが分かって来ましたよ。

 

ホテルで働いていた時、がむしゃらに

客室の稼働率と売上金額だけを3ヶ月くらいずっと追いかけて

仕事をしてたことがあったのですが、

いくら数字が上がっても、モチベーションが続かず、

精神的にキツくなってきたんですよね。

 

世の中には数字さえ達成できれば、それでOKと考えている人も

多いので、一概にその考えを否定することは出来ないのかも

しれませんが、少なくとも私は・・・

 

仕事の目的は、お客さまに喜んで貰うことで

数字はあくまでも、その結果。

だから数字をあげるためには、

より以上にお客さまのお役に立てることを

考えて汗する働き方をしたいと思うのです。

そして何よりも・・・


数字を見てるよりも

お客さまが喜んでくれている笑顔を見てる方が嬉しいから。

posted by penguin-oyaji at 23:31 | Comment(2) | 読書(その他) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年07月31日

火の鳥のように舞い上がれ!「逆転発想の勝利学」

「逆転発想の勝利学」

眞鍋政義:著

実業之日本社

オリンピックでは全日本女子バレーボールチーム

『火の鳥Nippon』を熱烈応援しているペンギンオヤジです。

ロンドンオリンピックがいよいよ開幕しましたね!

『火の鳥NIppon』も初戦のアルジェリア戦を

3-0のストレートで破り、幸先の良いスタートを切りました!

(やったね!)

今朝のイタリア戦では1-3で負けちゃったけど、

まだまだ予選ラウンド、チャンスはあるぜ!

かつては「東洋の魔女」と言われ、東京オリンピック以降

メダルの常連だった全日本女子バレーチームですが、

84年のロサンゼルスオリンピックを最後に

メダルからは遠ざかり、低迷期を迎えてしまいました。

しか〜し!

08年末に真鍋監督が全日本を率いるようになってからは

めきめきと実力を上げて、10年の世界バレーでは

銅メダルを獲得!

昨年のワールドカップでは4位でしたが、

強豪のアメリカ、ブラジルからストレート勝ちをおさめるなど

の大健闘を演じたのです。

この本は、そんな全日本女子バレーボールチームを率いる

眞鍋監督の著書です。

■人生のあみだくじ

「人生とは、あみだくじのようなものだということ。

横に1本、2本と任意の線が加わるだけで、

決まっているように見えた行き先が、まるで変わってくる」

中学時代に「バレーボールをやらないか」と

先生から声をかけられ、

高校時代には「セッターをやってみろ」と

監督から言われてスパイカーから、セッターへ転身。

この2人のおかげで、今の眞鍋がある。と書かれています。

人との出会いが、その後の人生を大きく変えた・・・

こういう話しはよく耳にしたり、本で読んだりしますね。

だから、「人との出会いは大切だ!」というコトを

書きたいのではなく・・・

実は、これを読んだ時に思ったんですよ。

自分は今までの人生の中で、そんなふうに人に対して

良い影響を与えて来れただろうか?、と。

20代、30代の若い頃なら

「よい影響を与えてもらった」という、受け身でも

良いと思うですが、

40代のオヤジ世代になってきたら、

そろそろ、自分が若い世代に向けて

良い影響を与えられるくらいの存在にならないと

いけないのではないか・・・

なんか、そんなふうに思ったんですよ。

「影響を与える」なんていうと、すごくウエカラ目線と言うか、

思い上がった不遜な感じですが、

今まで自分が受けてきた「」や「」というものを

貰いっ放しにするのではなく、

何かしらの形で次の世代に残していかないと

いけないのではないかと、そんなふうに思うのです。

まっ、それだけ私も年をとってきた、ということですなぁ。。

■弱点は補えばいい

そこで我々が立てたのがサーブ、レセプション、ディグ、

そしてミスの少なさで世界一になろうという戦略だった。

高さでかなわないなら、日本人の特長である器用さ、細かさ、

敏捷性で補っていく。仮に技術が全く同じ水準だとしたら、

身長の高いチームが勝つ確率が高い。

それなら、技術で上回ればいいという発想だ」

※レセプション・・・サーブレシーブ

 ディグ・・・スパイクレシーブ

ロシアにはガモアという身長が2メートルを超える

選手がいますが、日本チームでは大柄と言われる

キャプテンの荒木でも186cm。

それどころか、セッターの竹下、リベロの佐野は

159cmと超小柄!

どう頑張ってみたところで、高さでかなう筈がない。。

それならば、自分たちの持っていないもの(高さ、攻撃力)で

戦うのではなく、昔から日本のお家芸と言われている

守備力で戦おうという発想ですね。

これはビジネスでも、あるいは個人でも同じこと。

私なんて、劣等感が服を着て歩いているようなおっさんですから、

とかく、人と比べて自分のダメダメなところに

目がいってしまい、落ち込んだりします。

もしくは、弱点を克服しようとしてあがいたり・・・とか。

でも、段々と気付いてくるんですよ。

自分の持ちカードでしか勝負できないことに。

持ち手のカードが弱いから、勝負をあきらめるのではなく、

どうやったら勝てるかを必死になって考える訳です。

私の人生の師匠の一人、小宮一慶さんが

なりたい自分になれるかどうかは分からない。

でも、なれる最高の自分になることはできる

というコトをよく話されたりしています。

自分の手持ちのカードで最高の組み合わせを考える

それこそが、なれる最高の自分になる、ということ

なのではないかと思うのです。

今朝のイタリア戦には残念ながら負けてしまいましたが、

まだまだ勝負はこれから!

ロシア、ドミニカと強豪相手の試合が続くけど、

頑張れ!ニッポン!

posted by penguin-oyaji at 07:01 | Comment(0) | 読書(その他) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年07月19日

名前を粗末にしない

「語られなかった皇族たちの真実」
竹田恒泰:著
小学館

 

 自分の名前が上手に書けなくて、ため息をつくことが
多いペンギンオヤジです。 

私の仕事はホテル勤務なので、日常的にチェックインされる
お客様にお名前や住所などを書いて頂いています。

でも!

あまりに達筆すぎて(汗)、
何という字なのか読むことが出来ず、
叫びたくなることがよくあります。。。

そんな私だって、けっこうあっちこっちで、
適当に自分の名前を書き散らかしているので、
あまりエラソーなことは言えないんですけどね。

それに、もともとあまり字はうまい方じゃないので、
何度、日ペンの美子ちゃんにお世話になろうと思ったことか!

■「名前を粗末にするな」

「ある晩、私は食堂の大きな机につき、祖父の前で
学校の宿題をしていた。私が自分の名前をきたない字で
殴り書きをしていたのを目にした祖父は、平手を机に
叩きつけ、いきなり立ち上がって宿題の紙をずたずたに
破り捨てて、耳を劈く(つんざく)ほどの大声で
一言こう言った。

「自分の名前を粗末にするな!!」 」(P19)

 

「じいじはね、字がきたないことに怒っているんじゃ
ないのよ。泰ちゃんがね、気の抜けたような字で
適当に名前を書いていたから怒ったの。これからは
自分の名前だけは、大切に、気を入れて書くように
しない」(P20)

この本の著者は旧皇族・竹田家の生まれで明治天皇の
玄孫にあたる竹田恒泰氏。
時々、テレビなどにも出演されているので、
ご存知の方も多いのではないでしょうか?

最初、この文章を読んだときは、
「おぉ〜!さすがハイソな家庭は違うなぁ」と
 暢気なコトを思いました。

でも!ですよ。

最近はパソコンがあるので、自分の名前を手書きする機会は
以前よりも、ずっと少なくなっていると思うのですが・・・

気合いの入った企画書を書き上げた時って、
自分の名前もちゃんと、やはり気合い入れて書いていたと
思うし、逆に、やっつけ仕事の時は名前も適当に
流して書いていたように思うのです(自分の場合・・・)

第三者が自分の書いた書類などを見るとき、
やはり、誰が書いたのか、名前って見ますよね。

その時、やはり字がきたなければ良い印象は
持ってもらえないと思うのです。

少し大げさかも知れないけど、
自分の仕事、あるいは自分自身に誇りを持つためにも
自分の名前を粗末にしない、
自分の名前は丁寧に気を入れて書く。

そんなことが大切なんじゃないのかなぁ、と
しみじみと思うのでした。

「キレイじゃなくてもいい、ていねいに書け!」
これは私が前の会社で新人研修などの時に
エラソーに言っていた台詞です。

それでも悪筆が治らないときは、
やはり日ペンの美子ちゃんということで・・・(笑)

 

 

posted by penguin-oyaji at 09:51 | Comment(0) | 読書(その他) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする