2008年10月31日

オヤジよ、もう一度立ち上がるんだ!

Book-No77


「サラリーマン「再起動」マニュアル」

大前 研一 著


小学館



「不惑の年」という言葉ありますね。


孔子の論語にある「四十にして迷わず」から出た言葉で、


人間、40歳になったら、事に当たるにしても迷うこともなくなる・・・・


と、いう事らしい。

ちなみに私、既に四十歳をとっくに越え、


中盤に差し掛かろうかという年代です。

いくら孔子に「迷うな!」と言われても、


私は未だに「迷いまくり」である。

迷って悪いか?!(何故か逆ギレ)

何にそんなに迷うのか・・・?

今日の晩飯は魚と肉、どちらにしようか?という些細な事にも悩むし、


この先の自分の生き方は今のままで良いのだろうか?という


いくら考えても答えなんか出そうにもない事でも、私は悩むのだ。

■オヤジは再び、立ち上がれるか?


かつて私は、35〜50歳前後までのサラリーマンが仕事上の閉塞感から


陥る無気力状態を「魔の15年」と呼んだことがある。入社してから10年以上たち、


ひと通り仕事を覚え、それなりの実績を作ってきたにもかかわらず、


年功序列型の企業中ではなお、50代以上の世代に大きな権限を握られ、


思うように仕事ができない。(中略)


今、この世代に属する多くのサラリーマンは、さらに切実な問題を抱えている。


経済の激変期を迎えているのに、それにうまく適応できていないのだ」(P18)

大前先生が書かれている事を要約すると・・・

ネットビジネスの隆盛やグローバル競争の激化の中で、従来にはなかった


新しいビジネスモデル(大前流で言うと、「新大陸のビジネス」)が


どんどん旧いビジネスを駆逐してきている。


そんなビジネスの大激変期を迎えているのに、オヤジどもよ萎えている場合じゃない!


再起動して、もう一度立ち上がれ!!


そうしないと、生き残れないぞ!

多分、こんなところ。


ものすごく乱暴だけど、大筋では間違っていない筈。

従来の日本社会であれば、「年功序列・終身雇用」というシステムの中で


紆余曲折はあるにせよ、それまでの仕事を粛々とこなして、


定年まで今いる企業で勤め上げるのが、「オヤジの道」であった筈。

ところが、「年功序列・終身雇用」システムはガラガラと音を立てて崩れ、


いつ会社から放り出されるか分からなくなった。

会社に残れたとしても、激しい競争社会の中で


いつライバル会社に倒されるかも分からない時代になってしまった。

そんな社会の中で働くオヤジは「四十にして迷わず」なんて


安穏としていてはいけないのじゃ!!

■再び立ち上がるための技

新大陸で勝ち残る企業の多くは、プロジェクト・ベースの組織が主流になると


思う。なぜなら、新しいものを生み出していくためには、マンネリ化しやすい


ピラミッド組織ではなく、変化に柔軟かつ素早く対応できるプロジェクト・ベースが


適しているからだ」(P22)

プロジェクト・ベースで仕事をするようになるというのは、以前にこのブログでも


書いた「弾言」の中でも弾さんが指摘されていました。


もはや、今のような組織形態では企業もこの先、生き残っていく事が難しくなる


という事なのでしょう。

最近、「アライアンス」という言葉もよく耳にするようになりましたよね。


これも、企業間の垣根を飛び越えて「提携」して仕事を進めるための一つの形態な


わけですから、やはり、プロジェクトチームの中で活躍できる資質を身に付けていく


必要性を感じます。

もっと根本的に「自己改造=再起動」するためには、三つの方法しかない。


すなわち「お金の使い方」と「時間の使い方」、そして「住む場所」を変えることだ


(P23)

「再起動」の準備のために何を勉強するのか?21世紀のビジネス新大陸で


生き残っていくために必要なスキルはIT、語学、財務だと私は考えている」(P52)

このように本書の中では再起動のために、これから何をやらなければならないのか、


という点について、大前先生からの提言が多く書かれています。

タイムマネージメント」「英語学習」「MBA」「投資のスキル」「情報収集力」などなど・・・


これら全て、本書の中で「再起動」のために必要と提言されているものです。

はっきり言って「つらい!」と思う。


35、40を過ぎて、また新しい事を勉強するのはオヤジにはツライのである。


まさに、オヤジ受難の時代だ!


(私だけかもしれないが・・・)

こういう事を書くのも何だが・・・


ちょっと前であれば、今までの仕事の延長線だけを考えてキャリアを積んでいけば


何とか定年までは逃げ切れたはずだ。(たぶん・・・)

でも、環境の激変でそういう事がもう許されないらしい・・・

■オヤジよ、若い世代への責任を果たそう!

ただ、個人的に一つだけ思うことがあるのです。

うまくすれば、新しい事なんか勉強しなくてもオヤジは何とか定年まで


逃げ切れるかもしれない、と思う。


ただ、下に続く若い世代が持っている危機感は、間違いなくオヤジ以上で


自分が若い頃には考えられないくらい将来に備えて勉強をしている若者が


多い事を日常の中で私は感じています。


(もちろん、個人差はどこの世界にだってある)

そういう勉強熱心な若者たちから異口同音に、こんな声を耳にするのです。

会社に入ってみたら、思っていた以上に自分(若者)に対して、指導したり


勉強を教えてくれる人が少ないこと感じる

単純に考えれば、危機感や自己啓発力をもつ若者から見たら、


オヤジは何も教えてくれないし、参考にもならない頼りない人・・・


という事になってしまうのです。

自分のことが精一杯で、とても後輩の面倒なんかみてる余裕はない!


というオヤジもいるかもしれませんが、


後に続く若い世代に何かを伝え、教えていくのはオヤジの義務であり、


責任ではないのか?!


その責任を放棄しているオヤジが世の中には多いらしい・・・

そんな事はない、俺はちゃんと後輩を指導している!


という人もいるかと思います。


もちろん、私は別にケチを付ける気はないのですが、


ただ、自分らが今まで覚えてきた従来のビジネスのやり方を教えても


ダメだというのはこの本を読めば、お分かり頂けると思います。

オヤジも新しいビジネススタイルや、そこで要求されるスキルを必死に勉強し、


それを下の世代と共に学ぶ事をしなければ、とても今の若者の要求に


応える事は出来ないのではないかと思うのです。

■でも、若者も頑張ってね

最近、新入社員の3年以内の離職率が高まっている。


(中略)


そうした学生と企業のミスマッチには理由がある。学生側に十分な


企業の情報がないこと、親も良いアドバイスができないこと、そして学校側も


競争率の高い企業に学生が合格すれば学校の評判が良くなるからそれで


よしとして適切な指導をしないことである」(P214)

ここでは、新卒者の就職時に発生するミスマッチの要因として


学生本人、親、そして学校という三つを上げているが、


一つ抜けていると思うのです。


それは学生を採用する企業側の問題。

悪く言えばですよ、


採用を担当する人事の担当者は、翌年に必要な新卒者は何人という採用計画に


基づいて採用活動をしている訳です。


という事は、会社から求められている人数を確保しないと、採用担当である


自分の評価が下がってしまうという事です



ましてや、昨年や今年は、景気の回復、少子化、団塊世代の大量退職という要因が


重なったものだから、空前の超・売り手市場!


各社の採用担当も、あの手この手で学生の獲得に必死だったのです。


そうすると、多少「難」有りでも採用してしまったり、会社説明会では


ウソは言わないまでも、悪い事は隠しておくのが採用担当の心情というものでしょう。


で、結果的にミスマッチは繰り返されるという訳です。

大学も全入の時代ですから、定員割れなんて事になったら一大事!!


就職率○%を謳い文句にして、受験生を集めるために


4年生はとにかくどこかの企業に押し込んでしまえ!


ということをやっている学校もあります。

ただ、こういう状況は本当に「大人が悪い」のですが、


ミスマッチになって一番ツライのは、間違いなく学生本人だと思うのです。

だから就活している学生さんも、周りの大人の言うことを鵜呑みにしないで


本当に自分が活躍できる会社は何処なのかを見抜く力を付けて貰いたいと


思うのです。

■で、最後はダーウィンのこの言葉で

ちょっと話がそれてしまいましたが、この本を読んで私が一番感じたのは


ダーウィンが進化論の中で残したこの言葉に集約されるのです。

強いものが生き残るのではなく、環境の変化に対応できるものが生き残る

確かに100年に一度の深刻な金融危機が起こったり、


グローバル競争も激化し、新興国も力をつけてきて


ビジネスを取り巻く環境はまさに「激変」の時代を迎えているように感じます。

その中で私のような仕事人が、この先も活躍していくためには


この「環境の変化」に対応するしかないのでしょう。

「不惑」などと言っている場合ではなく、


迷って、悩んで、これからの道を模索していくしかない、


そうやって腹を決めることが第一歩かな。

今日も長々とお付き合いくださり、ありがとうございました。

楽しい三連休をお過ごし下さい。私も紅葉狩りに行ってきます ^ ^

【▼単行本】


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2008年09月29日

中小企業の人材採用と育成について(小山昇 講演会)



Book-No.70


「辞めない採用、即戦力の育成で儲かる会社になる!」


人に苦労しない強い会社のつくり方

小山 昇 著


あさ出版


「辞めない採用、即戦力の育成で儲かる会社になる!」


小山昇 出版記念講演


08年9月29日 リーガロイヤルホテルにて

ご存知、中小企業のカリスマ経営者、小山昇社長の講演会に


参加してきました。


(今月、何度目の講演会だ・・・?)

講演のテーマは小山社長の最新刊、


「辞めない採用、即戦力の育成で儲かる会社になる!」にちなんで、


人材の採用と教育についてです。

■中小企業に優秀な人は来ない!?


小山社長の講演会に参加するのは、今日で二度目です。


前回のときもそうでしたが、ホワイトボードを使いながら


お話をするのが、小山流のようです。


で、小山社長が書かれる文字が、これまた芸術的!(笑)


みなさん、これは文字ではありません!なんです。


誤字脱字は当たり前なので、それぞれの方が正しく変換して下さい


というジョークで、笑いをとっていました^ ^

優秀な人は中小企業を相手にしません。大企業で活躍できる能力が


ありながら、中小企業で働く変わり者もいますが、それはごく一部です。


まともな神経の持ち主なら、給料が多くもらえる大企業や


一生食いっぱぐれのないお役所に就職します。いくら中小企業が


優秀な人材を求めようとしても、しょせんは叶わぬ恋です」(P36)

今日の講演でも、小山社長は同じように


・「中小企業で良い人を採りたいと思うな!良い人は良い会社に


行きたがるから、来ない。仮に来たとしても、すぐに辞める」と、


話されていました。

悔しいですけど・・・・事実だと思います。

私の会社でも、いわゆる偏差値レベルの高い大学の学生には


相手にされないと勝手に決めてつけていて、日東駒専クラス以下の


ところでしか採用活動をしていません。

申し遅れましたが私、採用の仕事(も)やっているのです。


本職は内部統制の構築ですが・・・・

しかし、一度だけですが、


六大学の学生が多く参加している合同企業説明会に参加したことが


あるのですが、正直、学生さんのレベルの高さに驚いたことがあります!!

学校で人を判断してはいけませんが、やはり就職に対する意識なども


六大学の学生さんの方が高いと感じたのです。



そして結果は、予想通り。


誰一人、無名の中小企業である当社にエントリーする人はいませんでした。

※あくまでも相対的な話で、六大学の学生にだって、どーしようもない人は


いるし、日東駒専クラス以下の大学にだって、優秀な人はいます。

■価値観を共有できる人を採用する


会社の価値観は、社長の価値観です。社長と価値観を共有できない


人を採用しても、お互いに不幸になるだけ」(P116)

講演会では「社長は社員の人生を背負っている。だから、こいつの為なら


俺は一生懸命に頑張ると思える社員、つまり同じ価値観を共有している人と


私は一緒に働きたい」という趣旨のお話をされていました。

従業員が100〜200人クラスの会社であれば、


私も会社の価値観=社長の価値観だと思います。


大企業と比べて、圧倒的にトップと末端のスタッフとの距離が近いですから。

私も最終面接には出来るだけ、社長に出て貰って社長の考えを話して


貰うようにしています。


そこで、お互いに相性が合うかどうかを見てもらうのです。

相性が合わなければ、どんなに優秀であっても不採用にします。

このへんは、まさに「お見合い」と同じですね。

■社員教育の徹底


中小企業に優秀な人は応募してこない・・・・では、どうするか?


社員教育を徹底して、既存社員を含め、それなりの社員を仕事がデキる


人材へと成長させる」(P4)


人の成長なくして、企業の成長はありません。成長できる素質を持った人を


採用して、お金と手間をかけて教育する。


それ以外に、黒字を出し続ける道はないのです」(P20)

ポイントは「成長できる素質を持った人」という点ですね。


これは、新卒でも中途でも同じだと思います。


特に中途採用の場合、ある程度の年齢の人だと完成形に近くなっていて


伸びシロが少ない場合もあるので、要注意です。

少子化でますます若い世代の人数が減ってきますので、


中小企業に限らずですが、人を採用できない会社、人を育てられない会社は


今後、ドンドンと苦しくなる一方だと思います。


採用の現場にいると、それを強く実感します。

ちょっと愚痴になりますが・・・


私の会社に限らず、新卒で採用をすると一人前になるまでにそれなりの時間と


コストが掛かるのは、まぁ当たり前のことですよね。

だから、余裕の無い企業だと新卒採用を敬遠する傾向があるように感じます。


私の会社でも、ある時トップに「新卒なんか採っている余裕は無い!」と


言われた事があります。

ただ、思うのですが・・・


先に書いたように、中小企業の社風や価値観は、トップそのものです。


単に仕事の手順だけなら、経験者を雇入れた方が遥かに効率的であるのは


事実だと思います。


でも、それだけでは会社は強くなれないと思っています。

社長のビジョンを理解して、共感し、全員が同じ方向を向いて


力を合わせる事が中小企業の場合には絶対に必要!


だからこそ、時間と手間を掛けてスタッフの教育をしなければならないと


思うんですよね。

■内定辞退の陰に親あり!


昨今の超売り手市場で、内定を出してもその後で辞退されてしまう事は


大企業、中小企業ともに増えてきているようです。

内定辞退の理由は様々ですが、その中に「親の反対」というものがあります。


今年、某人材系の会社がまとめた資料の中で、こんな調査結果が出ています。

Q「内定辞退の理由は?」


A「仕事が自分に合わない(36.1%)」


「自分の能力、適正への不安(30.4%)」


「親に反対された(25.3%)」

複数回答ですが、「親に反対された」が堂々の3位に


ランクインしたのには驚きました。


25.3%ということは、4人に1人ですから、


結構大きな比率ですよね。

ちなみに、昨年の調査結果では同じ質問に対して


「親の反対」を理由に挙げたのは21.2%ですから、


増加傾向という事になります。

そう、中小企業の採用では学生本人を口説き落としても、親御さんの理解を


得ないと、辞退されてしまう事があるのです!!

この辺の事情についても、今日の講演会でも話をされていましたし、


本の中でも、こんな事を書かれています。


内定辞退の原因の一つになるうるのが、親の反対です。中小企業の場合、


本人はやる気があっても、親が不安になって子供を引き留めるケースが


あります。


(中略)


何か対策を打たないと、採用活動を経て相思相愛になった内定者をうしなう


ことになりかねません。


もっとも効果的なのは、トップ自らが親に会って、会社のことを理解してもらうこと


(P163)

私の個人的意見としては、


親に反対されて自分が決めた会社を辞退するようなら、


将来、自分の伴侶を決める時にも、親に反対されたら別れるのか?!


と、言いたい!!

でも、まぁ親御さんの立場で考えれば、分からない話でもないんですよね。


私だって、学校を卒業して今の会社に就職を決めようと親に話したら、


親としては、安定している大企業に行って欲しい」って言われましたから・・・

そして、今の会社に入社した時に直属の上司から言われた事があります。


新卒を採用したら、その人に教育をして一人前の社会人に仕立て上げる


ことが、新卒を受け入れた企業の社会的責任だ」と。


あれから、20年くらい経つのに、この言葉は妙に覚えているのです。

世の中には最初から使い捨てにするつもりで新卒採用をしている会社も


一部ですが、存在します。


そうした会社に入社してしまって、満足に教育もされずに辞めてしまうと


本当に中途半端な社会人のまま、その後の社会人生活を


送らなければならなくなってしまうのです。

中途採用の面接で、そういう人を何人も見てきました。


当人にとっては、不幸な事としか言いようがありません。

だから、学生さんにはよく、こんな事を話します。


仕事の内容とかも大事だけど、会社選びをする時に自分という人間を


どれだけ育ててくれる会社なのか、つまり教育にどれだけ力を入れて


くれる会社かも、会社選びの大切なモノサシの一つだよ

内定後に親御さんに会いに行くことも有効な手段の一つだと思いますが、


新卒を受け入れるからには、お金と手間を掛けて一人前の社会人に


育て上げる覚悟を、企業には持って貰いたいと思うのです。

■えつ、それがオチですか・・・?


今日の講演会の中で、小山社長が経営をサポートしている


或る中小企業の社長さんが壇上に上がられて、こんな事を話されました。


私は昔、小山塾に150万円を払って採用のノウハウを教えて貰いました。


今回、小山社長が書かれた本は1500円ですから、やはり肝心なところは


書かれていませんね

その話を受けて、小山社長が


そうです。1500円の本ですから、全部は書いていません!」と・・・・

えつ、それがオチですか?

肝心なところは、有料セミナーで。と、いうことなのですね。・・・

本当か嘘かは知りませんが(多分、本当なのでしょう)


それでも、この本は人材の採用、育成で苦労することが多い中小企業の


経営者、人事採用担当者が読まれても、充分に役立つノウハウが


書かれていると思います。

それと、大企業、中小企業、関係なく同じ提案を持ってくる


人材系の会社の営業マン!


是非、読んで下さい。


中小企業は大企業と同じ考え方で採用は出来ないことが


きっとお分かり頂けると思いますので・・・


(あー、最後にドクを吐いてしまった!)

それでは、今日はこのへんで。


ありがとうございました。

【▼単行本】


【▼kindle版】

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2008年09月13日

行動科学で自分をマネジメントする!!



Book-No.66


「超!自分マネジメント整理術」


行動科学で3倍の成果を上げる方法

石田 淳 著


インデックスコミュニケーションズ

3連休の初日、思いっきり朝寝坊してしまい、


目覚めたら昼近くになっておりました!

本当は、朝早くに起きて「ブログを書こう!」と思っていたのですが、


スタートからいきなり、つまづいてしまいました ^ ^ ;;;

え〜、なんでこんな私のどーでもいい朝寝坊の話を


冒頭から書いているのか、というとですね・・・

決めたことが、なかなか実行できない、


そして継続も苦手


そんな自分をマネジメントして成果を上げるための本を読みました


・・・という、前フリをしたかっただけなんです(笑)

著者は「すごい実行力」や「続ける技術」などのベストセラーで


お馴染みの石田淳さんです。


※私は・・・どちらも読んでません!この本が初・石田淳です。

1・行動科学マネジメントとは何か


2・自分マネジメントの実行プロセスについて


3・行動科学マネジメントを用いた「自己実現」の方法

今日は以上、3点について書いてみたいと思います。

■「行動科学マネジメント」とは・・・?


本書の中から、「行動科学マネジメント」のポイントをピックアップすると


だいたい以下のようになると思います。

・行動科学マネジメントは、行動分析学が基になっている。


・科学なので再現性があり、「いつ・誰が・どこで」やっても同様の結果が得られる


・成果に結びつく「望ましい行動」を継続するための工夫が施されている


・行動を分解して、重要な行動と不要な行動を見分けて、不要な行動は捨てる


(または減らす)という「整理」を行う


・結果として成果が上がり、尚且つ効率化が図れるので自分の時間が手に入る

私なりの解釈ですが、「キモ」は


・成果に結びつく「望ましい行動」を継続すること


重要な行動と不要な行動とを区別して、不要な行動は捨てる(減らす)


という2点ではないかな、と思います。

■「自分マネジメント」の実行プロセス


1.成果に結びつく「望ましい行動」(ピンポイント行動)」を見極める


2.そして、ピンポイント行動以外の不要な行動は捨てて、


ピンポイント行動に注力する


3.ピンポイント行動を具体的に言語化する


具体的にと云うのは「計測できる」「観察できる」「信頼できる」「明確化」


4.ピンポイント行動の行動回数を「計測」する


5.必ず実行するためにピンポイント行動は「時間割」にして


一日の行動スケジュールに落としこむ


6.継続するために行動を「強化」することが必要。


具体的には、自分にご褒美を上げるなどの工夫をする


お勧めはポイントカードの活用。

結果を変えるには行動を変える以外に方法はありません」(P50)


そうなんですよねぇ〜。


「ああいうふうに、なりたい!」とか、「こんな事が出来るようになりたい!」と


いくら頭の中で思っていても、自分の行動を変えなければ、と言うか


行動しなければ、何も始まらないんですよね(当たり前か・・・)

結果に直結している「ピンポイント行動」を増やせば、必ず結果に表れます


(P66)


要は、日常生活の中で「重要な行動」にフォーカスすることが大事。


という事ですね。


よく、「緊急度と重要度のマトリクス」の中で緊急度・低 / 重要度・高の枠に


ついて語られる事がありますが、ここでの話も同じですね。


「やらなければならない」「やった方が良い」という(重要な)行動であっても


緊急度が高くないものについては、


ついつい後回しにしてしまいがちですからね。

■「自己実現」のための自分マネジメント


ラストゴールを設定する(自分は何をしたいのか、どうなりたいのか)


・ラストゴールのために必要な成果は何か、を明確にする(資格を取るなど)


・ラストゴールには「数値目標」と「期限」を必ず盛り込む


・ラストゴールに向けた「ピンポイント行動」を決める


その際に


求める成果に直結しているか


自分のライフスタイルに合っているか


の二点について注意する


・ピンポイント行動を継続するために、自分に対するご褒美を決めたり、


スモールゴールを設定すると良い


自分のサポーターを見つける(家族、友人、同僚。また、ブログやSNSも有効)


・「自分マネジメント・ノート」を書く

いつも思うのですが、本書でいうところの「ピンポイント行動」を見つけ出すのって


案外、難しくないですか・・・?


「こうなりたい!」と思ったにしても、具体的に「何を」「どうすれば」良いのか?


と云うところで立ち止まってしまうことが多いような気がします。(私)

石田さんによれば、


・関連する本を読む


・成功者から話を聞く


という事を通して、ピンポイント行動を見つけ出すと良い、と書かれています。

自分の身に置き換えて考えてみると、確かに良く調べもせず、考えもせずに


どーすりゃいいのさ?!」と


開き直っていることも、しばしば・・・(アハハ)


完全に「教えてクン」ですね(反省)

○まとめ


私にとっての今年の重要課題の一つ「脱メタボおやじ・目指せ75kg!」を


本書の「自分マネジメント」に当てはめてみると、こんな感じでしょうか?

ラストゴールの設定


期限:今年の年末まで


数値目標:体重75kg(13kgの減量)


(メタボおやじ、と言われないようにする)

ダイエットのための「ピンポイント行動」


・余分に食べ過ぎない


・運動をする

捨てるべき不要な行動


・間食しない


・高カロリーのものは食べない


(大好きな鶏の唐揚げと餃子を捨てた!!)


・「かったりー」と言ってすぐにバスやタクシーに乗らない


・駅ののエスカレーターに頼らない

ピンポイント行動を具体的に言語化する


・一日の摂取カロリーは1,800キロカロリーまで


・一日に1万歩、歩く

行動を「強化」するためのご褒美


・ベルトの穴が一つ、また一つと詰まってくる


・日々の体重測定

自分のサポーター


・「最近、痩せたね」と嬉しいことを言ってくれる人たち


・「痩せたねぇ、なんか病気?」と言うヤツも時々いるが・・・

一時期、停滞していましたが今はまたアンダー80kgを目掛けて


少しずつ体重が減ってきている事に


日々の小さな喜びを見出しております(笑)

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《1/52のレッスン・その17》〜和田さんの言葉を自分の勇気に変える〜

43 「約束を守る」自分をつくる


一度決めたら守るんです。


たとえば時間。「いつまで」とか「何時に行く」とか「とにかく相手を待たせない」と


決める。


(中略)


こんなふうに、いろいろとできそうなことばかり約束して実行する。


毎日これだけ続けてみたら、かなり気分がよくなります。気分がいいと、


いい空気が出て、チャンスの神様がやって来てくれます


(「息を吸って吐くように目標達成できる本」和田裕美 著 P159)

上の方で継続するためには「自分へのご褒美」が有効という様なことを書きました。


確かに「これが出来たら、○○しよう」という事はけっこう効果もあると思いますし、


実際に自分でも試して実感しています。

でも、一日の終わりに例えばその日にやろう!と決めていた事が


全部できていたら、ちょっと嬉しくないですか?


私はものすごくいい気分でベッドにもぐりこめます。

そんな些細なことかも知れませんが、


「いい気分」も、自分にとっては「ご褒美」だと思っているんです。

今日もありがとうございました!


では、楽しい連休をお過ごしくださいね。


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2008年08月27日

本生(ほんなま)の人生戦略と仕事の価値観



Book-No.62


「「残業ゼロ」の仕事力」

吉越 浩一郎 著


日本能率協会マネジメントセンター



Book-No.63


「「残業ゼロ」の人生力」

吉越 浩一郎 著


日本能率協会マネジメントセンター

けっこう話題になった本なので、既にお読みの方も


多いかと思います。

著者の吉越浩一郎氏はトリンプ・インターナショナル・ジャパンの


社長を長く務められた方です。


スミマセン、私はこの本を読むまで存じ上げなかったのですが、


「ノー残業デー」や「がんばるタイム」などの手法で効果を上げ、


19年連続の増収増益を達成されたとのこと・・・すごいですねぇ!!

さて、今回は吉越氏の著書を2冊まとめてアップなのですが、


この2冊はつながっていて、書かれている内容を大雑把に


要約すると、以下の3点になると思います(少々、乱暴ですが・・・)

1.残業ゼロのために仕事の効率化をどのように図るか(仕事術)


2.残業は何故、いけないことなのか(企業の視点、個人の視点)


3.定年後の本来の人生(本生・ほんなま)について(人生戦略)

えーっと、2冊分ですから普段どおりに書いていると


とんでもない長文になってしまいますので(笑)


このブログ、ただでさえ、長いのに・・・!!汗)


「3.定年後の本来の人生(本生・ほんなま)について」という部分に


絞って、書かせて頂きます。

■本生(ほんなま)とは・・・?


本生とは、私が「本当の人生、本番の人生、本来歩むべき人生」


という思いを込めてネーミングした言葉で、「余生=余った人生」の


対極にあります」(「人生力」P14)

会社勤めをしていれば、60歳、65歳になると否が応でも


「引退」する時がやってきます。


引退後、会社に縛られることがなくなりフリーになったときに


本当の人生、本番の人生がやってくる、ということですね。

■現役時代に「本生」の準備をしないと・・・


先日、都内のデパートで講演をする機会がありました。


会場まで歩いていこうと階段に足をかけたところ、階段の踊り場に


置かれた椅子に、スーツを着てネクタイを締めた年配の人たちが、


何人も座っているのです。


(中略)


彼らがそこにいる理由が分かり、愕然としました。定年になったのに


自宅に居場所がない人が安住の地を探した挙句、行き着いたのが


デパートの階段の椅子だったのです」(「仕事力」P194)

こ、こ、怖いですねぇ〜!!


定年後の過ごし方を、きちんと考えて準備をしておかないと


家の中で居場所がなかったり、奥様に定年と同時に三行半を


突きつけられたりして、惨めな老後だけが待っているって事に


なってしまうんですね。

■吉越流「本生」の準備


・残業を止めて、平日の帰宅後3時間を自分自身に投資する


・現役時代から夫婦のコミュニケーションを図る(家庭をないがしろにしない)


・バカンス(2週間以上の連続長期休暇)をとって、本生の予行演習をする


・プライベートの人脈を拡げる


・・・・などなど

普段の生活の中では、どうしても目先にとらわれて定年後の事なんか


あまり考えたりする事はありません。


たまーに、老後のお金のこととかを考えますが・・・

しかし、仮に65歳で引退したとすると、80歳まで生きるとしても


15年くらい人生が続くわけですよね。


15年!長い!


「おぎゃー」と生まれた赤ちゃんが中学を卒業するまでと


同じ時間ですからね。

■ライフステージ別の人生戦略


ここで思い出したのが、このブログでも以前に書いた事がありますが、


「40代で始める「最終戦略ノート」」の中で、次のようなことが書かれていました。

・ワークライフバランスの全体像を見直しする


・定年退職後を視野に入れた社外人脈の形成


・資産形成

人生の折り返し地点を迎えたら、やはり目先の仕事のことだけでなく、


「引退後」の人生についても、しっかりと計画を立てたり準備をしなくては


いけないという事でしょうか。

人生全体を俯瞰し、仕事を人生の一部と捉えて、戦略的に働いていく


ことを心がけてください」(「人生力」P33)

そうですね、人生全体を俯瞰する視点を忘れてはいけませんね。

■引退後が「本当の人生」なのか・・・?


会社は精神修養の場だとか、仕事を通して自己実現するだとか、そういう


おかしないい方が、平気でまかり通ってしまうのでしょう」(「人生力」P70)

仕事は人生のそのものではなく、人生の一部です。私にとっての働く意味は


「生きていくために必要なお金を稼ぐため」であって、それ以上ではありません


(「仕事力」P175)

仕事と本来の人生は別物というのが吉越氏の基本スタンスのようです。


仕事はお金を稼ぐゲームだ


会社に理念はいらない


という事も書かれていますからね。

もちろん私自身も「人生=仕事」とは考えていません。


でも、吉越氏ほどドライに割り切ってもいない。


学校を卒業して、定年まで働くとして約40年間は仕事人生を送るわけで、


その期間、仕事をしている間だって自分の大切な人生の一部だと考えています。

それに、仕事は「お金を稼ぐ手段」であるのは、間違いのない事実なのですが、


私の場合、やはり働くことにもっと「自己実現」とかの意味を持たせて考えて


しまいます。


個人の力では絶対に出来ないようなことが、会社という仕組みの中だからこそ


出来る事だって沢山あるし、仕事を通じて自分自身が磨かれる事だって


あるのではないかと考えてしまうのです。

別に吉越氏の考え方を否定するつもりはありません。


ただ、読みながら私自身とは随分と価値観が違うなぁと感じる部分が


多かったように思います。


【▼単行本】


【▼単行本】


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《1/52のレッスン・その12》〜和田さんの言葉を自分の勇気に変える〜

私にとって、仕事は「成長ステージ」でした。


大変なこともたくさんありましたが、あの仕事がなければ、今の私にはなって


いなかった。仕事から、たくさんのものをもらいました


(「息を吸って吐くように目標達成できる本」和田裕美 著 P34)

そうなんです!


上の方で書いた「仕事を通じて自分自身が磨かれること」って絶対に


あると思うんですよね。

和田さんと自分とを重ね合わせるなんて、恐れ多いことですが、


私も過去の自分の仕事から色々と多くの事を学んできたし、


仕事を通じて成長できた部分も多いと思っています。

「会社にとって正しいこと」と「自分がやりたいこと」は必ずしもイコールには


ならないけど、どんな仕事の中にも学びや"成長の種はあると


思っていたいです。



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明日は和田さんの講演会に行ってきます!!

では、今日も最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
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2008年08月17日

名言、格言がてんこ盛り「夢を実現する戦略ノート」



Book-No,58


世界一のメンターが教える


「夢を実現する戦略ノート」

ジョン・C・マクスウェル 著


齋藤 孝(明治大学教授) 訳・解説


三笠書房

「またか!」とお思いでしょうが・・・・


そうなんです。


また、なんです(笑)


いったい、何冊読めば気が済むのでしょうか・・・?

久々の翻訳本でもあるのですが、


訳は「声に出して読みたい日本語」でお馴染みの


明治大学教授の齋藤孝さんです。

■「成功」の定義


成功とは


1、自分の人生の目的を知り


2、潜在能力を最大限に発揮するために成長し、


3、人のためになるような種をまくこと

この定義を見れば、成功が単に目的地へ到達することではなく、


旅そのものであることがよくわかるだろう。どんなに長生きしようが、


人生でどのような選択をしようが、あなたの潜在能力は無限であり、


成長する力が尽き果てることもない」(P25)

よく「目標達成」とかって言うじゃないですか。


人生における成功というのは、自分が決めた「目標」を達成することだと


思っていました。

でも、例えば60歳くらいになって決めていた目標を達成してしまったら


その先の人生は何なんでしょうね?


60歳から先にも人生はつながっているわけで・・・(多分)

そう思うと、成功とは旅そのものであるという考え方も説得力を感じます。


いくつになっても、尽きることのない夢(目標)を追いかけて、


自分を成長させ続けていく事が、幸せなのかもしれませんね。


まさしく、「人生、旅の如し」

本当に大切なのは夢を実現することではなく、毎日の努力のなかで


人間性を高め、有意義な人生を送ることです


(「夢に日付を!」渡邉美樹 著 P51より抜粋)

上の言葉はワタミの渡邉社長の言葉ですが、


同じ価値観を持たれているようです。

人生の成功の定義なんて、きっと人それぞれの価値観が決めることでは


あると思うのですが、単に目標を達成することだけが成功ではない、という


考え方も「あり」だと思います。

《関連図書》



■人生をツアー旅行のように生きるな


チャリンコで貧乏旅行をしていた頃。


夏の北海道で、一生懸命にペダルを踏みながら峠道を登っていると、


私の脇を「ビッグスニーカー号」とか書かれた大型観光バスが


追い抜いていくんですね。


ふと、その観光バスの窓を見上げると、自分と同じ位と思われる若者が


楽しそうな顔をして乗っているんですよ。

ツアー旅行って、どうなんでしょう?楽しいんですかね?


確かにリーズナブルだし、余計な心配しなくていいし、


お勧め観光スポットにちゃんと連れて行ってくれるし、


良い事尽くめのような気もします。

でも、他人が敷いたレールの上でしか楽しめない。

話は変わりますが、


先日、来春卒業予定の大学生の就職活動についての調査結果を


見ていたら、「えー?!」と思うような事が書いてありました。

内定辞退の理由として「親に反対されたから」と答えた大学生が


全体の25%もいたんです。


25%というと、4人に1人ですから、決して少なくない。


一瞬、頭がクラクラしました(笑)

親に反対されて、内定を辞退した人って


将来、結婚するときに親に反対されたら、やっぱり止めちゃうんですかね?

もっと自分の選択に自信持とうよ!

親を含めて他人の敷いたレールに乗っかって生きても


楽しくないでしょ?


それに、最後の最後の責任は自分だよ。

自分の人生、自分で責任持とうよ。

「人生を"ツアー旅行のように生きるな」っていう本書の言葉、


けっこう心に響きました。

■「今の自分」のプラスとマイナスの資源を洗い出す


今の自分と違った自分になるためには、今の自分をよく知らなければ


ならない」(P102)

いわゆる"自己分析って事ですね。


仕事柄、学生さんに対して「就職活動では自己分析をした方が良いよ」などと


エラソーに言っている訳ですが、肝心の自分の自己分析って


実は全然出来ていません(汗)


って、この話なんだか以前にも一度書いたことあるような・・・・

長所、短所、経験、自分を取り巻く環境や情報源、人的資源・・・・

こういったことも、頭の中でこねくり回しているだけでなく、


紙に書くなりして整理をしなければ・・・・!!


今の私の課題です。

最後に・・・本書の特徴として古今東西の偉人、有名人、実業家の


名言や格言がてんこ盛りと云う点があげられると思います。


ゲーテ、アリストテレスから本田宗一郎まで、って感じでしょうか(笑)


【▼単行本】


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《1/52のレッスン・その8》〜和田さんの言葉を自分の勇気に変える〜

いつでもどこでも、「ありがとう」でいっぱいになれば、人間関係は


基本的にうまくいくようになっているのだと私は思っています


(「人づきあいのレッスン」 和田裕美 著 P185)

今日は「人づきあいのレッスン」からです。

私が「ありがとう」と言うのはコンビニの若いお姉さんだけでは


ありません(笑)

以前にも何度か書きましたが、


私の仕事上の立場は「営業を受ける側」なんですね。


商品とかサービスを買う側。

20代半ばで、バイヤーになってしまって、その頃は経験も浅いですから


営業に来たベテランの方に「バカにされたくない!」という思いが強くて


どうしても、虚勢を張っていたんです。


「買ってやってる」くらいの事も思っていました。

でも、営業する側も、される側も


人と人なのですから、そんな威張った態度で


良い人間関係なんか作れっこないんですよね。

最近、初めて営業に来た方であっても、


商談が終わったら直ぐに、私からお礼のメールを出すようにしました。


「わざわざ、当社まで商談に来て頂いて、ありがとうございます」って。

自分の仕事ができるのも、会社が事業を続けていけるのも


わざわざ当社まで足を運んできてくださる営業の方がいらっしゃるから


なんですよね。


だから、今は素直に「ありがとう」なんです。



そして、今日もこのブログに来てくださったかたにも


「ありがとう」

posted by penguin-oyaji at 08:23 | Comment(4) | TrackBack(0) | ビジネス書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年08月14日

手帳やノートで夢はかなう 「未来ノートで道は開ける!」



Book-No,57


「未来ノートで道は開ける!」

渡邉 幸義 著


マガジンハウス

さて、少し間があいてしまいましたが、


「人生戦略」関連シリーズを再開します。


・・・って、いつからシリーズになったんだ??

昔はよく「手帳で夢がかなう」っていうような事を聞くと


「そんなバカな?!」って思っていました。


でも、手帳関連の本やお話を聞くと


「手帳って大切なんだなぁ・・・」くらいは思うようになってきたんです。

もちろん、手帳を買ってきたから、これで夢がかなうんだぁ!


なーんてことは、ないのですが。(当たり前ですね)

さて、本書の著者、渡邉幸義氏はIT系の会社、


株式会社アイエスエフネットを創業し、現在も社長を務めて


いらっしゃる方です。

■未来ノートとは?


冒頭に「手帳」の事を書いてしまいましたが、本書に書かれている


未来ノートとは、文字通り手帳ではなく、ノートなんです。


それも、何処にでも売っているコクヨのCampusノート。

そのノートに行動計画、スケジュール、メモ、アイデアなどが


ビッシリと書かれているんです!!


本書に実際に渡邉氏が書かれた未来ノートの写真が


掲載されているのですが、それを見て私、思わず仰け反りました(笑)

ココまで書くか!って感じです。

■目標達成のプロセス


渡邉氏が未来ノートで実践されている目標達成のための枠組みは


大まかには以下の通りです。

1.はじめにしっかりとした理念、哲学(正しき考え)を持つ


2.目標を決める(目標を決めたら、しっかりとイメージする)


3.目標に対する大儀を明確にする(目標達成で何が実現できるか)


4.その目標をいつまでにやるかを決める


5.それを年、月、日にブレークダウンしてその日の行動に落とし込む

未来ノートを書き始めてからは、それまでの漠然とした目標しか


持っていなかった生活から、やるべきことが明確化された生活へと


変化していきました。毎日が自分にとって大変やりがいのあるものに


変わったのです」(P28)

このへんの基本的な考え方は今まで私が本で読んだり、セミナーで


お話を聞いて勉強してきたことと殆ど同じだと感じました。

ただ、渡邉氏が凄いと思うのは、日々のスケジュールへ


ブレークダウンしている「量」です。


一日に実行するべきアクションとして毎日50項目をリストアップされて


いるとか・・・

毎日50項目のアクションプランを実行するわけですから、


本当に一日の密度が濃い、充実した生活を送られていることは


想像に難くありません。

私も試しに、一日の行動を細分化してリストアップしてみたのですが、


とても50項目も挙げられませんでした(泣)


・・・と言う事はまだまだ、一日の中で出来ることがたくさんあるという


ことですね(ちょっと陽転してみました)

■継続


本書の中で渡邉氏は繰り返し「継続」することの大切さと


「継続」することによって得られる成果のことを書かれています。

「継続」のためのコツとして、こんなことも書かれています。


私のお勧めは「よーしやるぞ!と全力でやってはいけない」という


ことです。(中略)簡単に出来るレベル、やや物足りないくらいの


レベルで継続するべきです。」(P41)

私が陥りがちなパターンとして、最初から完璧なレベルを目指して


実際にやってみたら、あまりのハードルの高さに挫折してしまうという


ことがあります。

うちの社長に「出来もしないことを、やると言うな!」と言われることが


あるのですが、全くその通り。


出来もしない事をやろうとして、挫折するくらいなら、


先ずは出来るレベルのことをきちんやって継続した方が成果が上がり


ますもんね。

また、本書の中には未来ノートが継続出来なくなってしまったときに


渡邉氏がどのように解決して乗り越えてきたかという事が具体的に


書き記されていて、参考になりました。

■人生の正しき目標達成のための方程式


人生の正しき目標達成=正しき考え×時間の二乗×質


※時間の二乗とは、継続という意味だそうです。

いくら時間を掛けて継続し、質を高めても、正しき考えを持てなくては、


よい結果を得ることは出来ません」(P34)

人生における正しい考えというようなフレーズについても


よく色々な本で目にします。


で、その度に思うのです。


正しい考えとは何か?


どうしたら、正しい考えが身につくのか?

渡邉氏は座右の書としてD・カーネギーの「道は開ける」の中から


本書の中にもいくつか引用されているのですが、


正しい考えを形成するに当たって、一つは「道は開ける」のような


優れた本から学ぶというのがあるのでしょうね。

そういえば、小宮一慶さんの講演会でも松下幸之助さんの


「道をひらく」や中国の古典をいくつか挙げていらっしゃいました。

余談ですが、渡邉氏は14歳の頃からカーネギーの「道は開ける」を


読まれていたそうです。ウーム・・・凄すぎ!

■手帳やノートで夢はかなうのか?


私の場合、手帳というとスケジュール管理がメインで


予定とかアポを忘れないように書き留めておくくらいの使い方しか


していませんでした。


いわば、「受け身」としての使い方ですね。

しかし、本書を初めとして何冊かの本を読んで思うのは


・目標を手帳に書き記す(可視化する)


・何度も見返す(潜在意識に刷り込む)


・目標を日々の行動に落とし込む(するべきことの明確化)


こうして手帳を目標達成のためのツールとして「受け身」ではなく、


「能動的」に使いこなしていく事が”キモ”だという事ですね。

たかが手帳、されど手帳です。


(すごいベタなまとめで、スミマセン)


【▼単行本】


【▼kindle版】

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《1/52のレッスン・その6》〜和田さんの言葉を自分の勇気に変える〜

目標達成というご褒美を受け取るには、自分の中にそれを受け取れるだけの


大きな器が必要です。試練や挫折は、その大きな器づくりに欠かせないもの


なのです


(「息を吸って吐くように目標達成できる本」 和田裕美 著 P75)

自分を振り返ってみると、今までに二度大きなターニングポイントがあったかなと


思っています。


一度目は、10年位前に病気で倒れ二ヶ月くらい会社を休んで、精神的にも


かなり追い詰められたとき


二度目はプロジェクトリーダーとして、通常1年くらい掛かるといわれている


プロジェクトを半年で完了させたとき

どちらも自分にとっては非常に「しんどい」ものだったのですが、


そのおかげで、価値観や考え方、行動もかなり変わりました。

そして今、自分は多分、三度目のターニングポイントの中にあるのだと


思います。

和田さんのこの言葉もそうだし、過去の自分の経験からしても


人は苦しいときにこそ成長するものだ信じて、


今を乗り越えていきたいと思います。



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日本女子バレー、ポーランドに勝って二勝目だそうで・・・


(まだ録画したままで、観ていないのです)


これで決勝トーナメントが近づいてきましたね。


男子が不調の分、頑張れ!


せーの、「ニッポン、チャチャチャ!

昨日あたりから本格的なお盆休み突入ということで、私の周りでも


帰省したり、旅行へ行っている人が多いです。


私は、ちまちまと働いていますが・・・それが何か?(笑)

今日も最後まで、お付き合いくださってありがとうございました。
posted by penguin-oyaji at 06:28 | Comment(2) | TrackBack(0) | ビジネス書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年08月13日

ペンギンオヤジの質問力



Book-No.55


「コンサルタントの「質問力」」


「できる人」の隠れたマインド&スキル

野口 吉昭 著


PHPビジネス新書



Book-No.56


「問題」を1秒で解決する


「するどい「質問力」」

谷原 誠 著


三笠書房

先週の木曜日、「質問力」に関してのセミナーに出席してきました。


で、そのセミナーの予習の意味で読んだのが、この2冊。


同じ「質問力」をテーマにしながら


著者がそれぞれ、コンサルタントと弁護士ですから


アプローチが全く違うんです。

「コンサルタントの「質問力」」では、


クライアントも「問題解決」のために、質問によって


問題点を明らかにし、解決への動機付けをするという内容。

もう一方の「するどい「質問力」」では、


著者が弁護士ですから、いかにして口を割らせるか、とか


誘導尋問のやり方などが書かれています。

■相手との人間関係づくり


全くアプローチの仕方が違う、と書きましたが、


以下の点については、2冊とも同じようなことが書かれています。

・相手に対する興味、関心を持つ


・相手の話を聞く態度(うなずき、短いコメント)


・最初は相手の答えやすい質問から始める


・オープンクエスチョンとクローズドクエスチョン


・「なぜ?」を5繰り返す(論理的質問)

特に「相手に対する興味、関心を持つ」や「相手の話を聞く態度」と


いうのは、「質問力」というよりも、人と人とのコミュニケーションの


基本ですよね。

■ペンギンオヤジの「質問力」


さて、私の場合「質問力」がどこで役立つかと云うと、


何度か書いていますが、採用のための面接官をする事が多いので、


当然、応募者との面接の場でどういう「質問」をするか、


という事になります。

面接官として私が聞き出したい事というのは大体、以下の点になります。


・人間性(主に相手の性格)や人柄


・仕事に対して、どのような価値観を持っているか


・協調性(職場の仲間とうまく付き合えるか)


極論すれば、この3点だけです。

もちろん、仕事に必要なスキルや知識のレベルという事もありますが、


それに関しては、履歴書や経歴書を見たり、簡単な質問をする事で


割と簡単に推し量ることが出来るので、そんなに苦労はしないんです。

それよりも、人間性や人柄、仕事の価値観、協調性などは


普通に質問したら、ありきたりな無難な答えしか返ってきませんし、


ウソではないにしろ、多少格好つけた答えが返ってきますので、


なかなか、見抜く事が難しいです。


だからこそ、「質問力」を身に付けて多少でも人を見る目を


養いたいと思ったりするんです。

■仮説力・本質力・シナリオ力


「コンサルタントの「質問力」」の中で著者の野口氏は


コンサルタントに必要な質問力として


・仮説力(事前に分かり得る情報から仮説を立てる力)


・本質力(相手の答えから本質を見抜き、解決の糸口を探し出す力)


・シナリオ力(ゴールに向かって質問を組み立てる力)


以上の3点をあげています。


(さすがコンサルタント!理論整然としています)

面接の場合、うちの会社では事前に履歴書や経歴書を


送ってもらっているので、それを見ながら


(勝手に)こんな人かな?と自分なりに仮説を立ててから


面接を行うようにはしています。

また、その自分がたてた仮説に基づいて、


これと、これと、これを聞こうと大まかなシナリオも


一応、自分なりには考えるようにしています。

ただ、問題なのは・・・


相手が必ずしも、予想通りの答えをしてくれる訳ではないこと!!


「几帳面な人かな?」と思って面接を始めてみたら


実は「アバウトな人」だったりする訳です。


そういう時には素早く、仮説とシナリオを組み直さないと


いけないんですが、それが難しい!

要は話の流れの中で、用意していた質問ではなく


別の質問をしなければいけないのですが、


頭の回転が鈍いのか、ついつい質問するのに考えてしまって


間が空いてしまう事も多いんです(汗)

今のところ、予想外の答えが返ってきたら


いったん、話を膨らませて、思いつきの質問をしながら


体制を立て直すようにはしているんですけど・・・



質問力というよりも、頭の回転を速くする訓練の方が


大事かも・・・(私の場合)

■プラス思考の質問


相手の力を引き出すには、質問のベクトルをプラス方向にすること。


それによって相手の思考をプラス方向に向けて、力を引き出すことが


できるのです


(「するどい「質問力」」P122)

「どこがダメなんだ?」とネガティブな言葉で質問をするのではなく、


「どこが良いと思う?」とポジティブな言葉で質問をした方が


相手をプラス思考に導く事ができる、という話です。

これって、けっこう大切かも!!


昔、自分の部下を叱責したりする時に


「なんで出来ないんだ!」ってよく言っていたのですが、


それよりも、「どうしたら出来るようになると思う?」というふうに


問いかけて、相手に考えさせる機会を作った方が


本当は良かったんですよね。

反省しました。

■セレンビリティ・・・?単なる偶然か・・・・?


そんな訳で、先週末は個人的には「質問力」の事をあれこれ考えたり


まとめたりしていたんです。

そんな時、コンビニへ行ったらこんな雑誌を見付けてしまいました。

THE21

「PHPビジネス THE 21」


ちなみに、和田裕美さんも特集に登場しています^^


【▼kindle版】


【▼単行本】

【▼kindle版】

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《1/52のレッスン・その5》〜和田さんの言葉を自分の勇気に変える〜

インプットした情報は、同じ量をアウトプットして初めて自分の中に


定着するのです。大事にしまい込んでいても、体は覚えてくれません。


外に出して使って初めて完成するようです。


だれかのためにすることが、自分のためになるのです。


(「息を吸って吐くように目標達成できる本」 和田裕美 著 P163)

和田裕美さん、勝間和代さん、細谷 功さん、酒井 穣さん、


最近、私が講演会やセミナーでお話を聞かせて頂いた


ビジネス本の著者の方々ですが、異口同音に話されているのが、


本を読んだら、実際にやってみて出来るようになってもらいたい、という事です。


それに、セミナーの最後に宿題を出して行動を促してくれる著者もいたりします・・・

ビジネス書を読む目的って、まぁ人それぞれかも知れませんが・・・


基本的には自分のスキルをアップさせたいと云う動機が


一番ではないかと思います。


本を読んでインプットして、自分の行動が(例え少しであっても)変わる事が


大事なんですよね。

以前に私が「息を吸って吐くように〜」をプレゼントした人と


今日、たまたま話す機会がありました。


「読みました?」って聞いたら、


毎日、カバンに入れて持ち歩いてます。時々取り出しては読み返してますよ


って言ってもらえて、何だかすごく嬉しい気持ちになりました。

毎日、少しずつでも読んでいけば、やがて確実に良いアウトプットができるように


なるのではないかと、思うんです。



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日本女子バレー第二戦、ベネゼーラ相手にストレート勝ちしましたね!!


「ニッポン、チャチャチャ」頑張れ!


・・・と少しテンション高めになっています(笑)

今日も、ありがとうございました。
タグ:面接 質問力
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2008年08月05日

人生戦略のための手帳 「夢に日付を!」



Book-No,53


「渡邉美樹の夢に日付を!」


夢実現の手帳術

渡邉 美樹 著


(ワタミ株式会社 代表取締役社長・CEO)

あさ出版

この本は渡邉社長の本の中でも割と有名なのでは


ないでしょうか?


サブタイトルに「夢実現の手帳術」とありますし、


表紙カバーには手帳の写真が載っていますので、


世間的には「手帳術」の本というふうに


捉えられているように思います。

まぁ、確かに「手帳術」の本なのですが、


書かれている中身は「人生戦略」そのものです。


大筋においては、先日の勝間さんの人生戦略セミナーで


お聞きした内容とほぼ同じかと思います。

相変わらずの渡邉節というか、熱く語ってくれていますので、


テンションも上がります、アゲアゲ↑↑(笑)

■人生の六本の柱


私は人生には「六歩の柱」があると考えています。


その六本の柱とは「仕事」「家庭」「教養」「財産」「趣味」「健康」です。


これのバランスをうまくとることができると、豊かな人生を送れる、


というイメージです」(P54)

この話って実は、このブログを始めた頃に一度書いたことが


あるのですが・・・


自分の復習のためにも、もう一度書きますね。

【仕事】どのように社会から認められたいか

【家庭】どんな家庭をつくりたいか

【教養】どんな教養を身につけたいか

【財産】将来、どれくらいのお金を持っていたいか

【趣味】将来のあなたはどんな趣味を持っていたいか

【健康】健康状態はどうありたいか

自分の「将来の夢」というと、何だか漠然として掴み所のないものの


ように感じていた頃がありました。


そんな時に渡邉社長の本で「六本の柱」を読み、


実際に自分のやりたい事を当てはめながら考えてみたんです。


そしたら、結構具体的にイメージする事ができたんですね。

だから、お正月に立てた私の「今年の計画」は


この「六本の柱」に沿って考え、


それを手帳の最初のページに書き込んであります。

この「六本の柱」って、自分の人生の在り方を考える際には


有効な一種のフレームになっていると思うんです。

ちなみに、渡邉社長によると夢を実現するために


必要なものは、次の六つのキーワードだそうです。

【情熱】達成への燃えるような思い


【勇気】弱い心に立ち向かう心


【誠実】嘘をつかないこと


【継続】あきらめないこと


【想像力】何度も何度もカラーで達成した夢を頭に描き続けること


【友情】一人では何もできないということ

■死生観


自分の人生は有限だと意識している人、自分はいずれ死ぬという


イメージを根本的な思想として持っている人は強い。実際にそのような


死生観を持ている人は、しっかり夢をカタチにします」(P122)

成功した人生を歩んでいる人の本を読んでいると、確かに


その人なりの死生観を持っていることが多いように思います。

よく「一度っきりの人生」などと言いますが、


正直、若い頃の私は実感としてそういう事を感じられなかったんです。


しかし、何度も言っていますように


40を過ぎて、人生の折り返し地点に差し掛かると


イヤでも残りの人生ということが気になるようになってきたんです。


せっかく与えられた命、人生なのですから、


自分なりに満足のいくものにしたいんですよね。

最近、私が感銘を受けた死生観の名言というと、


米国アップル社のCEO、スティーブ・ジョブズが大学の卒業式の


スピーチで語った、こんな言葉が印象に残っています。

一日一日を人生最後の日として生きよう。いずれその日が本当に


やってくる。


毎朝、鏡を見て自問自問しました。


今日が人生最後だとしたら、今日やることは本当にやりたいことだろうか


「NO」という答えが幾日も続いたら、私は何かを変える必要があることを


知るのです

私は自分で勝手に「80歳で死ぬ」と思っているのですが、


(そんな事、イメージしていいのか?!)


もしかしら、自分にとっての最後の日は一年後かもしれないし


一ヵ月後かもしれないわけですよね。


まさに、神のみぞ知るってことですので、


今日やることは本当に自分がやりたいことなのか」を


自問し続けていくようにしています。

このスピーチの様子は、こちらのページで字幕つきで見られますので、


良かったら見てみてください。(きっと、感動しますよ)


ジョブズの卒業式スピーチを字幕で

■夢に日付を


夢は実現すべきもの。夢に日付を入れて、今日の行動を変えるところから


始めよう」(P50)

今回、あらためてこの本を読んで、一つやったことがあります。


お正月にぼんやりと立てていた「今年の目標」に日付設定をして、


尚且つ、それが3年後、5年後の未来にどう、つながっていくのかを


考えてみたんです。


率直に言うと、日付を決めるだけでも一気に現実感が増しますね!


モチベーションがアップしましたよ。

■夢には大風呂敷?


3年後、5年後の未来の目標を考えるときに、自分自身に対して


ひとつルールを決めました。


それは「大風呂敷を広げること」ということです。


何か、自分の性格からしてチマチマと実現可能と思われるような


小さな目標ばかりが浮かんでくるので、


「俺の人生は、そんなものか?」と発奮して、


大風呂敷を思いっきり広げてみました(笑)

夢は大風呂敷でもいい!」と


開き直ってみると、


結構、色々な事が思い浮かんできました。


自分の人生なのですから、最初から小さくまとまる必要なんて


ありませんよね。


【▼単行本】


【▼単行本(新版)】


【▼キンドル版(新版)】


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《1/52のレッスン》〜和田さんの言葉を自分の勇気に変える〜

「できるとかできないとかじゃなくて、もうやるしかないのです。


だから、私は変わったのです。


決断するときに襲ってくるのが、二つの恐怖です。


「未知の恐怖」と「損失の恐怖」。」


(「息を吸って吐くように目標達成できる本」 和田裕美 著 P82)

この言葉を読んで、しばらくしてからある事に気づいたんです。


確かに何か変わろうとすると、怖くて躊躇してしまうことがありました。


でも、その「怖さ」って、やみくもに怖がっているだけでは


何も変わらないけど、


「怖さ」を弱めるために何か出来ることがあるんじゃないかって。

会社の業務に置き換えてみれば、


事前に予想される「リスク」を分析して、予め必要な手を打っておけば


リスクテイクできるじゃないですか。

「怖い」と怯えるのではなく、どうしたらその「怖さ」を


少しでも和らげることが出来るのかを考えることが


大切ではないかと思うのです。



今日も、ありがとうございました。
posted by penguin-oyaji at 23:11 | Comment(2) | TrackBack(0) | ビジネス書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年08月03日

キャリア形成の習慣とは・・・?



Book-No.52


「キャリアをつくる9つの習慣」


これが価値を生み出す最新の働き方だ

高橋 俊介 著


プレジデント社


(ピンポイント選書)

昨日に引き続き、キャリア系の本を読んでみました。


はまると、しつこい・・・という私の性格ですなぁ〜

著者は慶応大学大学院の教授で、キャリアの研究を


10年近くもされているそうです。


関連の著書も多いようです。

理想的なキャリアを築いている人を取材し、


そのキャリア形成の成功の要因を


9つの仕事習慣に分類して、説明する内容になっています。

ちなみに、9つの習慣とは・・・


(1)勝負能力


(2)現場体験


(3)ネットワーク


(4)仕事に意味付け


(5)個人ブランディング


(6)相手の価値観を理解する


(7)ポジティブに巻き込む


(8)経験と気付きで学ぶ


(9)仕事の言語化、仕事の見える化

本書は以前に、超有名な書評ブログ「マインドマップ的読書感想文」でも


取り上げられていましたので、既知の方もいらっしゃるかと・・・

■己を知り・・・


己を知る、と云うのは自分自身の強みと弱みを知ることでも


あると思うのですが、最近は弱点を補強するというよりも、


強みを活かして勝負する方が良いという論調の方が多いですね。

単純に「自分の強み」を活かすといっても、自分がどんな性格なのかを


知らないと、何も始まらない訳で・・・・

本書の中では個人の動機(内側から湧き上がってくるドライブのこと)を


その性質から、以下の通り大きく3つに分けて説明しています。


(A)コミットメント系


・・・・何かを成し遂げることに積極的に関与していく目的合理的な動機


(B)リレーションシップ系


・・・・人と仲良くしたい、うまくやっていきたいという動機


(C)エンゲージメント系


・・・・何かの目的のためでなく、のめり込んでいる状況を作ろうという動機


これらの動機はさらに、それぞれ4つに枝分かれして、合計12個の動機に


分けられています。

自己分析してみると、


《弱点》


コミットメント系の中の「パワー動機(人を動かしたい))」と、「闘争心


(人に勝ちたい)」は自分の中では、ものすごく弱いと思います。


それから、何度も書いていますが人間関係づくりが下手なので、


リレーションシップ系は全体的に気持ちがあっても、行動が伴って


いないので、弱いですねぇ〜。

《強み》


コミットメント系の中の「達成動機(高い目標を達成したい)」と


「称賛欲(周囲からほめられたい)」は割りと強いと思います。


無理難題であれば、あるほどファイアー!しますから。


(これって、もしやM"では・・・?!)


それから、エンゲージメント系の「抽象概念動機」も割りと


有る方だと思います。


頭の中で理屈をこねまわす事をよくやっていますから。

ここまで書いて、思ったのですが・・・


私って、つまり『他人を巻き込まず、ひたすら高い目標めがけて


一人で突っ走り、周囲から褒められたいと思っているヤツ』ってことに


なるのでは!!何か、側に近寄りたくないですね(汗!!)

あっ、こういう時に「ネガティブ」に考えてはいけないんですよね」


大丈夫、大丈夫!(何が?)

動機の特徴と組合せによって、キャリア形成のパターンが変わってくる


ということは知っておいたほうがいいだろう」(P29)


やっぱり、自分自身の特性は把握しておいた方が良いのでしょうね

チョッと前に、自分の強みについて診断もしてくれる本も話題に


なっていましたし、読んでみようかって気になりました。


※勝間さんご推薦の、あの本のことです(笑)

■ハップンスタンス・アプローチ


ハップンスタンス・アプローチとは、米国スタンフォード大学の


ジョン・クランボルツ教授が提唱したキャリア理論のことで、


ビジネスパーソン数百名の調査結果から


キャリアの八割は、予期しない偶然の出来事によってつくられている


というものです。

未来には何が起こるか誰にもわからないし、チャンスは逆算できない


のだ。しかし、キャリア形成に役立つ人や仕事との出会いといった、


チャンスが巡ってくる確率を高めることはできる。それがネットワークへの


投資であり、個人ブランディングなのである」(P64)

この「ハップンスタンス・アプローチ」の事は別のキャリア系の本にも


書かれていました(けっこう、有名はお話なんですか?)

この話って、勝間さん的に言うと「セレンディピティ」だと思うし、


和田さん的に翻訳すると「チャンスの神様は前髪しかない」ってことだと


思います。

人生は偶然の積み重ね、とも言いますが、


キャリアという枠組みの中で考えてみると、


・目の前の仕事をとにかく一生懸命にやる


すると誰かが認めてくれて、別のステージへと導いてくれるきっかけが


与えられる。


・自分のやりたいこと、興味のあることについて情報発信を心がける


すると、関連する情報や人が集まってくる確率が高まる。


・目の前の出来事や過去に起こった出来事を、つなげてみて


そこにどんな意味があるのかを考えてみる。


こんな事を意識してみるのが大事なのか・・・と思いました。

■習慣化


習慣化には「無意識・無能」から「無意識・有能」にいたるプロセスを


経なければならない」(P130)


その習慣化のための行動指針としては


・チャレンジの機会を増やす


・周囲からのフィードバックをたくさんもらう


・学習しスキルを獲得する


・スキルを意識して何度も繰り返す


などがあげられています。

この辺のお話は、理屈としては分かるのですが、


本書全体を通しても、もう少し具体的なTipsとかHacks(いわゆる小技)を


教えて頂きたかったところです。


「こうなりたい!」と思っていても、「具体的に何をどうすればいいのさ?!」と


思っている人もいる訳ですから・・・

まぁ、それぞれの環境の中で色々と手数を多く試して身に付けていくのが


良いのかもしれませんが・・・

どのようなキャリアになるかは目標が決めるのではなく、その人の習慣に


よってつくられるということを忘れてはいけない」(P133)

■万人に適したキャリア形成方法はあるのか


目標主義が大手を振っているのは、成功者といわれている創業経営者や


トップアスリートたちに、上昇志向の動機をもっている人が多いからに


すぎない。そういう動機の弱い人が無理やり上昇志向をもとうとしても、


うまく機能しない」(P29)

この一文、私としてはかなり納得できました。


以前は人を指して「あいつは上昇志向がないからダメだ」みたいなことを


考えてしまったり、口にしてしまうこともあったんです。

でも、色々な部下や後輩を見ているうちに気付いたんですよ。


「上昇志向でチャレンジするよりも、現状の中で人と仲良くコミュニケーションを


取りながら、仕事をしている方が向いている人もいるし、コツコツと地道に


人があまり見向きもしない仕事をやって、成果を上げる人もいる」ということに。

本書のようなキャリア系の本を手にとって読んでいる人って、


もうその時点で、上昇志向が人並み以上にある人が多いと思うんです。


だから、そういう人に向けては目標設定をして・・・と云う方法論で良いと


思うのですが、世の中には必ずしもそういう方法が向かない人もいるし


それがダメだというわけでもない、と言う事をやはり忘れてはいけないと


思うのです。

今日も、ありがとうございました。

posted by penguin-oyaji at 14:49 | Comment(2) | TrackBack(0) | ビジネス書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年08月02日

ライフステージ別の人生戦略



Book-No.50


「30代で差をつける「人生戦略」ノート」


最短・最速で結果を出す「頭と時間」の使い方

牛堂 登紀雄 著


三笠書房



Book−No.51


「40代で始める「最終戦略」ノート」


仕事価値&人生価値の最大化 26のチェックリスト

西山 明彦 著


こう書房

和田さん以外の人が書いた本のこと書くの久しぶり〜って


感じです(笑)

さて、人には色々な「ライフステージ」があると思うんです。


簡単なところでいえば、年代別のライフステージ。


それぞれの年代で何を考え、どう行動するかって事ですね。

年代別の生き方というと、私の場合どうしても、この言葉を


思い出してしまうのですが・・・


二十代は学ぶとき、三十代は人生の方向を決めるとき、


四十代は決めたことをまっとうするとき、


五十代は後継者を作って自分の第二の人生・キャリアを考えるとき


(「とことんやれば、必ずできる」原田永幸・著 より)


現在、マクドナルドのCEOをされている原田さんのお言葉です。

で、私の場合は既に四十代なのですが、今後の自分自身の


人生設計を考えてみようかと思い、


敢えて、三十代向けと四十代向けの人生戦略の本を


読んでみました。

■三十代の人生戦略


原田さん的にいうと、三十代は「人生の方向を決めるとき」と云う事に


なります。


「30代で差をつける〜」の要旨は・・・


先ず勉強する(自分の価値観、思考、行動が変わるのが前提)


自分の資質を高める(具体的には、考え抜く力を持つ、集中力を身に付ける


自分の限界記録を更新する、前向きなマインドを手に入れる、など)


身に付けるべきスキルとしては(1)問題解決力、(2)自分ブランドの構築


(3)タイムマネージメント力、(4)自分の人脈の形成、(5)コミュニケーションスキル

読んだ感想としては、三十代=社会人としての第二クールですから、


当然、まだまだ先は長いわけで、今後の成果をより高めるためのマインドや


スキルを身に付けることがメイン課題として位置付けられているように感じました。

■四十代の人生戦略


四十代はサラリーマン人生の中間決算をするときである。前半二十年の


人生をふりかえり、これまでになにが得られて、何を失ったのか。


そこから後半二十年の人生の方向を見定め、自己再生していく時期である


(「40代で始める〜」P3)

原田さんの言葉「四十代は決めたことをまっとうするとき」という言葉と比較すると


ちょっとニュアンスが違いますね。

聞いた話でしかないのですが・・・・


40代になると、出世や給与が頭打ちになってしまう、つまり昇進も昇給も


ストップしてしまう企業があるようです(それでも、少数の限られた人は更に上へ


あがっていくのですが)


そういう状況に立たされたら、やはり自分の後半二十年に向けてリセットしなければ


ならない時期ともいえるのかも知れません(少し寂しい話ですが・・・)

本書(40代ではじめる〜)の要旨は


・職場での再ポジショニングをする


・専門性を高めて「この仕事なら、あの人」という位置を獲得する


・自立した仕事をする(自分の事は自分でやる、後輩の邪魔をしない)


・ワークライフバランスの全体像を見直しする


・モチベーションを維持、アップする


・社外へ向けてのアウトプットを行う(講演会を行う、本を書くなど)


・社外人脈の形成(趣味の分野と仕事の分野)


・中長期的投資を行う(資産形成)


などがあげられています。

やはり30代との大きな違いは、


・前半二十年で手に入れたものをベースに専門性を高めていく


・インプットよりもアウトプットにより以上のウエイトを置く


・定年退職後を視野に入れた社外人脈の形成


・資産形成


などでしょうか。

自分も四十代になって時々、否が応でも人生の最後を考えたり


気になったりすることが段々と増えてきました。


やはり、それなりに意識して準備のために手を打ち始めた方が


良いのでしょうか・・・・

■ミッションステートメント(人生で自分がやり遂げる最終目的)


満足というのは、一言でいえば主観的なもので客観的ではない


(「40代で始める〜」P219)


勝ち組とか負け組みといった言葉は、収入の多寡や肩書きという、他の誰かと


比較したものにすぎず、あなた自身の価値観や幸福度は全く反映されていない


はずです」(「30代で差をつける〜」P20)

要は自分の人生の目的は他人の価値観に左右されるものではなく、あくまでも


自分自身の主観で決まるものだという事ですね。

目の前の仕事に全力で取り組む、目の前の人を幸せにする、世の中に価値を


提供する、そういうプロセスだとか、そういうことの積み重ねを大事にすれば、


それは自然に充実した人生になりそうな気がしています(中略)


僕が自分自身のブランドを確率することに意識を転換したのも、自分の価値観を


大事にしながら、人の役に立って感謝されたいと考えたからです


(「30代で差をつける〜」P248)


生を受けた者として自己実現と自己責任を果たし納得のいく人生を送りたい


ものである


(「40代で始める〜」P223)

自分にとっての「価値観」「自己実現」って何だろう・・・?


漠然としたものはあるが、イマイチ具体的にイメージできない。


自分が人生戦略を考えるときに、いつもこの部分がボトルネックに


なってしまっている事を再認識させられました。

選ぶ道は常に複数開けているし、方向転換は何歳になってもできるものです


(「30代で差をつける〜」P248)

そうですよね。最初にガッツリ決めなくても何度でも何歳になってでも


書き換えればよいのですから、先ずは今の自分が考えていることから決めて


手を付けていこうと思います。

《参考図書》

====================================================================


今夜は近所で花火大会がありました。オヤジ的には花火大会というと

ほろ苦い思い出もあったりするのですが・・・(笑)

夏ですねぇ〜

ところで、私の今後のセミナー・講演会の参加予定を公開しておきます。


(一緒に参加される方、いらっしゃいましたら是非、お声を掛けてください)

8月7日 最強の自分マーケティング(ブックコンサルタント土井さんのところのセミナー)

8月8日 『あたらしい戦略の教科書』発売記念 酒井穣特別講演会

※来週は連チャンだ!

9月9日 『お金を稼ぐ勉強法−講演だからお話しできること』

11月8日 わくわく伝染ツアー(和田裕美さんのセミナー)

今のところ、上記の四つのセミナー&講演会に参加予定です

では、今日も読んでいただきありがとうございました。

posted by penguin-oyaji at 23:50 | Comment(2) | TrackBack(0) | ビジネス書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年07月02日

是非、読んでいただきたい涙、涙のビジネス書

日本でいちばん大切にしたい会社
日本でいちばん大切にしたい会社

Book-No.33
「日本でいちばん大切にしたい会社」

坂本 光司 著
あさ出版

最初から、最後まで泣きっぱなし!
いわゆるビジネス書を読んで、こんなにも感動し、
こんなにも泣いたのは初めてでした。

著者の坂本光司氏はプロフィールを見ると
いくつかの大学の教授を経て、現在は
法政大学大学院政策創造研究科の教授をされている方です。

本書の概要ですが、著者が「6000社のフィールドワークを
通じて見出した「日本一」価値ある企業」として、五つの会社と
コラムとして取り上げられている9社、合計14社について
まとめられています。

メインとして取り上げられている会社は、以下の通りです。
(目次より抜粋)

●障害者の方々がほめられ、役立ち、必要とされる場を作りたい
日本理化学工業株式会社

●「社員の幸せのための経営」「戦わない経営」を貫き、
四八年間増収増益 伊那食品工業株式会社

●「人を支える」会社には、日本中から社員が集まり、
世界中からお客様が訪ねてくる 中村プレイス株式会社

●地域に生き、人と人、心と心を結ぶ経営を貫いていく
株式会社柳月

●「あなたのお客でほんとうによかった」と言われる、光り輝く果物店
杉山フルーツ

これらの会社が何故、日本でいちばん大切にしたい会社なのか、は
本書を読んで頂ければ分かると思います。
ここでは、最初に登場する日本理化学工業の話について、概要を
書かせてもらいたいと思います。

「日本理化学工業」
・主に学校などで使われるチョークを製造している会社
・この会社の障害者雇用率は70%(つまり社員全体の7割は障害者の方)

50年ほど前のある日、日本理化学工業に養護学校の先生が
生徒二人を就職させて貰えないか、とお願いをしに来たそうです。
しかし、大山社長は「その子たちを雇うのであれば、その一生を幸せにして
あげなければいけない。でも今のこの会社にそんなことができるのか・・・」と
悩んで最終的には断ったそうです。
でも先生は、またやってくる。断る。またやってくる。断る。
そして三回目の訪問のときに
就職が無理なら、せめてあの子たちに働く体験でもさせてもらえませんか?
そうでないとこの子たちは、働く喜び、働く幸せを知らないまま施設で
死ぬまで暮らすことになってしまいます。(後略)」
頭をじめんにこすりつけるようにお願いをしている先生の姿に、大山さんは心を
打たれました。「一週間だけ」ということで、障害をもつ二人の少女に就業体験を
させてあげることになったのです。
」(P46)

二人の少女の就業体験が終わろうするとき、十数人の社員全員が、大山社長を
取り囲みました。
「あの子たち、明日で就業体験が終わってしまいます。どうか、大山さん、
あの子たちを正規の社員として採用してあげてください。
もしあの子たちにできないことがあるなら、わたしたちみんなでカバーします。
どうか採用してください」
これがみんなのお願い、つまり、総意だと言います。
社員みんなの心を動かすほど、その子たちは朝から終業時間まで、何しろ
一生懸命働いていたのです」
(P47)

こうして障害者を採用するようになった大山社長。でも、会社で毎日働くよりも
施設でゆっくりのんびり暮らした方が幸せなのではないかと思い、
その疑問をある時、禅寺のお坊さんに尋ねたところ、こんな答えが返ってきました。
幸福とは(1)人に愛されること、(2)人にほめられること、(3)人の役に立つこと、
(4)人に必要とされることです。そのうちの(2)人にほめられること、(3)人の
役に立つこと、(4)人に必要とされることは、施設では得られないでしょう。
この三つの幸福は、働くことによって得られるのです」
(中略)
「その四つの幸せのなかの三つは、働くことを通じて実現できる幸せなんです。
だから、どんな障害者の方でも、働きたいという気持ちがあるんですよ。
(中略)真の幸せは働くことなんです
」(P49)

50年前に初めて障害者の採用をした時のエピソードを読むと、あまりにも
感動的で、思わず涙が出てきてしまいます。
日本理化学工業の話は「障害者雇用」をキーワードにして読んでしまいがちだと
思いますが、でも、それだけだったら「お涙頂戴」的な薄っぺらい本になってしまうと
思うのです。

何故、50年前に障害者の少女二人を「採用してください」と社員全員が社長に
直訴したのか・・・?
障害者だったから・・・・じゃ、ないですよね。
その二人の子が朝から就業時間まで一生懸命に働いている姿を見て
社員みんなの心が動かされたからだと思うのです。
禅寺のお坊さんが言うように「真の幸せは働くこと」にあると気付いたからでは
ないのでしょうか。

本書の全編を通じて考えさせられるのは、
・会社って、そもそも何のためにあるんだっけ?
・そもそも何のために働くんだっけ?
という、根源的な”問い”です。

筆者の坂本氏は本書の第一部の中で、こう書いています。
会社には「五人に対する使命と責任がある」と考えています。その五人に対する
使命と責任を果たすための行動のことを、本当の「経営」と定義しています

(P20)
その五人とは
1、社員とその家族を幸せにする
2、外注先、下請企業の社員を幸せにする
3、顧客を幸せにする
4、地域社会を幸せにし、活性化させる
5、自然に生まれる株主の幸せ

筆者が考えるこの五人に対する使命と責任、異論がある人もいると思います。
私も全面的に共感するわけではありません。
でも、一つ思うのは、いくら業績が良くても、そこで働いている人たちが幸せになれない
企業活動というのは「歪みがある」と云う事です。

言い過ぎかもしれませんが、例えば
残業代を不払いにし、非正規雇用の従業員を踏み台にしてあげた利益で
CSR活動を行うことは、果たして意味があるのでしょうか?

さて、本書ですが、私は冒頭に書いたように涙、涙で読みましたが、
書評ブログでもあまり取り上げられていませんし、amazonのカスタマーレビューの件数も
6件と少なく(08年7月2日時点)、書店でもあまり見掛けません。
確かに筆者の坂本氏が相当、感情移入して書かれているので、それが鼻につく人も
いるかも知れません。
でも、私としては是非多くの人に読んでもらって、感じたり考えてもらいたい一冊では
ないかと思っています。

今日も、最後まで読んでいただき、ありがとうございました。


【▼単行本】


【▼kindle版】

タグ:経営
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2008年06月11日

ドトールコーヒーの成功要因をさぐる


Book-No.29


「想うことが思うようになる努力」


ドトールコーヒー成功の原理・原則


鳥羽博道 著


プレジデント社


(ISBN:4-8334-9052-8)

外回りをしていて、ちょっと疲れたとき、あるいは


時間調整をするときに、「ちょっと寄ってくか」と云う感じで


立ち寄るコーヒー屋さん。


ドトールにスタバにタリーズにルノアール・・・


いつの間にか、こうしたチェーン経営のコーヒー屋さんって


増えましたよね。

もっとも私は殆ど内勤なので、あまり外出する機会は


無いのですが・・・


と、軽くボケたところで今日はドトールコーヒーの


現在は名誉会長をされている鳥羽博道氏が


1999年に書かれた本です。

以前、鳥羽氏が「カンブリア宮殿」に出演されているのを


見たことがあるので、既知の内容もあったのですが、


いかにして一代でドトールコーヒーという大きなビジネスを


成功させたのかが良く分かる内容でした。

以下、本書から鳥羽氏がドトールを成功に導いた要因を


いくつかまとめてみたいと思います。

1)企業理念


一杯のコーヒーを通じてお客様に安らぎと活力を提供する


これはドトールコーヒーの企業理念で、本書の中でも何度か


登場するフレーズです。


強い企業には、確固たる強い理念が有る、


と私は思っています。


もっとも「絶対に金儲けをする」という類の理念ではなく、


顧客満足とか社会貢献という視点が含まれる理念である方が


より良いのは自明の理ですが・・・。

2)危機意識


商売はなかなか軌道に乗らず、毎朝目を覚ますたびに、


倒産という二文字が頭をよぎり、四六時中、きりきりと刺すような


胃の痛みにやられたものだ」(P50)

今から三〇年前、喫茶店にはあまりにも不健康なイメージが


ついてまわっていたのだが、こうした水商売、風俗産業とも言われる


ような退廃的で不健康なイメージを持たれていたら、いずれ喫茶店が


世の中の隅のほう、陽の当たらないところへ追いやられてしまうのは


明らかであった」(P60)

創業したばかりの時は「倒産」に怯え、商売が軌道に乗った後は


喫茶店業界全体の在り方に危機感を持って、何とか現状を変えようと


必死に考え、行動していた様子がありありと描かれています。

3)堅実経営


借金をしないのが当たり前という前提に立っている経営者は


人員計画にしろ、生産、販売計画にしろ、何事においてもすべてに


厳しい。今まさに、こうした経営姿勢の違いが業績の差となって


歴然と表れてきている」(P101)


鳥羽氏の場合、この「堅実経営」というのは「危機意識」と表裏一体の


関係にあるのではないか、と思えるのです。


で、ドトールがどれだけ堅実経営に徹しているかというと、


19年3月期の「決算短針」をみると、自己資本比率が80.3%です!


同時期の京セラが71.1%で、日本の上場企業の平均が35%くらいと


いわれています。


また、負債の部の中を見ても大勢を占めるのは「支払手形及び


買掛金」で、借入金は本当に少ない。


自己資本比率が高い会社は相対的に負債の少ない会社ですので、


ドトールは本当に「借金をしない」事を前提に今でも経営をされて


いることが分かります。

4)負けず嫌い


「負けず嫌い」このフレーズも本書の中では度々、登場します。


ビジネスは戦いだ!と考えられているようで、とにかく負けたくない!と


いう執念が随所に感じられます。


負けず嫌いな人は自分に負けまい、他人にも負けまいとするところ


から、常に止まることなく自分を成長させていこうと考える」(P199)

5)問題意識


鳥羽氏がまだドトールコーヒーのショップを立ち上げる以前のこと。


ヨーロッパに視察旅行に行ったときのことが本書の中に書かれています。


その旅行中、まずはパリで立ち飲みスタイルのコーヒーショップを見つけ


次に訪れたドイツではコーヒーショップの店先でコーヒー豆の挽き売りを


していることにカルチャーショックを受けたと書かれています。


同じ旅行でも、ただ単に行くのと、明確な目的意識をもって行くのとでは


ものの見え方、感じ方がまるで違ってくる。関心があればこそ見えてくる。


関心がなければ見ているようで実は何も見えていないのだ。」(P64)


鳥羽氏がこのヨーロッパ旅行で見た光景が後に、日本発の立ち飲み


スタイルのコーヒーショップ、ドトールを生み出したのです。

この視察旅行は鳥羽氏の単独旅行ではなく、喫茶業界の団体ツアー


だったようですが、業界の多くの人が同じ景色を見てきた筈なのに


立ち飲みスタイルのコーヒーショップ、店頭でのコーヒー豆の挽き売り


を実際にやり始めたのは鳥羽氏だけだった、という点がポイントですね。


視察旅行が1971年、ドトールの一号店オープンが1980年。その間、


9年間。別に鳥羽氏が旅行後、すぐに行動を起こしたわけではない


ので、他の誰かが、立ち飲みスタイルコーヒーショップをやろうと


思っていれば出来た筈ですから・・・。


同じものを見ていても、気付いていなかったのか、それとも価値を


見出していなかったのか・・・。

ここまで、いくつか本書の中から鳥羽氏の成功要因と思えるものを


まとめてみました。

ところで鳥羽氏が最初に事業として行ったのはドトールのコーヒー


ショップではなく、コーヒー豆の製造・卸でした。


で、現在の株式会社ドトールコーヒーもショップの方が有名ですが、


今でもコーヒー豆等の卸売り事業の方がショップよりも


売上、収益ともに稼いでいる形になっています。

19年3月時点


直営店 303店舗 フランチャイズ店 1167店舗 (何と3倍以上!)


小売事業(直営店)の売上:277億8800万円、営業利益:17億4800万円


卸売事業の売上:約400億円 営業利益:約51億円


これは上記と同じ19年3月期の決算短針(セグメント情報)に書かれている


数値です。


卸売事業の中身は、フランチャイズ加盟店へのコーヒー豆等の卸と最近


コンビニで売られているドトールブランドのコーヒー飲料の卸売りが大半を


占めているようです。


考えようによっては、本業であったコーヒー豆の卸先としてドトールコーヒーの


ショップなどを展開してきた、とも言えるのではないでしょうか。


実際、ドトールコーヒーの一号店もフランチャイズ店だったそうです。

最後にドトールコーヒーの豆知識


「ドトール」という店名の由来。


かつて鳥羽氏がブラジル、サンパウロに住んでいたときの住所


ドトール・ピント・フェライス通り85番地


からとって名づけたそうです。


ちなみにドトールとは医者の意味です(ドクトル、ドクター)

コーヒー屋さんだけに、「豆」知識でしめてみました。


(物を投げないでください!)

タグ:経営
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2008年06月08日

面接術の併せ技!

Book-No.27


プロファイリングのプロが教える


「面接で人を見抜く質問術」


毛利元貞 著


日本実業出版社


(ISBN:978-4-534-04394-8)

Book-No.28


人材を逃さない


「見抜く面接質問50」


キャロル・マーティン 著


岡村 桂 訳


ディスカヴァー・トゥエンティワン


(ISBN:978-4-88759-629-0)

私が会社で採用の仕事を担当するようになって5年目に突入しました。


元々は自分で「採用の仕事やりたいっす!」


と言って手を上げたのですが、


未経験者にとっては本当に勝手の分からない事だらけでした。


採用業務で求められるスキルというと、以下のようなものがあげられると


思います。

・自社の事業戦略に合わせた採用戦略の立案


・学校の就職部や人材会社などとのコネクション


・自社に関しての説明能力、プレゼンテーション力


・面接力

この中でも私が苦労したのが「面接」です。

面接を受ける方も大変でしょうが、


面接する方も大変なんですよ・・・


最初に学生さんとの面接をした時は、自分の方が緊張してしまって


何を受け答えしたのか、あまりよく覚えていません!(笑)


何を質問したらよいかも分からないし・・・


返ってきた回答を、どう解釈すればよいかも分からなかったのです。

この4年間に新卒、キャリア採用あわせて多くの方と面接を通じて


出会ってきました。


面接と言うのは「お見合い」ですから、お互いに心を開いて


話し合わないと、何も生まれてこないと言うのが今の私の考えです。

それでも、私の面接のやり方は基本的に自己流ですので、


面接に関してスキルアップをしたいと考え、面接本を読んでみました。

先ず「面接で人を見抜く質問術」の方から・・・


この本での骨子は以下の点に要約できると思います。


・プロファイリング=相手のホンネや人物傾向をつかむこと


・相手からホンネや人間性を引き出すための具体的な面接術として


1、信頼関係を作り上げる


2、あいまない答えが返ってこない「直接質問」をする


3、不明点については「確認質問」を行う


・相手がウソをついていないか、非言語表現(仕草、態度)に着目する

面接官が注目すべき求職者の内面は、次の二点に集約されます。


1.道徳的かつ人格的な誠実さを兼ね備えているか?


2.信頼できるか?」(P22)


例えば、キャリア採用の時には即戦力も重要視されますので、


販売とか営業とかの採用職種に関してのスキルを見て決めるという事も


有るかと思います。


しかし、人物像というか「信頼するに足る人間性」を持っていることが


必要条件ですので、筆者の考えには私も全面的に賛同です。

面接官には、求職者の心理状態を理解した上で、気遣う配慮が


求められます。「資質」にすぐれた面接官は、間違いなく双方が


リラックスできる面接の場をつくっていきます。


いきなり本題に入るようなことはせずに、面接開始から3〜5分を


「ウォーミングアップ」に使います」(P79)


面接官と求職者といえども、人と人ですから第一印象って大切なんですね。


今までの私ですと、相手が学生さんだと大抵の場合、緊張していますから


面接の前に履歴書に書いてある趣味とかの話をしたりしながら、


時にはわざと学生言葉を使って相手にリラックスしてもらえるような事は


してきていました。


しかし、キャリア採用で相手が自分と同じくらいの年齢かそれ以上の


場合だと、いきなり面接突入!という事が多かったので、本書を読んで


少し改めねば!と思いました。

面接の冒頭で、「面接官ではなく、人として接したい。誰にでも


チャンスを与えたい」(P84)という気配りをすることによって求職者との


信頼関係がつくられる、と筆者は言います。

それから、本書を読んだ後で私なりに面接の冒頭だけでなく、


面接のクロージングで


「これで面接を終えますが、今日の面接はいかがでしたか。


少し緊張されていたみたいですが、話したいと思っていたことは、


ちゃんと話せましたか」と言うことにしてみました。


相手の反応としては、少しほっとした表情を見せながらも


面接の最中には話せなかったような本音の部分も聞けることが


増えたような気がします。

相手が語っている最中にメモ書きする面接は危険です」(P92)


メモを書く時間を面接官が確保できているほど、穏やかな面接と


なります。求職者も、メモを書き終わるのを待つようになります。


ここに「沈黙」が生まれます。


沈黙は求職者に、さまざまな心理反応を起こさせる効果を秘めています


(P94)


この面接中のメモに対しては、今まで私は相手が話している最中に


していましたので、バツですね。


面接中にメモを書くと、後述しますが、相手がどのような態度、表情で


話しているかと言う重要な情報に気付かなくなるからです。


実際に本書を読んだ後、メモは相手が話し終わってから、というスタイルで


面接をしたところ、話している相手の表情や視線の動きなど多くの事に


気付くようになりました。

面接では、何気ない会話を通じて、求職者の言動のパターンをつかむ


必要があります。


具体的には、次に挙げる三つを面接官は観察します。


1、質問から返答までのタイムラグ


2、反応の仕方


3、視線 」(P118)


相手が話している内容(言語情報)と同じくらい態度、仕草、視線には


多くの情報(非言語情報)が含まれているということです。


先ほど書いたように、メモ書きをするのではなく、相手の目を見ながら


話を聞くというふうにするだけで、多くの気付きが得られるようになりました。

「(前略)面接を受けたときの面接官の印象や場の雰囲気です。そこから、


求職者はその企業のイメージを膨らませます。」(P36)


全力を尽くす面接とは、企業のイメージを損なわない努力をするだけでは


なく、求職者から信頼される面接官として行動することを意味します。


お互いが不幸にならない面接が大切です」(P37)


面接術とか、面接テクニックとか言っても先に書いたように


面接は人と人との出会いの場ですから、先ずはお互いの信頼関係を


つくらないといけないと私も思っています。


信頼の無いところには何も生まれないのですから・・・

ところで「面接で人を見抜く質問術」ですが、参考になる点も多いのですが、


逆に「具体的に」どのような質問をすればよいか、質問のフレーズに関しての


情報はあまり書かれていません。


例えば、「対人能力」について知りたいと思うときに


どのようなフレーズで質問をすれば、より効果的なのか?と云う点が


残念ながら情報としては不足しているのです。

そこで二冊目の「人材を逃さない 見抜く面接質問術50」です。


こちらでは、前半部分で


・会社と応募者との相性を知る


・応募者の対人能力を知る


・問題解決能力を知る


・協調性を知る


・志望動機を知る


など25のテーマについて、テスト形式でどのようなフレーズで


質問をするのが効果的かとその理由についての解説が書かれていて


とても参考になりました。


面接の前に「質問リスト」を考えたり、作ったりする時にリファレンス的に


使うのが良いかなと思います。

逆に「面接質問術50」では非言語情報に関しての視点がスッポリと


抜けていますので、今回の2冊を併せて読むことで、面接に関しての


スキルアップが多面的に図れると思います。

この手の「面接術」に関する本は企業の採用担当者とか人事担当者が


直接のメインターゲットだと思いますが、


これから面接を受ける人にとっても、面接官がどのような回答を


期待しているのかを知る良い教科書になるのではないかと思います。


また、採用面接だけでなく、上司と部下とで面談をする場面も


会社の中では増えてきていると思います。


そうした面談の場にも面接術って有効なのではないでしょうか。

今日も最後まで読んでくださって、ありがとうございました。

【▼単行本】
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2008年06月01日

内部統制としての会計原則「稲盛和夫の実学」

Book-No.26


「稲盛和夫の実学」


経営と会計


稲盛和夫 著


日経ビジネス文庫


(ISBN:978-4-532-19006-4)

著者は多くの方がご存知だと思いますが、


京セラの名誉会長、稲盛和夫氏です。

今まで何冊か、会計関連の本を読んできましたが、


大企業の経営者は会計をどのように捉えているのだろうか、


と云う単純な疑問から本書を手に取りました。

普通に読めば、紛れもなく「会計と経営」について


書かれた本です。


しかし、今、流行の(?)内部統制という切り口で読んでも


充分に参考になる一冊だと思います。

「一対一対応の原則」


経営活動においては、必ずモノとお金が動く。そのときには、


モノまたはお金と伝票が、必ず一対一の対応を保たなければ


ならない」(P65)


伝票だけが先に発行されて、商品は後で送られてくる。あるいは


その逆のパターンも往々にして現場では起こっているのでは


ないでしょうか。


そうした事に対して稲盛氏は厳しく苦言を呈します。


このような「伝票操作」ないし「簿外処理」が少しでも許されると


いうことは、数字が便方によっていくらでも変えられるということを


意味しており、極端に言えば企業の決算などは信用するに値しない


ということになる」(P66)

以前、バイヤーをしていた頃に夕方頃、商品が間に合わなくなり


慌てて仕入先に電話を掛けて発注をしようとした事がありました。


その時、先方の受注担当者からは


「コンピュータの締切時間が過ぎてしまったので、伝票が発行できず


商品も出荷できません」と言われ


「仮伝でも手書き伝票でもいいから、今すぐ出荷してください!」


出来ないものは、出来ません!


散々押し問答をしましたが、結局は翌日のアサイチ出荷と


なってしまいました。

今になって思えば、あの仕入先は「出荷伝票」と「商品」は一緒に


動かす、というまさに「一対一対応」を頑なに守っていたんだなぁ、と


思います。


もっとも、その対応が良いのかどうかはいまだに疑問ですが・・・

ただ、「一対一対応」が徹底されていれば、不正に商品を横流ししたり、


架空の伝票を計上したりするような事は、かなり難しくなるのは


確かだと思います。

「ダブルチェックの原則」


人の心は大変大きな力を持っているが、ふとしたはずみで過ちを


犯してしまうというような弱い面も持っている。人の心をベースに


して経営をしていくなら、この人の心が持つ弱さから社員を守る


という思いも必要である。これがダブルチェックを始めた動機である


(P104)


よく会社のお金を使い込んでしまって最後には「業務上横領」で


つかまってしまう事件が発生しますよね。


あれは、まさしくこのダブルチェック機能が働いていなかった


証拠だと思います。

私の会社は小売業ですので、お店の金庫には釣銭やら売上金やらで


それ相応のお金がいつも入っています。


で、以前は金庫からこのお金が無くなると云う不正が何年かに一度は


発生していました。大抵の場合、犯人は店長


チェックが甘いと、権力を持っている人の不正が発生しやすいという


典型的な事例です。


店長と言う立場を利用して、金庫からお金を持ち出すと言うのは


確かに悪いことですが、それが出来てしまう環境を放置していた


会社側にも相当の責任があると思います。


よしんば出来心が起こったにしても、それができないような仕組みに


なっていれば、一人の人間を罪に追い込まなくてすむ。そのような


保護システムは厳しければ厳しいほど、実は人間に対し親切な


システムなのである」(P105)


私もまったく同感です。

いつしか当社では「店長は金庫のお金を触ってはいけない!」と云う


(極端な)ルールが決まり、金庫管理は事務担当及び副店長が


責任を持って行うようになりました。


確かにその後、金庫からお金がなくなる不正は発生しなくなりましたが・・・


このルール、笑うに笑えない欠点があるのです。


金庫のダイヤルナンバーは定期的に変更されるのですが、


店長には知らされません。だから、本当に店長は金庫を開ける事が


できないような仕組みなのです。


もしもある時、事務所に強盗が押し入り店長に向かって


「金を出せ!」と迫った時、


「私は金庫を開ける事が出来ないのです!とこたえたら、


果たしてその強盗は店長の言うことを信用するでしょうか?

本書の中ではこの他にもガラス張りの経営などのキーワードが


出てきます。


このように不正をさせない仕組みや、


不正を許さない社内の雰囲気が徹底されている事


これこそがJ−SOXで求められている統制環境だと思います。


適用初年度と言うことでJ−SOX(内部統制)について話題になったり


各社ともその対応に追われているようです。


本書が書かれたのが今から十年前の1998年。


京セラでは既にその頃から内部統制が徹底されていたのですね。


【▼文庫】


【▼kindle版】

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2008年05月11日

怒りとアイデアの企業再建「会社を黒字に甦らせる儲けの法則」

Book-No.24

「会社を黒字に甦らせる儲けの法則」

桂 幹人 著

二見書房

(ISBN : 978-4-576-07072-8)


ブログ更新、少し間があいてしまいました。スマン!

ゴールデンウイークも終わり、このまま夏に向かっていくのかと

思っていたら、今日は冬に逆戻りしたかのように肌寒い一日でしたね。


今日の気温は寒かったですが、今回アップする本は

”熱い”です!

著者、桂幹人氏は”ナニワのスゴ腕再建屋”の異名を持つ

経営コンサルタントだそうで、本書の表紙カバーの後ろに

氏の顔写真が掲載されていますが、なんとも強持てな(失礼)

お顔です。


それに行間から桂氏の”熱い"思いが滲んで伝わってきます。

冒頭の「まえがき」の書き出しから

最近、私は「なんでやねん!」と怒り心頭に発することが多くなりました

と先制パンチが飛んできます!

続いて本文の最初では「社長はもっともっと怒れ」ときます。

怒れば、その問題を追及し、障害を取り除く行動を起こします。ですから、

怒ることで怒る原因、問題の本質に近づくのです。

逆に言えば、怒りを忘れた人は現状に甘んじ、何も考えず、何の行動も

起こしません。中小企業に元気が生まれないのは、社長が現状に

怒らなくなったからです」(P13)


修羅場とも言える企業再建の現場に必要なのは先ず理屈や理論ではなく、

リーダーの熱い思いであることを思い知らされます。


《Penguin's Eye》

「”負け組み経営者”に共通する問題点は(1)来年度の売上高について

明確な予定数字をもてない(着地点が不明瞭)、(2)マーケットの変化が

つかめず、顧客目線をもたない、(3)固定観念にとらわれて柔軟な発想が

もてない、の三点に集約されます。」(P44)

私なりに”再建を必要”とするくらい追い込まれた企業の状態を推察すると

1、売上(または粗利)が継続的に下がり続けている

2、銀行などの金融機関に身の丈に合わない借金(負債)がある

3、現場の士気が低下している

おおまかには上記の3点に集約されるのではないかと思います。


1、売上(または粗利)が継続的に下がり続けている

これは桂氏が書いているようにその企業が”マーケットの変化”についていけて

いない事が最大の原因だと思います。

そしてもっと悪いのが、

「以前は、このやり方で儲かっていた。今、儲からないのは現場が俺の

言う通りに動かないからだ!」と現場に責任を押し付けてしまう経営者が

存在するパターンです。”昔の”成功体験を持っていると、こうなってしまう

可能性が高いのではないでしょうか。


2、銀行などの金融機関に身の丈に合わない借金(負債)がある

売上(または粗利)が下がり続けていれば、当然キャッシュ・インが減るので

お金が何かと足りなくなります。

現状を打開するための新たな投資として借入をしたり、

社員に払うボーナス資金のために借入をしたり、して負債が雪ダルマ式に

増え続け、気付いてみたら首が回らなくなっていた、というのが

よくあるパターンのような気がします。

それに前回の小山氏の本の中で”中小企業の経営者は損益計算書は

気にしても、貸借対照表を見ない人が多い”と書かれていましたが、

このあたりにも原因があるような気がします。


3、現場の士気が低下している

いわゆる”負け犬根性”ですね。最初は「何とかしよう!」と頑張っている

のですが、何をやってもうまくいかないので、段々と現場を含めて

士気やモラルが低下していくのです。桂氏が指摘している「社長が

怒らない」というのも、そうした”負け犬根性”が要因になっていると

思いますし、なによりも経営者として自信を失ってきているのが、

問題なような気がします。


で、再建を託されたコンサルタントが入ってくると、何をやるかというと

たいていの場合、最初に「負債の圧縮」です。そして手っ取り早く

キャッシュ・アウトを減らすために「経費の削減」に手をつけるのです。


私の会社でも過去、2回ほどコンサルタントの先生にお世話に

なりましたが、両者とも負債の圧縮、経費削減でした。

確かに当座、企業を”延命”させるためには負債を圧縮したり、

支払の延期をお願いしたりしないとダメなのですが・・・

しかし、もともとはマーケットとズレて売上や粗利が低下して

ピンチに陥ったわけですから、いくら負債を圧縮したり、

経費を削減しても営業が復活しない限り、

ピンチは脱出できないのです。


しかし、少なくとも私の会社に来たコンサルタントの先生たちは

営業面に関しては、SWOTだとかの分析ツールを使って

指導はしてくれましたが、具体的なヒントだとかアイデアを

提示してくれた事は有りませんでした。


あくまでもコンサルタントは脇役、

考えたり実行する行動の主体者はその企業の経営者であり、

スタッフなのです。

この前提は恐らく、どこのコンサルタント会社でも同じだと

思います。


では優秀なコンサルタント、そうでないコンサルタントの差は

何かというと、シナリオを書き、それに沿って再建企業の人を

動かす力があるか、ないかという点ではないかと思うのです。


本書の筆者である桂氏もそうだし、以前にこのブログで書いた

「会社は頭から腐る」の冨山氏も、シナリオを書き人を動かす力が

非常に優れているように感じました。

人を動かす力、それは”熱さ”だと思います。

私の会社もそうですが、企業再建の現場は”修羅場”ともいえる

ような場面の連続です。それなのにビジネスライクな第三者的

立場のコンサルタントが指導できる筈がないのです。


私の会社は会社再生の依頼を受けたとき、経営者にヒヤリングを

して「この経営者なら、私たちの言うことを聞いてくれる」と

確信がもてた場合だけ、コンサルタント契約を結びます。

そのうえでケースによっては、社長のやり方が間違ったときに

拒否権がもてるように、その会社の株式の三分の一をもちます

(中略)もし、再建に失敗して倒産すれば、投資資金は戻って

きません」(P40)

このやり方って産業再生機構と同じですよね。

冨山氏は著書の中で度々「ガチンコ」という言葉で表現されて

いましたが、桂氏もまさに同じスピリットで企業再建に

取り組まれていることがわかります。

タグ:企業再建
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2008年05月06日

中小企業の数字「社長!儲けたいなら数字はココを見なくっちゃ!」

Technorati タグ:
Book-No.23

「社長!儲けたいなら数字はココを見なくっちゃ!」

(中小企業のカリスマ直伝!実践・財務ノウハウ)

小山昇 箸

すばる舎

(ISBN:978-4-88399-619-3)



ゴールデンウイークも終わりますなぁ・・・



今回は会計本の続き・・・ではなく、財務系のお話です。

筆者は株式会社武蔵野で代表取締役社長を務めていらっしゃる

小山昇氏。武蔵野はダスキンのレンタル事業などを手掛ける会社です。

私が小山氏を知ったのは、ホッピービバレッジで副社長を務めている

石渡美奈氏の著書「社長が変われば会社は変わる!」の中ででした。

その本の中で石渡氏の経営の師匠として度々、登場しますので、

なんとなく私の頭の中でも小山氏の事はキーワードとして残って

いました。

で、調べてみるとスゴイ人なんですね。

本もたくさん書かれています。本書もその中の一冊です。



《Penguin's Eye》

本書の内容は主に以下の3点に分けられると思います。

(1)資金繰りを主とした企業内での経営数値の見方

(2)利益計画(事業計画)のつくり方の骨子

(3)組織作りのノウハウ



私としては資金繰りの話の中に書かれている銀行折衝の部分が

特に印象に残りました。

ずっと営業系の仕事をしていた私には銀行はちょっと遠い存在で

(友人で信用金庫に勤めていた者はいましたが・・・)

どちらかというと、ちょっと怖くて、威張っているみたいな先入観を

もっていました。



銀行から有利な条件を引き出すときの基本は、こちらから「貸して

ください」ではなく、銀行から「借りてください」と言わせることです。

多くの社長は、銀行は貸してくれないものだと思い込んでいます。

だから、つい「貸してください」という発想になる。しかし銀行は

お金を貸して金利を得るのが商売です」(P129)



銀行がお金を貸してくれなくなったら会社が潰れてしまう、という前提条件が

あると、ついつい気持ちの中で銀行に対して妙に歪んだ見方をして

しまうのですが、本質的には銀行も商売としてお金という商品を売りにきている

と考えれば良いわけですね。



私は商品部で商品の仕入れ折衝を長年やってきて、商談の際に

どうやって主導権を握るか」という事をずっと考えながら仕事を

してきました。

交渉ごとは何でもそうかもしれませんが、「主導権」を握られたら

負けてしまいます。



銀行も卸問屋も同じ土俵で考えれば、いかにして主導権を握るか、

具体的には

・融資を受ける

・融資を受けるのであれば、金利や返済期間でどれだけ自社に有利な

条件を引き出すか

という事を考えれば良いということになります。



本書の中では相見積もりを取り、他行の「融資提案書」を利用するやり方、

他行から受けた短期融資を利用するやり方、自社の社員の給与振込口座を

利用するやり方などが具体的に書かれています。



普段、営業の仕事などをしていると資金調達に関してはどうしても疎くなって

しまうのですが、中小企業の場合、資金繰りが何よりも大切。

会社にとって、お金は血液と同じ。血液の流れが止まったら、どんな手術も

施しようがない。会社を生かすも殺すも資金繰り次第であることを、忘れないで

ください」(P103)

あまり儲かっていない中小企業なら尚更、資金繰りが重要になってくると

思いますし、儲かっていても売掛金のサイトが長ければ、資金繰りに窮するわけで

本当に中小企業にとっては大切な部分なんですね。



映画「男はつらいよ」の中で印刷会社を営むタコ社長が登場しますが、

「中小企業」「資金繰り」というキーワードを聞くと、私の頭の中には

必ずタコ社長が登場します(まぁ、どーでもよい話ですが・・・)



《impression》

多くの社長は数字を見るのを嫌がって、どんぶり勘定で経営をする。それが

会社を窮地に陥れるもとです。

とくに大切なのが、貸借対照表(バランスシート、B/S)の数字です。

本書の冒頭「はじめに」のところに、上記のような記述があります。

「あぁ、やっぱりそうか・・・」と思いました。



私の会社もそうですが、「いくら売って、いくら儲けたか」という一元的な数字の

とらえ方しか出来ないと、どうしても財務諸表のうち「損益計算書」にばかり

目がいってしまいます。

しかし、前にもこのブログで書きましたが、損益計算書には実際の現金の

流れは反映されていません。

キャッシュが潤沢にある会社は別ですが、多くの中小企業にとって資金繰りが

大切な筈なのに、貸借対照表やキャッシュフロー計算書のことが軽んじられて

いるというか、あまり見らたり活用されていないんだなぁ・・・と冒頭の文章から

感じました。

【▼kindle版】

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2008年04月27日

会計操作と企業の社会責任

Book-No.20

「決算書の暗号を解け!」

(ダメ株を見破る投資のルール)

勝間和代 著

(ISBN:978-4-270-00262-9)


このブログで何度か勝間氏のお名前は書かせて頂いて

おりましたが、著書を取り上げるのは初めてになりますね。


以前に「財務3表のつながり・・・・」で

私は数字が嫌いだ!と叫びましたが、

今回の本も読んでいて、頭から煙が出てくるかと

思いました(笑)


本書はサブタイトルに「ダメ株を見破る投資のルール」

とあるように、基本的なスタンスは株式投資をしている

人向けにどのようにして、企業の財務報告書(決算短信や

有価証券報告書など)を読み解き、その会社の実態を

分析、把握するか、と云う点に重点が置かれた内容に

なっているように感じました。


《Penguin's EYE》

証券市場では、利益の金額には注目が集まっても、

その金額をどうやってつくりあげたのかという点については、

ほとんど議論されません。」(P 5)

企業の利益には「金額」の違いだけでなく、「質」の

違いがある」(P 5)

利益の質の違いとは何か・・・?

通常は利益(営業利益または経常利益)がどれくらい

伸びたのかは、「損益計算書(PL)」を見て判断すると

思います。

利益が前期と比較して増えていれば、ウハウハな訳ですが、

本書では会計操作、それも合法の範囲内で利益を増やす事が

出来る点を指摘。どのような会計操作で利益をコントロール

できるのかという点が細かく解説されています。


例えば私は長年、小売業の現場にいた訳ですが、

「在庫を増やせば、利益が出る」と云う事は肌で知っていました。

売上−売上原価=売上総利益

PLの一番上の方に出てくる利益ですが、この公式を見れば、

売上が一定でも、売上原価を小さくすれば売上総利益が

増えるのは小学生でも分かります。

真っ当に考えれば、仕入れ先と原価交渉をして、仕入れ値を

安く抑えると云うのが「正解」だと思います。


し・か・し、このご時世、そう簡単に仕入れ値は下げて貰えません。

では、どうするか・・・?


例えば・・・

期間売上高:90万円

期首在庫高:10万円

期中仕入れ高:90万円

期末在庫高:10万円

と云う条件を設定して計算すると、

売上原価=期首在庫高+期中仕入れ高−期末在庫高

で計算されますので、

売上高(90万円)−売上原価(90万円)=売上総利益(10万円)

と云う事になります。

この場合、期末在庫高が10万円ではなく、15万円だったら、

売上原価は85万円、売上総利益は15万円と利益が増える事に

なりますね。


では、期末在庫高を増やすためには何をするか?

期末棚卸しで架空の在庫を計上してしまうやり方がありますが、

これはさすがに御法度です!

しかし、売価還元法であれば期末に在る在庫の値段を

値上げしてしまえば、期末在庫高が増え、それにより原価率も

下がりますので、売上総利益を増やす事が出来てしまいます。


また、小売業の場合は単品で商売をしている訳ではありませんので、

単品の原価は変わらなくても、相対的に粗利率の高い商品の仕入を

増やせば、期末在庫が増えても売上原価はマイナスになり、

結果的に売上総利益が増えるのです。


しかし、そうやって在庫を操作して利益を増やしても、

貸借対照表を見れば、

・流動資産の棚卸資産が増える

・仕入を増やしていれば、買掛金が増える

という点からすぐに、おかしい事は分かってしまいます。

キャッシュフロー計算書を見ても、利益は増えているのに、

営業キャッシュフローは増えていない訳ですから、

不自然に見えます。


また、値上げをしたり、販売の実力以上に在庫があると云う事は

在庫の内容が悪い訳ですから、翌期以降は値下げしたりして

販売しなくては”売れない”ので、利益が減ってしまう事は容易に

想像できると思います。


人為的に利益を調整すれば、それが合法であろうと非合法で

あろうと必ずどこかに歪みが生じます」(P54)

本書ではこのように、企業が利益を増やすために、

”正当でないやり方”をすると、財務3表のどこに現れるのか、

それをどうやって見破るか、という事が実例を挙げながら詳細に

解説されています。


《impression》

本書の内容としては財務諸表の分析が主ですが、

実例とともに解説されていて分かりやすいものでした。


勝間氏が本書を書かれた理由、というか著者としての”思い”が

あとがきのところに書かれています。

企業の「成長」ばかりに目が向けられていたこれまでの考え方

から、内部統制やCSRのバランスを重視した考え方へと私たち

投資家の意識が変わることで、結果的に社会全体の誠実さが

保たれるのです。あなたが何かに投資しようとするとき、その

判断がめぐりめぐってこの社会に深く広く影響を及ぼしている

ことを、ぜひ思い出してください」(P221)


SRI(社会的責任投資)の事にも少し触れられているのですが、

企業のガバナンスを考える際にも重要なキーワードかなと

感じました。


私も今、内部統制の仕事をしている中で

「何で、こんな面倒な事をしなきゃいけないんだ?!」と

思う場面も正直多いのです。

でも企業の存在意義は社会に役に立つ事、と云う大前提に立って

考えると、内部統制も単に”投資家保護”という観点だけでなく、

企業の社会的責任につながっているものだと云う事が分かります。
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2008年04月24日

異論だらけの「仕組み化」

Book-No.19

「「仕組み」仕事術」

泉 正人 著

ディスカバー

(ISBN:978-4-88759-611-5)


本書は私の記憶に間違いがなければ、アマゾンで1位にも

なった事があるベストセラーです。

新刊本コーナーに平積みにされているし、

ネットでの評判もそんなに悪くない。

「じゃぁ、読んでみっか」と思って、本書を買って

読んでみました。


・・・と、こんな書き出しをしている時点で、

「よからぬ気配」を感じて頂ければ幸いなのですが(笑)


本書の主旨は、考えないで出来るような仕事に関しては

時間と労力を徹底的に効率化して、

”考える仕事”にシフトしよう、その為には

「誰が、いつ、何度やっても、同じ成果が出せるシステム」

つまり、「仕組み」を作ろう、というものだと思います。


《Penguin’s Eye》

・あまり考えないでできる仕事(作業系)は徹底的に

 時間と労力を効率化しよう、と云うのは私も大賛成です。


しかし、そのために本書で紹介されているツールが

チェックシート、ToDoリスト・・・と云うのは

”いかがなものでしょうか?”

普通、誰でもやっているのでは・・・?!


それに「続ける仕組み」として紹介されているのが、

以下の2つの”仕組み”です。

・小さな目標を作り、達成できたら自分にご褒美を用意する

・他人のパワーをつかう(ダイエットするぞと周囲に宣言する)

あぁ、そうですか・・・と、思いました。


それから、ToDoはパソコンのアウトルックで管理する事を

勧められていますが、終日PCに向かって仕事をしている人なら

それも良いかも知れませんが、私の経験からすると、

アナログの手帳に手で書く方がずっと効率的だと思います。


・・・異論を書き連ねたら、まだまだ有るのですが、

あまり生産的ではないと思いますので、このへんでやめます。


《impression》

書きたい事は2点あります。

1.これもレバレッジなのか・・・?

2.なぜ本書が売れる?


以前に「レバレッジリーディング」のところで、

「他の人の経験や成功、ノウハウを学び取り”自分の結果”を出す」という

本田直之氏の言葉を引用した事があります。

・・・で、本書なのですが、とにかく他の本からの引用が多い!

・「千円札は拾うな。」安田佳生・著

・「リクルートのDNA」江副浩正・著

・「レバレッジ時間術」本田直之・著

・「儲かる仕組みをつくりなさい」小山昇・著

・「レバレッジ・リーディング」本田直之・著

・雑誌「プレジデント」07年4月16日号 池谷裕二氏

・「2分以内で仕事を決断しなさい」吉越浩一郎・著

・「即戦力の磨き方」大前研一・著

えーっと、全部で8冊ですかね。

別に他の本からの引用がいけない、というふうには思っていません。

でも170ページの本で8カ所も引用があるのは・・・どーなんでしょう。

マーケティングの手法の中で権威を利用する方法があります。

有名人の○○さん、オススメ!

と云うのが代表例ですね。有名人の名声を利用して商品価値を高める

やり方です。


本を出版すると云うのは、やはり自分自身の意見とか、ノウハウを世の中に

発表する行為な訳ですから、できるだけ著者には自分の言葉で語ってもらい

たいと思うのです。


次に、なぜ本書がベストセラーとなって売れているのか?

・わかりやすい

・実用的で自分にも出来そう

・すぐに実践できる

など、まぁ理由は色々と思い浮かびますが、紹介されているノウハウが

ToDoリストに、チェックシートですからね。

入社したばかりの新人さんが読んで、「納得」するなら、それは分かります。

しかし、社会人を長く続けてきた人(30歳代以降の人)が読んで

納得しているとしたら、ちょっとヤバいのではないかと思ってしまいます。

会社で誰も教えてくれなかったんですかねぇ・・・?

取りあえず、ベストセラー=良書ではない、と云うひどく単純な結論で

終わります。


うーむ・・・
タグ:仕事術
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2008年04月19日

本に呼ばれた!

Book-No.18

「会社を替えても、あなたは変わらない」

  成長を描くための「事業計画書」

海老根智仁 著

光文社新書

(ISBN:978-4-334-03449-8)


昨日(4月18日)の日本経済新聞、朝刊3面の下部に

光文社新書、4月新刊の広告が掲載されていました。

日経の2面、3面にビジネス書の広告が掲載されるのは

日常的な事ですので、いつもであればそのまま”流して”しまいます。


でも、昨日だけは本書「会社を替えても・・・・」のタイトルが

目に飛び込んできて、そのまま出社してからもずっと終日、

意識の中から消えませんでした。


そして会社帰り、書店でパラパラめくる事もしないままレジで代金を支払い、

そのまま電車の中、帰宅してから・・・一気に読んでしまいました!

まさに「本に呼ばれた」ような感じです。


概要としては、企業で作成される「事業計画」を個人にも応用することで、

明確かつ具体的な将来像を描き、成長しよう!と云うものです。


著者の海老根氏は現在、株式会社オプトの代表取締役社長CEOを

務めている方で、1967年生まれとのことですから、

私よりも○歳も若い!


《Penguin's Eye》

いくら会社を替えたところで、いくら資格を取得したところで、あなたは

生まれ変わりません。たとえMBAホルダーになったとしても、あなたはいまの

あなたのまま、なにも変わらないのです。」(P 5)

序文でいきなりの先制パンチが飛んできます!

この文章だけですと、いかにも!って感じですが、文脈としては

目標や目指す方向も漠然としたまま、安易に資格さえとれば・・・、

転職すれば・・・と考えている人は何をやっても生まれ変わる事は出来ない、と

云う意味です。


私も自社の採用活動の中で、多くの中途採用(転職者)の面接をしてきました。

「何が何でも絶対に採用したい!」と思うような人もいましたが、

それは残念ながら、ほんの一握りの人でしかなかったのです。


あくまでも私の目から見て、ですが転職者は大きくは2つのタイプに

分けられると思います。


1:募集広告を見て、「何となく気になったので」「前職と同じ職種だから」

応募しました = これから”何をしたいのか”が、よく分からないタイプ

2:この会社に入って、○○がしたい!とか、○○をする事で成果を出したい!

=目標、目的を明確に持っているタイプ


面接でよく聞かれる回答で「御社のお役にたちたい」と云うものがあります。

それはそれで良いのですが、具体的にどんな事をして当社に貢献してくれるのか

と云う具体性がないと採用担当者の”心”は動きません。


以上のような自分自身の体験からしても、本書で繰り返し述べられているように

目標も持たず、安易な転職を繰り返しても「何も変わらない」と云うのは

素直に共感できる部分です。


衰退していく日本を支えるのは、私も含め、みなさんです。手段(枝葉)

ではなく、本質的な自分(幹)を考えてください。(中略)日本人が

みな、そうすることにより、衰える一途の日本の競争力は必ず復活します。

(P206)

これから増々激しくなる国際競争の中で、今の日本の競争力低下に危機感を

持ち警鐘を鳴らす人は少なからずいます。

しかし、私が敢えてこの文章をここに書き留めたのは、

・一企業の社長(CEO)であり、

・それも自分とあまり変わらない年齢の筆者が

日本と云う「国」を見据えて経営にあたっている事について単純に

「すごいなぁ」と思った事と、

自分は今まで何をしてきたんだ・・・」という軽い劣等感を覚えたからです。


《impression》

本書のキモは何と言っても、企業で作成される「事業計画書」を応用して

個人の成長に使おう、という点にあります。

自分自身の事業計画(自分ドメイン)を設定するまでに手順と要素を

簡単にまとめると、以下の通りになります。


1、自分の「思い」を明確にする (企業でいう、企業理念の部分)

2、SWOT分析で自分の「強み」「弱み」「機会」「脅威」を整理する

3、自分ドメインの3つの構成要素を定義する

  ・自分の強みは何か

  ・自分が成長する基盤となる市場はどこか

  ・その市場で求められるニーズと自分の強みを一致させる


・・・だいぶ省略していますが、大筋としては間違っていないと思います。


いったん、話を横道にそらします。


・このブログで【プロローグ】で書いたように、

 私は今年、転職を考えています。

・上の方で中途面接の時に、具体的な目標を言えない人が多いと云う話を

 (エラソーに)書きました。


『転職をする事を前提に今まで自分が考えてきたこと』

・自分の長所、短所は何か

 (さすがに、採用担当の仕事をしていたので、自己分析が大切と云う

 認識は持っていました)

・これからどんな仕事をしたいのか

・今後の自分に必要になるであろうスキルや知識を身に付けよう

大雑把に言えば、以上の3点です。


さて、この3点を自分の事業計画に当てはめるとどうなるか。

・自分の長所、短所はSWOT分析の4つの要素の中の2つに当てはまります。

・どんな仕事をしたいのか、は自分ドメインの”自分が成長する基盤”と

 云う事になりますが、漠然としている事は歪めません。

・必要になるで”あろう”スキルや知識の勉強は安易な資格取得に似ています。


結論

エラソーな事を書いている割りには自分だって、具体的な事が考えられて

いないではないか!!!


転職する暇があったら、「自分ドメイン」を一から考えなさいといいたい

(P193)

筆者の海老根氏に、こう怒られそうです!


最初の方で私は「この本に呼ばれた」というふうに書きましたが、

本当に、読むべき本を読んだ、と云う感想を持ちました。


もしかしたら、自分にとっての”運命の一冊”になるかも知れません。

そうなるか、どうかは全て今後の私次第なのですが・・・

【▼kindle版】
posted by penguin-oyaji at 13:41 | Comment(1) | TrackBack(0) | ビジネス書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年04月16日

ビジネスパーソン必須の5つの基礎力

Book-No.17「仕事の5力」

白潟敏郎 著

中継出版

(ISBN : 978-4-8061-2977-6)


5力とは何か?と説明するまでもなく、書店などで本書を手にして

もらえれば、帯にデカデカと書かれています!

1 聴く力

2 考える力

3 話す力

4 書く力

5 時間力


これらの”デキる人が必ず持っている「5つの基礎力」”を

簡単に身に付けられる、と云うのが本書の”売り”です。


先ず、これらの「5力」をうち「聴く」「話す」「書く」は

人とのコミュニケーションスキルである事に気付きます。

「考える(論理思考)」もある意味、コミュニケーションスキルと

言えるかも知れません。

5力のうち4つが、コミュニケーションスキルで占められている

と云う事は、やはり仕事は「人とのつながり」なんだなぁ、と

改めて思いました。


《impression》

私が本書を読んで感じた事は主に以下の3点です。

1.あくまでも入門書

2.フレームワーク化

3.実践あるのみ!

・・・と、これだけでは何の事やら分からないと思いますので、

順に書いていきます。


1.あくまでも入門書

「聴く」「考える」「話す」・・・どのテーマをとってみても

一つのテーマで一冊の本が書けるくらいなのに、本書は約200ページに

これら5つのテーマが詰め込まれています。

当然、一つ一つのテーマに対しての深堀りはありません。

ポイントとなる点をサクッと説明し、あとは実際にどうすれば出来るように

なるのか、というHow toが、これまた簡単に説明してあります。

(注:簡単だからこそ、良いと云う面もあると思います)


また、本書のターゲット層はどういう人を想定しているか、と云う事を

考えると、ドンピシャで当てはまるのが「新入社員」

私は学生さんを相手に採用活動の仕事も担当していて、毎年春になると

新入社員研修を企画し、実施する立場にあります。

1ヶ月前に本書を手にしていたら、間違いなく”教材”として活用していたと

思います。


2.フレームワーク化

簡単で分かりやすいのが本書の特徴だと思うのですが、

種々の要素を分解してフレームワーク的に提示する書き方は

とても参考になりました。


例えば、「聴く力」で登場する「人に好かれる聴き方5大原則」として

1:聞き方は「80対20の法則」で

2:人の話を奪いとるな

3:相手の話を即座に否定しない

4:相手の言うことを即座に肯定する

5:反論に反論しない

という具合に5つの構成要素を提示するような書き方が

随所に見受けられます。


物事は単純化した方が伝わりやすい、と言いますから

こうした書き方は私もおおいに取り入れていきたいと思いました。


3.実践あるのみ!

本書のような「How to 本」はとにかく、読んで理解するだけでは

まったく意味がありません!

・・・と言うか、当り前のことしか書いてありませんから、

読んで理解するだけなら、本書は買わない方が良いと思います。

筆者の白潟氏も読者が実践できるようにと、本書の中で紹介してある

シンプルしかけを実践する為のシートを何枚も付けてくれているので、

ココは一つ、しっかり実践して出来るようになることが読者の

務めでしょ(笑)


私が(勝手に)師と仰いでいる勝間和代氏が以前、

「(本を読んだ後)単純に、ヤルかヤラないかの差、その差が大きい」と

云うような主旨のお話をされていたのを聞いたことがあります。

私も苦手にしている「聴く」「話す」については

ポイントを手帳に書き込み、実践してみます。

【▼単行本】
posted by penguin-oyaji at 23:13 | Comment(0) | TrackBack(0) | ビジネス書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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