2013年10月14日

ビジネスマンが学校の先生から学ぶべき大切なこと『わかる「板書」伝わる「話し方」』

わかる「板書」 伝わる「話し方」 

『わかる「板書」伝わる「話し方」』

栗田正行:著

東洋館出版社

現役高校教師にしてビジネス書作家、栗田先生の待望の新刊です!

 

この本は学校の先生やあるいは学習塾の講師など教育の現場に携わっている先生向けに授業をするうえでの必須スキル、「板書」と「話し方」についてまとめられている本です。

 

な〜んだ、それじゃわしは先生じゃなかけん、関係ないたいね〜(何故か博多弁!)と思うのは早計!

 

ビジネスの現場でも充分に役立つスキルそして考え方が書かれてますよ!

 

Amazonの内容紹介 

先生のための教育実用書は数多くありますが、本書は「先生のための

ビジネス書」として、生まれました。

著者が独自に編み出した「板書」で大切な「CHALK(チョーク)の法則」

や、わかりやすい「話し方」のエッセンスを図書館のお話会や

セミナー講師などから、より実践的にまとめています。

子どもたちの心をつかむ授業を行うための1冊!

なお、この本は著者である栗田先生から頂戴しました。

 

ありがとうございました!

 

素晴らしき板書テクニック

【矢印だけでも4つの効果がある】

(1)時間の関係を表す

(2)因果関係を表す

(3)順序関係を表す

(4)位置関係を表す

ここで重要なのは、たくさんの言葉で説明しなければならない内容を

視覚に訴えて、ひと目で見せることなのです。(P22) 

【箇条書きを活用する】

「KISSの原則」というものがあります。

これは、「Keep It Short & Simple」の頭文字を取ったもので、

とにかく「短く」「単純に」まとめることがわかりやすくするための

原則であるというものです。

ですから、授業においても短く単純にまとめられる箇条書きは

活用すべきなのです(P33)

【「見出し」という名のフックをかける】

私が考える「見出し」としては、次の三種類があります。

1・・・学習内容、学習している箇所を提示する役割をもつもの

2・・・学習内容の重要度を表すもの

3・・・学習内容の理解を補填するもの

(中略)

チェックポイントを書く一番の目的は、授業内容にいかに付加価値を

つけるかということに尽きます。(P47)

学校で授業を受ける時に「板書」って大切だと思うんですよね〜

 

私が小学校高学年の時の担任、M先生はとても板書がうまかった!

 

上に本書に書かれている板書スキルをいくつか書き出しましたが、M先生はまさに、そのスキルを実践されていたと思うのです。

 

箇条書き、キーワードを矢印で結んだりしながら「流れ」や因果関係を図解してその中で重要なポイントは何なのかを板書で示してくれていたのです。

 

手前味噌な話しですが・・・

 

私はそのM先生の板書のおかげで、物事をビジュアルで理解するというクセがつきました。

 

それは中学、高校・・・そして社会人になっても忘れることはなく、いまだに、何か企画書などを考えたり書いたりする時には、頭の中で先ず最初に絵というかチャートを思い描くんですよ。

 

言い換えれば、私の思考のクセはM先生の板書によって形づくられたのです。

 

それくらい、板書って生徒さんに影響を与えるものだと思うのです。

 

そんなわけで、いまだにM先生の板書テクニックの呪縛(?)から逃れられない私は会社で会議のファシリをやったりする時にはホワイボードなしではうまく進行できないくらい!なのです。

 

実際、この本の中でも赤・青・黒のホワイトボードマーカーの色をどのように使い分けると良いかという実践的な解説とかも書かれています。

 

ビジネス現場でも使いたい!伝えるテクニック

私がこのように発問回数を多く設ける理由は次の三つです。

・発問に答えることで、授業に参加している気持ちになる

・授業に対する緊張感を維持させる

・「発問」→「答える」というサイクルによってコミュニケーションになる

(P146)

「発問」というのは、授業中に先生が生徒を指して質問するというアレです(笑)

 

「指されたらどーしよう?!」と焦りまくっていた学生時代の思い出がww

 

前職で学生さん相手に会社説明会をやる時や、研修の講師などをしていた時に私もけっこう聞き手の皆さんに質問してたなぁ〜とちょっと懐かしく思い出しながら読みました。

 

もっとも私の場合は場当たり的にやっていたのに対して、この本では発問することによる効果や、「間違っても良いんだよ」という場の雰囲気づくりなどが詳しく書かれていて、今さらながら「お〜、そうかそうか!」と頷いてしまいました(って、遅過ぎ!)

 

私は保護者に電話するときには、少し高めの明るい声で話すように

しています。(もちろん、話す内容にもよりますが)。電話の場合は、

対面で話すよりも声で与える印象が強いため、低い声だと暗い印象を

与えてしまうこともあるためです。(P125)

 

こういう電話で話す時のトーンって、案外と教えられていないことが多いような気がします。

 

「電話では機械を通す分、普通の話し声よりも低くなってしまうから、いつもより少し声のトーンを上げて話すと良い」ということを私が知ったのは、社会人を10年以上も経験してからでした。

 

(ちなみに和田裕美さんの「人に好かれる話し方教室」で教えて貰いました)

 

「オノマトペ」とは擬音語、擬態語、擬声語の総称です。

(中略)

「チャッチャッと片付けよう」

「パクパク食べよう」

「問題をドンドンやってみよう」

この「オノマトペ」はメールでいえば、絵文字や顔文字のようなもの。

なんだか分からないけど伝わるのです。(P160)

 

よくTwitterを眺めてると時々、絶妙なオノマトペ使いがいたりして、その度に「面白いなぁ」って思うんですよね。

 

この本にも書かれていますが、有名なのが巨人の長嶋監督が打撃テクニックをコーチする時に「ビューと振ってバーンと打つ」という指導方法。

 

ビューとかバーンじゃ分からん!という声もあるかと思いますが、私は個人的に、こういうオノマトペってうまく使えば、人にものを伝えるのにとても有効なテクニックじゃないかなぁって思うのです。

 

例えば・・・

 

「積極的に攻める」

 

「がしがし攻める」

 

何となく後者の方が迫力が伝わるんじゃないかなぁって思うのですが、いかがでしょうか?

 

行間から伝わる大切なこと

私は教育者でもないし、学校の先生でもないので、こういう先生向けの実用書を読んだのはこの本が初めてでした。

 

他の教育書にどういうコトが書かれているのか知らないのですが、少なくともこの本は実用テクニックとか教育のためのスキルだけが書かれている底の浅い本ではないと感じました。 

 

「黄色は一番目立つ色なので、授業で重要な部分に使う」ということを

あからじめ説明することが大切なのです。これは、子どもに「言わなく

てもわかる」ではなく、「言っておくからこそわかる」ことです。

(P43)

教育というと、つい「上から」になったり、教える側の先生(講師)が主体となった考えや行動になりがちだったりする場合もあると思うのですが、本当は教えられる側(生徒さん)がちゃんと理解することが一番大切なんですよね。

 

だから、そのためには生徒目線に立って、どういう点に気を遣う必要があるのか、この本に書かれているテクニック、スキルは全てその目線で書かれています。

 

でも、だからと言って最近、流行の友だちみたいな先生になれ!というワケではない。 

 

私の場合、子どもが「先生、宿題忘れた〜」と言ってきたら、言葉遣いが

悪いことを厳しく諭すのではなく、「『先生、宿題忘れました』だよね」と

伝えて、言い直させるようにしています。(P106)

 

ちゃんとスジを通すべきところは、スジを通す!

 

こういうちょっとしたコトを叱る(怒るではない)オトナが少なくなってきた今だからこそ、こういう指導も大切なんでしょうね。

 

○○○

 

「行間を読む」という言い方がありますね。

 

言葉としては書かれていないけど、言外に込めた作者の思いを読み取る、という意味ですが、栗田先生の文章は「行間から優しい愛が感じられる」文章だと私は思うのです。

 

その行間に込められた優しさは栗田先生の処女作のこちらを読んだ時にも感じたものでした。

 

仕事も家事も育児もうまくいく!  「働くパパ」の時間術 

ペンギンオヤジのB読書!: 仕事も家庭も将来への自己投資も全てをあきらめない!「働くパパ」の時間術

私は栗田先生の授業を受けたことも見たこともありませんが、この本を読むと、きっと、とても丁寧で優しく分かりやすい授業をしている栗田先生の姿が目に浮かんできます。

 

その優しさは上の方でも書いた通り、一本スジを通しながらも、生徒さんへの気遣いとか心配り、そして何よりも以下の言葉に込められた栗田先生の信念があればこそ、優しさだと思うのです。 

 

あなたが変われば授業が変わる。授業が変われば子どもが変わる。

この言葉を本気で信じているからこそ、この本が誕生したのです。(P171)

 

ビジネスマンであれば、栗田先生のこの言葉を「私が変われば後輩(部下)が変わる。後輩が変われば会社の未来が変わる。」こんなふうに言い換えても良いかもしれませんね。

 

学校であれ会社であれ、人を教え育てるというコトは、未来を創ることに通じると、私は思うのです。

 

「餅は餅屋」という言葉がありますが、教育の現場には人を教え育てるために長年、先人たちが遺してくれた多くのものが蓄積されていると思うのです。

 

最近は「即戦力!即戦力!」とまるで人を育成することを放棄するかのような風潮がなきにしもあらずですが、それでもビジネスの現場に於いて人を教え育てるコトは大切なことだと思うのです。

 

そんな育成の場面において、ビジネスマンが我流で教え育てようとするのではなく、学校教育の現場から学ぶべき大切なことがある!

 

ということを教えてくれた一冊でした。

 

【2013/10/24追記】

こちらの本のAmazonレビューも書きました。

もし、よかったらお読みくださいませ。

Amazon.co.jp: わかる「板書」 伝わる「話し方」の penguinoyajiさんのレビュー

 



posted by penguin-oyaji at 19:17 | Comment(0) | 読書(その他) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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