2013年05月14日

アップルストアの魅力を高めている5つのポイント「アップル 驚異のエクスペリエンス」

アップル 驚異のエクスペリエンス ―顧客を大ファンに変える「アップルストア」の法則

アップル 驚異のエクスペリエンス」

顧客を大ファンに変える「アップルストア」の法則

カーマイン・ガロ:著 井口耕二:訳

日経BP社

 

 

「プレゼンテーション」、「イノベーション」そして今回は「エクスペリエンス」です!

 

何が?・・・だって?

 

カーマイン・ガロさんのアップル本ですよぉ。

 

スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン―人々を惹きつける18の法則 スティーブ・ジョブズ 驚異のイノベーション―人生・仕事・世界を変える7つの法則

まぁ、出版されてもう、かなり日が経っているので、既に読まれた方も多いかと。

 

この本の中では「アップルストア」の強さや魅力について色々な角度から切り込んでいるのだけど、私が思うに、それは以下の5点に集約されるのではないかと。

 

  1. アップルのビジョン「暮らしを豊かにする」
  2. 笑顔を雇う(才能ではなく人間的魅力で採用する)
  3. 権限の委譲
  4. サービスの5ステップ
  5. 細部にこだわる

 

Amazonの内容紹介 

シリーズ40万部のベストセラー『スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン』

著者が贈る第3弾! 

面積あたりの売上は全米ナンバー1、

顧客を大ファンに変えてしまう「アップルストア」の魔法を徹底分析! 

アップル成功の理由は、アップル製品や店舗デザインなど、目に見える部分に注目が集まりがちだ。

しかし、アップル・エクスペリエンス(体験)とは、その程度のものではない。

フォーシーズンズから学び、アップルが磨き上げたアップル・エクスペリエンスの法則は、ディズニー、ナイキ、Tモバイル、テスラ・モーターズなどのブランドを刺激し、変化させた。

皆さんも、こうしたブランドと同じように変わることができる。

 

アップルのビジョン「暮らしを豊かにする」

ビジョンがすべてです。大胆な夢がエバンジェリストを惹きつけるのです。

同じビジョンを胸に抱いてがんばるチームがなければ、息の長いブランドは生まれません。ロケットを推進するのは情熱、そのロケットを最終目的地へと導くのはビジョンなのです。(P22)

 

企業活動をしていくのに必要不可欠なものが「ビジョン」とか「経営理念」とかだと思うんですよね。

 

そういうものがないと、自分たちは「何のために」働いているのかが分からなくなってしまうから。

 

でも・・・・

 

最近、色々な会社の会社概要とか企業理念みたいなものをちょくちょく見てみているんだけど(お仕事探しで・・・^^;; )その大切な「ビジョン」がちゃんと書かれていないところが多いような気がするのです。

 

それどころか!

 

「5年後に売上○○○億円を目指します」とか、「店舗数で日本でNo.1企業になります!」とか・・・

 

これは、企業活動をやっていくうえでの「目標」であって、「ビジョン」ではない・・・と思う。

 

これは経営コンサルタントの小宮一慶さんの本に書かれていることなんだけど・・・

 

売上とか利益とか目に見える具体的な数値は「目標」であり、企業が存在する意味、つまり自分の会社は何のために仕事をするのかを明確にするものが「ビジョン」であり、会社の「目的」。

 

それに、そもそも売上とか利益なんて企業サイドの問題でしかなくて、お客さまには関係のないことですからね。

 

いきなり、話しが脱線していますが・・・

 

この本の中でも繰り返し書かれていますが、アップルストアが魅力的であり成功を収めている要因として「暮らしを豊かにする」という企業としてのビジョンが明確であり、すべてがそのビジョンに基づいて組み立てられているから。

 

そう、企業としての強さを支えるのは、そういう根っこの部分の考え方にあるという点にはものすごく共感しました。

 

笑顔を雇う(才能ではなく人間的魅力で採用する)

普通の組織は、ある仕事ができる人を採用するため、組織の文化は結果として生まれるものになる。

ディズニーやアップルは、まず文化を設計し、その文化に心が躍る人、その一員にないたいと思う人を採用する。(P51)

 

まぁ、言ってみれば『人物本位の採用』ということなんでしょうけど・・・

 

何となく思い出したのが、「ビジョナリーカンパニー2」に書かれていた「だれをバスに乗せるか」という言葉。

 

企業にとって人材こそが最も重要な経営資源だ、なんて言葉をよく見たり聞いたりしますが、そのために経営者は、どれだけのコトをしているのかな?って、よく思う。

 

特に日本みたいに解雇規制が厳しい環境にあっては、最初に採用してしまったら「やっぱり、ゴメンなさい」ってわけにはなかなかいかない。。

 

だからこそ!最初の段階で自社の求人に応募してきた人がどういう人なのかを見極めることが必要だと思うんですよね。

 

そう、どういう人を会社という名のバスに乗せるか、をしっかり考えなければいけないと思うのです。

 

この本を読んでいて印象的だったのは、 

 

どういうポジションの面接でも、最初の質問は決まっています。

『あなたはいい人ですか』です。

そして、どう反応するのかをじっくりと見るのです。(P55)

 

私、一応5年くらい採用の仕事をしていた時期があるのですが、その時にたくさんの方々と面接させてもらいました。

 

でも、さすがに「あなたは、いい人ですか?」という質問をしたことはなかったなぁ〜

 

それに、面接の場でいきなり「あなたは、いい人ですか?」って訊かれたら、何てこたえますか?

 

最初に「人物本位の採用」という言葉を出しましたが、この本を読めば、日本の多くの企業が掲げているそれとは、全く違うということが分かると思う。

 

アップルストアにとって、人の採用というのは、自らの「ビジョン」を実現するための重要なプロセスの一つとして位置づけられているのです。

 

権限の委譲

権限を与えられると、従業員の「エンゲージメント」レベルが上がる。

つまり、自分の仕事に愛着を持ち、優れた顧客サービスを提供しようと真剣に努力するようになる。(P142)

 

私の個人的な経験談で申し訳ないのですが・・・

 

小売りの現場とか、ホテルの現場って、(まぁ、どこも同じだと思いますが・・・)突然、とんでもないトラブルが起きたりするんですよ。

 

その時に一々、上司に報告して「どう対応したらいいですか?」なんて指示を仰いでいられない時だってある。

 

つまり、現場のスタッフが自分で考え、自分で判断し、即座に行動しなければならない場面が無数に発生するんです。

 

その時に必要なのが、「判断基準」と「権限委譲」なんだと思うのです。

 

アップルストアはこの2つが、本当に明確になっているのがこの本を読むとよく分かります!

 

逆に・・・・!

 

何をするにしても、すべて上司や本社に報告をして指示を仰がなければならない現場というのは、「顧客満足」という物差しで測ると、本当に弱い!

 

そういう現場、私も経験がありますが(苦笑)、スタッフが何をするにも、「指示待ち」になるので、自分で考えて行動するというコトが出来なくなるし、何よりも自分の仕事に「愛情」を持たなくなるんですよ。

 

まぁ、本社は「しっかり管理できている」と思っていたようですが

 

(ちょっと、毒を吐いてみました・汗)

 

サービスの5ステップ

A(Approach)顧客一人ひとりを、あたたかいあいさつで出迎える

P(Probe)顧客のニーズを丁寧に聞き出して理解する

P(Present)顧客に解決策を提示する

L(Listen)課題や懸念などをしっかりと聞いて解決する

E(End)あたたかい別れのあいさつと次回の来店をうながす言葉で別れる

(P164)

この「サービスの5ステップ」というのは、アップルストアのスタッフが身に付けている接客マニュアルのようなもの。

 

注目すべきは顧客の問題解決にフォーカスされている点でしょうか?

 

(どこにも商品を売りつけろ!とかって書いてない・笑)

 

アップルストアのスタッフが大切にしているのは、製品を1つでも多く売ることではなく、顧客との関係を繋ぎ、築くコトだそうです。

 

だから、先ずはお客さまのお話しに耳を傾け、そこから、どのようにしたらお客さまの希望を叶えられるか、を考える。

 

お客さまとの会話をとても大切にしていることが、分かります。

 

「人は自分が好きな人からモノを買いたいと思っている」とは、和田裕美さんの言葉ですが、アップルストアでも、先ずは「売る、売らない」の前に、お客さまとの間にどれだけ信頼関係を築くかをタイセツにしているんでしょうね。

 

細部にこだわる

アップルは、いまも、あらゆることに精度とエクセレンスを求めている。

デザインについても顧客体験についても、細かなところまでおろそかにしない。

神は細部に宿ると考えているからだ。

天国にいるような体験を生み出すのは、細かな部分だと。(P348)

 

アップルストアに行かれたコトって、ありますか?

 

私は銀座と福岡(天神)の2店舗しか経験がないのですが、本当にキレイです!

 

これがコンピューターとかを売っているお店なの?って思うくらいに!

 

話しがそれますが・・・

 

私が何度も読み返している本の中に「ディズニー7つの法則」があります。

 

ディズニー7つの法則―奇跡の成功を生み出した「感動」の企業理念

 

その中に・・・

 

レッスン2「細部にこだわる

細かい点にもっと注意を払えば、顧客は離れていかなくなる。

レッスン4「すべての物が、語りかけ、歩み寄る

ゲストのためなら、どんなことにも全力をあげ、最善を尽くす

 

・・・というふうに書かれています。

 

ディズニーランドの中にあるヒッチング・ポイント(馬をつなぐ杭)はなぜ、毎晩、毎晩、取り外して塗り直されているのか?

 

ディズニーランドのメリーゴーランドは、なぜ金箔ではなく、23金を使っているのか?

 

その答えが、「細部にこだわる」と「すべての物が、語りかけ、歩み寄る」というコトなのですが、詳しくは、「ディズニー7つの法則」を読んでみて下さい。

 

(こちらも、いい本ですよ〜!)

 

アップルストアの価値を高めているのは、人(スタッフ)の対応ばかりでなく、店舗という「箱」についても『すべてはお客さまのため』という考え方があり、それを具現化するために、細部にもこだわり抜いている!

 

ということなのではないかと思うのです。

 

最後に・・・

 

「プレゼンテーション」「イノベーション」をテーマにした前2作と比べると、今回の新刊は、小売りである「アップルストア」が舞台なので、読者も限られるのでは・・・?と思われるかもしれませんが!

 

せっかく「ディズニー7つの法則」を取り出してきたので、その中から、もう一つ(One more thing !

 

レッスン1「顧客が比べるすべての企業が競争相手」

 

お客さまにとって「業界」とか関係ないです!

 

自分が利用するお店やサービス、そのすべてが比較対象になるので、ディズニーの競争相手は、時には電機メーカーのGEであったり、時には輸送会社のフェデラル・エクスプレスだったりもするのです。

 

だから!

 

この本も「小売り」業界という狭い視野で読むのではなく、お客さまがいる=すべてのビジネスに携わっているビジネスマン必読の1冊だと思うのです。

 

いや〜、今回も長々と書いてしまいました。。

 

「読者満足」を考えてないですね〜、私って ^^;;

 

とにかく最後まで、お読みいただきありがとうございました。

   

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posted by penguin-oyaji at 22:10 | Comment(0) | ビジネス書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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