2012年12月26日

日本の成り立ち3つのポイント「日本人はなぜ日本のことを知らないのか」

日本人はなぜ日本のことを知らないのか (PHP新書)

「日本人はなぜ日本のことを知らないのか」

竹田恒泰:著

PHP新書

 

 

学生時代のこと。

 

チャリで山陰路を旅している時に、バイクで日本一周をしているというライダーのお兄さんと同宿になった。

 

「なんで日本一周?」という私の問いかけにお兄さんはこう答えました。

 

「今は皆んな直ぐに海外とかに行ってしまうけど、僕は自分が生まれ育った日本の隅々を先ずは見ておきたいんだよね」

 

とってもシンプルな答えだったけど、その言葉はずっと私の心の中に残り続けたのでした。

 

自分の生まれ育った国を旅して歩く・・・

 

ステキじゃないか!

 

そして・・・

 

明治天皇の玄孫(やしゃご)としても知られる、この本の著者、竹田恒泰さんは

 

現代日本人があまりにも国史に無知であることは、現代日本社会の歪みを如実に表しているように思えてならない。

 

と、日本人が日本という国の成り立ちについてあまりに知らなさ過ぎると警鐘を鳴らしています。

 

ライダーのお兄さんが教えてくれたように、自分が生まれ育ったこの日本という国のことを私たちはもっともっと知るべきではないかと思うのです。

 

Amazonの内容紹介より

「建国記念の日はなぜ二月十一日なのか」「日本はいつどのようにできたのか」―世界中の国民が知っている自分の国の成り立ちを、日本人の多くは答えられない。

初代天皇の存在は伏せられ、『古事記』『日本書紀』は非科学的として封印される。

何より、日本が現存する世界最古の国家である事実を学校は教えてくれない。

まるで誇りを持たせたくないかのような歪んだ歴史教育。戦争もなく統一を果たし、中国から独立を守り抜いた奇跡の歩みを紐解こう。世界でいちばん人気がある日本を、私たち自身が愛せるように。

 

日本は世界最古の国家

世界には190を超える国が存在するが、そのなかで世界最古の国家が日本であることはあまり知られていない。

このことは、戦前までは誰もが共有していたことだが、戦後は国民の意識のなかから抹消されてしまった。

日本国が二千年以上の間、王朝を守ってきたことは、人類史上の奇跡といっても過言ではない。

 

日本の建国については諸説あるようですが、正史「日本書紀」によれば、初代神武天皇が即位した紀元前660年。(今から2700年前)

 

考古学的には三世紀前後に奈良県の纏向(まきむく)遺跡に前方後円墳が造られたことがヤマト王権の成立を示していると考えられ、これだと今から約1800年くらい前。

 

どちらの説をとっても、日本が建国されてから2000年前後が経過していることになります。

 

これは世界で二番目に古い国家とされているデンマークの建国が十世紀前半で今から1000年ちょっと前ということを考えると、日本の歴史の長さがハンパナイってことが分かりますね。

 

戦争なき統一国家の成立

世界史の常識によれば、統一国家が成立するためには、それなりの戦争を経るものである。

たとえば秦の始皇帝、英国のウィリアム征服王、中国の毛沢東などの建国の英雄たちは、いずれも大規模な戦争に勝利を収めて統一国家を樹立した。

我が国は統一王権が成立する過程で大きな戦争を経ていないことは特筆すべきだろう。

戦争なくして統一王権を築いたことは、日本建国の最大の謎の一つであると同時に、世界史の謎でもある。

ところが、近年の考古学の成果により、『古事記』が語る、話し合いだけで国が譲られたという出雲の国譲り神話が史実だったことが分かってきた。

 

出雲の国譲り神話とは、大国主命(オホクニヌシノミコト)が行った国造りがうまくいっている様子を見た天照大神(あまてらすおおみかみ)がその国は天照大神の子孫が治めるべきと考え、大国主命のもとに神々を使わし、国を譲るように説得をしたというお話し。

 

古事記について書かれたものを読むと、

「国を譲れ」「はい、わかりました」という簡単な状況ではなかったと思われるのですが・・・(あくまでも私の所感です)

 

それでも、ヤマト王権(大和朝廷)が成立したと思われる三世紀から四世紀に掛けての時期は考古学的にも大きな戦争の形跡はなく、かなり平和な時期に統一国家が成立したことになるそうです。

 

国としての自主独立を守り抜いたご先祖さま

日本の近くにはいついも強大な力を持った中国王朝が控えていた。

中国の歴代の王朝は、朝責国の君主に国王の称号を与えて冊封体制という独自の秩序を作ってきた。

その体制のなかで、長らく「倭」と呼ばれて蔑まれてきた我が国が、中国王朝と適切な距離を保って自立性を高め、国際社会の中で独立国としての地位を築き、しかも、それを長年保ちつづけるのは、並大抵の努力でできることではあるまい。

 

「日出づる処の天子、書を日没するところの天子に・・・」

 

この一文、超〜有名なので見聞きしたことがあるかと思いますが、推古天皇が随の煬帝(ようだい)に宛てた国書(お手紙)ですね。

 

これこそが大国の中国と同等の立場で外交しようとした当時の日本の気質を如実に表しているものではないでしょうか。

もちろん歴代中国王朝の中にはそうした日本の態度をよしとせず、攻め滅ぼそうとしたこともありますが(元寇のことね)、運良く(?)二度も神風に救われ、中国の配下にくだることはなかったんですよね。

 

まとめ

世界最古の国家であり、戦争をしないで統一国家をまとめあげ、時の中国という大国からも自主独立を守り抜いた国、それが日本という私たちの生まれ育った国なんですね。

 

私なんか単純ですから、もうこれだけでも日本、スゲーーーー!って思ってしまいます。

 

ただ、日本の建国は今から2000年も前、まだ文字が使われていなかった頃なので、その当時のことを正確に記録した文書というものは存在していません。

 

もっぱら記紀(古事記と日本書紀)の記述と考古学上の遺跡などの発掘結果から推察するしかない訳で・・・そのへんがちょっともどかしいような・・・

 

何と言っても日本の初代天皇である神武天皇ですら、神話上の存在で実在はしていなかったのではないか!という説もあるほどです。

 

ただ、この神話の信憑性についてもこの本の中で著者の竹田氏は「事実と真実はちがう」として明確なこたえを提示されています。(詳しくは本書にてご確認を・・・)

 

タイムマシンが発明されたら、是非とも古代の日本にタイムスリップして日本の創世記を見てみたいものです。

 

そしてもう一つ。読んでいて感動したところ。

 

「日本書紀」に書かれている仁徳天皇の逸話なのですが、ある日、天皇が高台にお立ちになり遠くを見た時に人家から煙があがっていないことにお気づきなり、こう言われたそうです。 

 

「五穀が実らず、民は困窮しているのだろう。都ですらこの様子であるから地方はもっと困窮しているに違いない」と嘆き、「今から三年、すべての課税と役務をやめて、民の苦しみを和らげよ」と詔(みことのり)をお発しになりました。

 

そして3年後、民は再び豊かな生活を取り戻すと、天王は皇后に向かって今度はこう言われたそうです。 

 

「天が君主を立てるのは、民のためであり、君にとっては民は基本である。

だから、民が一人でも飢えるのならば、君は自らを責めなくてはならない」

 

うーむ、リーダーとは斯くあるべきという感じでよね。

 

それに・・・何だか東日本大震災の後、各地の避難所をまわり正座して被災者の方々に対峙していた今の天皇陛下のお姿とも重なるような気がします。

 

この本を読んで改めて思ったのは、色々な意味で日本ってスゴい国だということ。

 

祖国を愛するとか、天皇陛下のお話しを持ち出すとすぐに「右」だとか言われかねない風潮がなきにしもあらずですが、そんな「右」とか「左」とか関係なく先ずはこの日本の成り立ちを知り、先人たちの苦労を忍び、感謝することも必要ではないかと思うのです。

 

人も国も興味をもって知ることから、愛する心が生まれると思うから。

 

おしまい。最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

 

【▼新書】

【▼kindle版】



タグ:竹田恒泰
posted by penguin-oyaji at 20:47 | Comment(0) | 読書(その他) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。