2012年12月05日

自分が信じた道を歩くための道しるべ「裸でも生きる」

裸でも生きる――25歳女性起業家の号泣戦記 (講談社BIZ)

「裸でも生きる」25歳女性起業家の号泣戦記

山口絵理子:著

講談社

 

 

この本はもう随分と前に買っておきながら、ずっと積ん読の山に埋もれさせていました。

 

しかし、先日(偶然?)参加したマザーハウスさんのセミナーを機に、

 

遅ればせながら・・・と言うか、今さら・・・と言うか、

 

山の中から発掘して、手にとって読んでみました。

 

で・・・

 

泣きました。

 

ボロボロと涙を流して・・・

 

Amazonの内容紹介から

一歩踏み出す勇気がここにある!

イジメ、非行……居場所がなかった青春。

強くなりたいと入部したのは「男子柔道部」。

そして偏差値40から3ヵ月で一流大学合格。

大学を卒業し、本当の現場を見たいと渡ったアジア最貧国バングラデシュ。

腐敗にまみれた国で見つけた眠る素材、出会う人々。

やがてバッグ造りで起業を決意。

数々の失敗、挫折、裏切りに遭いながらも歩みを続け、途上国発ブランド マザーハウスを軌道に乗せて各マスコミで最注目の女性の、明日へ向かう力に溢れたノンフィクション!

 

私以上に努力してきた人間はいない

小学校時代には陰湿ないじめに遇い、中学時代にはその反動で不良少女となるが、偶然、出会った柔道にのめり込み、高校では「男子」柔道部に入部!!

 

雑巾みたいに、投げられても、「来い!」って言って私は巨漢に立ち向かっていったはず。

次の日、朝練に向かった。

また地獄のような練習がはじまった。

(中略)

練習ではいじめられた。壁にわざとたたきつけられ、引きずり回され、また締め落とされ、私は吐いた。

耳はつぶれてしまったが、それでも頭にぐるぐるテーピングを巻きつけ練習を続けた。(P30)

 

こんな感じで著者、山口さんの高校時代の柔道の練習は半端ないものだったよう・・・

 

そして全国大会へのチケットが懸かった試合の前日、彼女は思います。

 

「私以上に努力してきた人間はいない」(P32)

 

そして彼女は見事に県大会を勝ち抜き、全国大会への出場を果たします。

 

運動部などで激しい練習を積んできたという話しは時々、耳にしたりしますが、山口さんほどに「努力」をつづけてきた人は滅多にいないのではないか、と思います。

 

私、一応コレでも中学、高校とバレー部に在籍していましたが、山口さんに比べたらその練習量なんて足下にも及びません!

 

読みながら思いました・・・

 

私は今まで「努力」という言葉の意味を間違えていたのではないかと・・・

 

その後、彼女はバングラデシュに赴き、数々の試練を乗り越えて起業する訳ですが、その過程での粘り強く努力する姿勢は既に学生時代に発揮されていたんですね。

 

みんなと同じテーブルで作業する

バングラデシュという異国の地で、バッグ造りで起業した彼女。

 

そこで彼女は現地の工場で実際に自分も一緒になってバッグ造りの作業をします。

 

よく海外のバイヤーの方たちは高圧的に、「早くやれ!違うだろ!」という指示の仕方をするが、(大半は生産の現場をまったく見ようともしないが)私はみんなの気持ちになって、みんなと一緒に、同じ目線で同じテーブルで作業をし続けた。

それが私に合ったやり方だと思ったから。(P148)

 

バイヤー(Buyer)って仕事は文字通り、小売店などの商品の買い付けを仕事としている人のことです。

 

私も一応、十年ちょっとくらい小さなホームセンター企業でバイヤーという仕事をしていた経験があります。

 

だから、このバングラディシュでの山口さんの「みんなと同じテーブルで作業する」という仕事ぶりには、驚かされました。

 

ちょっと専門的な話しになりますが・・・

 

買い付けといっても、やり方は色々あってこの素材を使って、色はこの色で、デザインはこんなふうにして・・・と、商品の仕様を決めてメーカーに発注する(仕様書発注なんて言われます)やり方が一つ。

 

ちょうどオーダーメーイドの服を買うような感じですね。

 

それに対して、メーカーが企画して作った商品を吟味して、必要数を買い付けるやり方もあります。

 

いわゆる「吊るしの服」を買うようなイメージです。

 

山口さんのやり方は完全に前者の仕様書発注方式ですね。

(ちなみに私は後者のやり方でした)

 

それに私の場合は常に3000品目くらいの商品を扱っていたのに対し、山口さんは(多分)数点から十数点くらいの商品の扱いだと思うので、仕事のやり方も違って当然だとは思うのです。。

 

が・・・!

 

山口さんの文章から伝わってくる商品に対する思い入れや愛情の深さ。

 

商品の品質に対するこだわり、厳しさ。

 

それに生産の現場(それもバングラディシュ!)に飛び込む仕事への姿勢。

 

もう何もかもが私とは違いすぎることに、ショックを受けました。

 

バイヤー時代、私はいったい何をしていたんだろう・・・

(そもそも、お前なんかと比べるな!という感じですかね・・・ショボン)

 

同じ日本人、同じ20代での仕事なのに、こんなにも違うのか!

 

目の前の仕事に全力を尽くす、とはよく言われる言葉ですが、やる人は、ココまでやっているんですね。

 

学校中響く怒鳴り声

バングラディシュでバッグ造りを始めた山口さん。

 

最初の製造分が完成して日本に帰国した後、もっとバッグのことを知りたい!と専門学校に通いバッグの修行を始めます。

 

そこで出会った先生がまた怖くて厳しい人だったようで・・・

 

「なんでそんなことできないの!」

「何回言ったらわかるの!」

「やり直し!」

と、バッグ学校の中で怒鳴り声が響く。(P197)

 

怖いですね〜

 

でも、そんな厳しさの裏には先生なりの愛情が隠されていたんです。

 

「あんたがどんな覚悟でやっているのかなんて、十分わかっているから。

でも、あたしが言いたかったことは、あんたみたいなきれいな心を持った人間が、この業界では、食い物にされちゃうんだよ。

みんないい人ばかりじゃないんだから。餌になんてされていいわけないでしょ」

「・・・・はい」

また、涙がボロボロ出てきた。(P198)

 

山口さんの奮闘ぶりを知りつつ、彼女の将来を案じて敢えて厳しい態度で接していたんですね。

 

この本の中には山口さんの関係者、協力者が何人も登場しますが、私は個人的にこの先生が一番印象に残りました。

 

優しくも厳しい大人って、自分の周りに少なくなったような気がしませんか・・・?

 

私も社会人になって最初の上司が社内で一番怖いと評判だった人で、そりゃもう、毎日コテンパンにやられまくってました。

 

情けない話しがですが、怒鳴られた悔しさと自分の情けなさに社内で隠れて涙したこともあります。

 

そして挙げ句の果てに「見てろよ、絶対にいつか見返してやる!」と逆恨みまでしたりして・・・

 

でも振り返ってみると、その上司のおかげで自分は成長できたと思うし、何とか一人前の社会人になれたんだと今では感謝しています。

 

「甘さ」というコインがあるとすると、その裏側は「冷酷」。

甘いことばかりやっていると、皆を不幸にする。

冷酷では、人はついてこない。

「優しさ」というコインがあれば、その裏は「厳しさ」。

厳しいことをいうには勇気がいる。その勇気は信念から出てくる。

 

小宮一慶:著「人生の原理」より抜粋

 

私を含めてですが・・・変にモノわかりのいい優しいと言うよりは甘い大人ばかりが増えてきているような気がするのです。

 

でも、それってやっぱり本当の「優しさ」ではないんですよね。

 

まとめ

バングラデシュで見てきた現実の中で自分の人生に最も影響を与えたものは、明日に向かって必死に生きる人たちの姿だった。

ただただ生きるために、生きていた。

そんな姿を毎日見ていたら、バングラデシュの人が自分に問いかけているような気がした。

「君はなんでそんなに幸せな環境にいるのに、やりたいことをやらないんだ?」って。

他人にどう言われようが、他人にどう見られ評価されようが、たとえ裸になってでも自分が信じた道を歩く。

それが、バングラデシュのみんなが教えてくれたことに対する私なりの答えだ。(P257)

 

この本を読んで感動した人は大勢いると思う。

 

でも、皆んながみんな山口さんのように生きられる訳でもないと思うのだが、別にそれでも良いと思う。

 

ただ、「自分が信じた道を歩く」言葉にすると軽々しく聞こえてしまうかも知れない。

 

でも、この本を読めばその言葉の意味と重さは充分に感じられるはず。

 

「努力という言葉の意味を間違えていたかも・・・」と最初に書いたが、自分の人生で困難な壁にぶつかった時に山口さんの凄まじい奮闘ぶりを思い出せば、きっと自分も乗り越えられる!と勇気が湧いてくるはず。

 

おしまい。

 

最後まで読んでくれて、ありがとうございました。

 

山口さんの会社、マザーハウスのホームページ

レザー、ジュートバッグのマザーハウス公式サイト/財布、ショルダー、ハンド、トートバッグ、ネパールの服など 山口さんの会社、マザーハウスの公式サイト

 

私が参加したマザーハウスさんのセミナーの様子はこちらから・・・

ペンギンオヤジのB読書!: Warm Heart, Cool Head

 

 



posted by penguin-oyaji at 19:04 | Comment(0) | ビジネス書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。