2012年01月21日

新聞、読んでますか?「数字でちゃんと考える日本経済の未来」


「数字でちゃんと考える日本経済の未来」
小宮一慶 著
日経BP社


今日、Facebookのフィードを眺めていたら、

とある会社の研修会で講師の方が
「毎朝、新聞を読んでいる人、手を挙げて」
と言ったら、30人いる社員の中で
手を挙げた人は誰もいなかった・・・

というような投稿がありました。

私も人のことは言えない・・・
昨年の夏、長期出張していた頃から
新聞を読むことがめっきりと減っています。。

新聞とか読まなくても、
何とか生活できるし、
仕事の上でも特に支障はないし・・・

しか〜し!

そんなコトではいかんのだ!
出来るビジネスマンたるもの、
(誰が出来るビジネスマンなんだ?!
という突っ込みは要りません!)
毎朝、きちんと新聞に目を通して、
世界や日本の出来事に関心を持たなければ!

で・・・

そんな時はやはり我が師匠と(勝手に)仰いでいる
小宮先生(小宮一慶さん)の本を読むに限ります。


■今の日本経済の課題

今、日本が考えるべき課題は、一つは原発のの存否を
含めたエネルギー政策、そしてその延長線上にある
産業政策です。
(中略)
さらには、復興財源の問題もあります。これは、
復興に関してだけではなく、先進国中(対GDP比で)
最悪の財政赤字をどう立て直すかにも大きく関係して
きます。(P14)


本書の中で小宮先生は、昨年の3.11の大震災以降の
日本経済の課題として
・エネルギー政策
・産業政策
・復興政策と財政再建
大きくはこの3つを挙げています。

新聞を読む時には、ただ漠然と読むのではなく、
やはり、何かしらの問題意識を持っていた方が
良いのではないかと思うのです。

それは、今、世間で注目されているコトでも良いし、
自分の生活や仕事に関係するコトでも良いと思うのです。

そうすれば、新聞の記事が「他人ごと」ではなく、
「自分ごと」になってガゼン、興味が湧くのでは
ないかと・・・

最近、新聞をあまり読まなくなっている私としては、
先ずは小宮先生が書かれている日本経済の三つの課題に
ついて注目をしながら読んでみようと思います。


ただ、経済と言うのは「つながり」がありますね。

例えば、私が思うに「エネルギー政策」といっても
原発(電力)だけ考えていてはダメ。

原子力発電所の稼動停止

代替として火力発電所の操業が増える

火力発電のための石油や天然ガスなどの輸入が増える

今は円高=輸入には有利。
けど、需要が増えれば資源高となり、電気代の値上げ?

風が吹けば桶屋が儲かる・・・という話しがありますが、
一つの記事を読んだ時に、思いっきり自分の想像力を
働かせて、その出来事からどんな影響があるのかを
考えてみるのも良い頭のトレーニングになるかと(笑)

また、最近は消費税の増税問題が
新聞紙面を賑わしていますね。

これを民主党がどうだとか、野党が反対しているとか
野田首相は財務省の言いなりだとか、

そんな政局絡みで読んでいるだけではダメ。
(まぁ、その方が面白いんだけどね・・・)

日本の財政に対する国際的な不安をこれ以上
高めることなく、日本国債の格下げを避ける
ためにも、増税は免れません。当面の復興財源を
確保しながらも、将来的には財政健全化を目指す
というスタンスをはっきり示すべきです。
(P178)

先進国中で最悪の財政赤字を抱えている日本が
このまま何の対策も打たなければ、

日本国債の信用不安(格付けダウン)

金利の上昇と利払いの増加

更なる財政の悪化

日本終了!

まるで今のヨーロッパの二の舞になりかねません!
だから、消費増税は諸外国に対する日本財政再建を
印象づけるPRの面もあるのかも知れないと考える訳です。

※日本の国債は殆どが国内消化されるので、
ヨーロッパとは訳が違うという議論もありますが・・・

話しを元に戻しますが・・・
新聞紙面を読む時には

・今の日本(あるいは、自分自身)にとって、
大きな課題は何か?


・個々の記事はそのうちどの課題に関連するのか


・そこから派生する問題や経済の動きは何か

・・・というような感じで、
自分の頭の中に整理する箱を用意しておいた方が
より深く、物事を理解できるのではないかと思うのです。


■数字は全てを語る

数字は全てを語っています。(P24)

前の会社に勤めている時に、
よく会議の席上などで
上司「この商品はどれくらい売れているんだ?
私「はい・・・え〜と、すごく売れています
上司「すごくって、具体的にどれくらい売れてるんだ!
私「はい・・・つまり、そのぉ〜、確認します・・・(涙目)
などという感じで、よく上司に怒られてました>私

「ほぼ、約、だいたい」でモノを言うな!
これも上司の口癖でした。

●具体的数字を把握する

新聞記事でも景気指標や企業の業績など
ほとうにたくさんの数字が書かれていますよね。

やはり気になる記事を読む時には、
それらの数字を具体的に把握することが大切だと
思うのです。

例えば、こんな記事
新成人は122万人 ベビーブーム世代の半分以下に


毎年、成人の日にはその年に成人となった人数が
新聞記事になります。

少子高齢化」というキーワードがありますが、
戦後のベビーブーム世代は、一つの学年で
約250万人いたことを覚えておけば、
具体的にどれくらい人口が減りつつあるのかが
分かります。

今年(2012年)、成人を迎えた人は約122万人、
ちなみに昨年は124万人でした。
この数字を見れば、ピーク時の半分以下、
昨年よりも更に減少しているコトが分かります。


●数字は関連づけて立体的に見る!

2年くらい前、私がプー太郎として転職活動を
していた時には「完全失業率」と
「有効求人倍率」は毎月、欠かさずに
チェックしていました。

しかし、この2つの指標は考えてみれば、
世間の景気だとか、企業活動によって
左右されるものですね。

だからこの本の中で小宮先生は
企業の生産活動(鉱工業指数)や
消費行動(消費支出)、などと結びつけて
雇用の問題を説明しています。

・2011年1−3月期の名目GDPは年率で▲3.5%
→震災の影響で国内総生産はマイナス

・鉱工業生産指数 2011年3月は前月比▲15.5
だが、4月には前月比+1.6
→企業の生産活動は予想以上に回復が早かった

・個人消費支出 2011年3月は前年比▲8.5、
4月は▲3.0、5月は▲1.9
→個人消費は震災によって大きく落ち込み、
その後も前年割れが続いている

上記のような経済環境の中、完全失業率は
2011年3月:4.6%、4月:4.7%、5月:4.5%と
それほど、大きな落ち込みは見られません。

震災の影響で日本経済は大きな痛手を
受けたのに、なぜ失業率はそれほど悪化しな
かったのか?

3月に震災が起こったことを考えますと、
あまり影響が出ていないように感じるかも
しれませんが、雇用の数字は景気の波から
遅れて影響が出る遅行指数ですから、
今後もしばらくは悪化する懸念があります
(P51)


もう一つ注意すべきポイントとして、東北地方の
被災地で失業した人の中には、失業率の計算を
する上で計上されていない可能性もあると思います。
「完全失業率」は「働く意志のある人の中での働いて
いない人」の比率で計算されます。被災者の中には
避難優先で仕事を探すことすらできない方も数多く
いらっしゃると思われるため、失業率計算の中に
含まれていない可能性があるということです
(P51)

このように、数字を組み合わせて見てたり、
数字の意味を理解する
と、より深く景気の動向が
分かったりしますよね。

だから、「景気わるい〜」とか、
給料が増えね〜」と思ったら
より具体的に数字で把握する癖をつけておくと
良いと私は思うのです。

ちなみに「給料が増えね〜」とお嘆きの皆さん、
同じく日経の景気指標の「現金給与総額」と
「国内総生産」のデータを見てみて下さいね。

■日本の、そして自分の未来のために・・・

大震災を経た今が、将来を決める上で
非常に大切な時期です。
そのためにも、読者の皆さんはご自身で、
経済や政治の状況を正しく分析する能力を
身につけ、次の政権には、最もふさわしい
政党や政治家を選ぶことが大切なのです
(P14)

私たちの生活のベースは、日本という国です。
この国家という基盤がなければ、私たちの
生活は成り立ちません。その意味でも、
この国を動かしている政治や経済のあり方を
見つめてほしいのです。(P206)

新聞やネットのニュースを見て、
それが何の役に立つのか・・・?
時々、そう思うことがあります。

でも小宮先生が書かれているように
私を含めて日本中の人は、この国の社会の中で
生活をしています。
であれば、日々のニュースで報じられている
出来事の一つ一つが、多かれ少なかれ
私たちの生活に影響を及ぼしているのですよね。

とくにこの本の最後に書かれている
「日本のあるべき未来について
ピンチをチャンスに変えるために」と
あとがきの「日本の若者は、どのようにして
生き抜いていけばよいのか」は
おじさんであっても必読だと思います。

自分が今後、この社会の中で生きていくために
考えるべきテーマや、生きていく上での指針を
考えるきっかけになると思います。

日々、自分の生活でいっぱいいっぱいに
なってしまいがちですが、
1日の中のほんの十数分でも良いので、
新聞を読んで、社会に目を向ける時間を
持ちたいと思います。


日経新聞と景気指標について
もっと知りたい方は、以下の3部作がおススメ!

 
 
 
 


posted by penguin-oyaji at 01:51 | Comment(1) | TrackBack(0) | 読書(小宮一慶) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
勝間和代さんがメインパーソナリティーだったPodcastの番組がきっかけで、小宮一慶さんを知りました。

ペンギンおやじさんのご紹介されている『日経新聞の数字が分かる本』を持っています。


勝間さんと小宮さんの影響を受け、ずっと日経新聞を購読しています。

確かになかなか新聞をじっくり読む時間ってないですよね。特に朝は。


私は夕食を終え、風呂の前後でまとめ読みするスタイルを取っています。

ますます多忙になりそうですが、これからも新聞を読み続けていきたいと思いました。
Posted by シカ☆スガオ at 2012年01月21日 21:08
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