2009年08月18日

一人の少女の生き方から学んだこと・・・・「最後の言葉」


Book-No.150
「最後の言葉」

川嶋あい 著
ゴマブックス



「どんな音楽が好き?」と聞かれると、
ほぼ躊躇なく「JAZZ」と答えます。
(ちなみに、山中千尋さんとマイルス・デイヴィスのファンです)

もしくは「吉田拓郎」と答える時もあります。

でも、実はその他に(年甲斐もなく・・・)川嶋あいさんの歌も
よく聞いています♪

川嶋あいさんって、ご存知ですか?

私が彼女の事を知ったのは、3年くらいまえの「24時間テレビ」に
出演しているのを見た時でした。

そこで流れていた彼女の出生にかかわる話しや
その後の苦労と、それを乗り越えてきたエピソードを見て
ものすごく衝撃を受け、すぐにCDショップに走った覚えがあります。

この「最後の言葉」は、そんな川嶋あいさんの波乱万丈な今までを
綴った自叙伝的な1冊です。

■内容

「私は、生まれたときの名前は川島愛ではなかった」。
その生い立ちから母親との二人三脚で歌手デビューした福岡でのこと。
本格的な活動のために上京するもののその道は険しく、
少女は街で歌い始め、高校に通いながらの路上ライブを続ける。
そこで出会った人々、彼女を支えてくれる母親。
そして突然襲ってきた母親の死という現実。
スターダムを昇りつめていく歌手川嶋あい。悲しい現実を乗り越えて、
人として、歌手として成長していく川嶋あいの軌跡をつづる」
(amazonより転載)

■運命の出会い

人と人との一瞬の出会いがいつ運命の出会いになるかわからない。
だから大切にしていかないとね。
この出会いがあるのも、私が踏み出すことができたから。
踏み出さなきゃ絶対何も変わらないって、今も胸に刻んでいることだ

(P70)

福岡から単身で東京に出てきたものの、所属していた事務所からクビを
宣告されてしまいます。
(以前、テレビで「15歳でリストラされた」とコメントされてました・・・)

何もすることがなくなってしまった時に、
彼女は一人、路上で歌い始めます。

これからどうしたらいいんだろう、と押しつぶされそうな不安の中で
それでも、一歩前に出るために路上で歌いだした彼女の勇気。

行動しなければ、何も変わらない。

私もよく、このブログでこんな事を書いたりしていますが、
川嶋あいさんが辿った軌跡に比べたら
私が思い悩んでいる事の、なんと小さな事よ!!

それから、

私は運命論者ではありませんが、
この本を読むと、養護施設での育ての母との出会い、
そして路上での、今の事務所の人たちのとの出会い、
そんな人との出会いが、
今の歌手・川嶋あいを創り出してきたことに、
どうしても「運命的」なものを感じずにいられませんでした。

一歩、踏み出す勇気と、人との出会いが
自分を変えていってくれるんですよね。


■母の思い

母さんは全力で私を育ててくれた。血のつながりのない
赤の他人の私を全力で・・・。
自分のことなんてどうでもよかった。自らの命さえも切り刻んで
私を夢に導いてくれた。すごい人だと思う
」(P94)

川嶋あいさんは、ご存知の方も多いかと思いますが、
生まれて直ぐに施設に預けられ、
自分の事を生んでくれた母親の記憶は無いそうです。
そして、3歳になった時に、育ての両親に引き取られて
そこで育てられました。

でも・・・
10歳の時に、育ての父を亡くし、
16歳の時に今度は育てての母も亡くしています。

ただ・・・
この本を実際に読んでいただければ分かると思うのですが、
この育てのお母さんが、本当に全力を傾けて
川嶋あいさんを育て、歌手への夢をつないでくれたのです。

確かに、血のつながりは無い親子なのですが、
でも、そんなこと関係ない。

ちょっと安っぽい言葉かもしれませんが・・・
「子を思う親心って、こんなにも深いものなのか」、と
改めて思い知らされました。


■生きてきた道

自分自身の出生のことや、苦労や絶望のことなどを
言葉にして人前で話したり、本に書こうと思った
彼女の心境について、こんな言葉が綴られています。

人は皆、何か背負って生きてる。
人が一生懸命生きてきたその道には、恥ずべきものは決して
何も落ちてはいない。
だから隠して生きてゆくことに意味はない
」(P194)



「自分は望まれて生まれた子じゃない」
「私は産んでくれた母さんの命をも縮めてしまった」
「私のせいで育ててくれた母さんまで死んじゃった」



そんなことを思いながら、
「私は生まれてきてはいけない子だったんだ」と、
自分の運命を恨んだりしていた頃の話しが書かれています。

でも、そんな彼女が(産みと育ての)二人の母親の本当の思いを知り、
ある出来事をきっかけに、自分自身の事を人前で話す決心をします。
そして・・・
私はたぶん変わると思う。大きく変われると思う。
(中略)
だって、ずっと否定していた、この世に存在している事実を
肯定できたのだから
」(P179)
こんな言葉で、彼女自身の心の変化を表しています。

きっと誰にだって、一つや二つ誰にも言いたくない事ってありますよね。
恥ずかしいとか、辛かったとか、色々な思いがあっての事だと思うし、
その思いは人それぞれだから、
一概に括ることは出来ないけど・・・

でも、その過去の思い出を自分なりに前向きに捉えなおした時、
人が一生懸命に生きてきたその道には、恥ずべきものは
決して何も落ちてはいない
』と、気づいた時に
何か一つ、自分の中でわだかまりとか、ネガティブな気持ちから
開放されて、一歩前に進むこと出来るんだと感じました。

■「8月のシンフォニー」

前にも書いたように、私が川嶋あいさんの事を知ったのは3年前だし、
彼女が経験してきた数々の出来事も、メディアなどを通して
大体のことは知っていました。

なのに、今あらためてこの本を手にしたのは・・・
もうすぐ、この「最後の言葉」を題材にした映画が公開されるから。
映画のタイトルは「8月のシンフォニー」。
※8月22日に公開です。

ちなみに、あの小宮先生も試写でこの映画を
涙ぐみながら見られたそうです。。
※小宮コンサルタンツBlog

書評的な書き方になってしまって、申し訳ないのですが、
確かに拙い表現も多々ありますが、
でも、そんな事は関係なく、
数々の困難や絶望を彼女がどうやって乗り越えてきたのか、
そして、今の彼女が手掛けている途上国や被災地に対する
ボランティア活動をどんな思いで、やっているのかなど
多くの事を学び、感じることのできる1冊だと思います。

すべての人にオススメは出来ないかも知れないけど、
少しでも興味を持った方は、ぜひ手に取ってみてください。

■最後に・・・

成功にもし近道があるのなら教えてください。
なぜなら−絶対に通りたくないから。
がんばった先の成功が欲しい

これは、同じく川嶋あいさんの「16歳の白い地図」に
記されている言葉です。

16歳の少女に、こんなことを言われてしまったら
40オヤジとしては、ただただ脱帽するしかないのですが・・・

でも、実際にI wish として「明日への扉」がオリコンチャートで
1位になったにもかかわらず
路上での1000回ライブにこだわり、
決して安易な成功への道を選ばなかった彼女の生き方を
この言葉は象徴していると思うのです。

効率重視も大切だけど、
根っこの部分では、頑固なまでに自分の生き方にこだわることが
どれだけ大切なことかを、オヤジは少女から学んだのでした。

では、このへんで。
今日もありがとうございました。



posted by penguin-oyaji at 03:14 | Comment(4) | TrackBack(1) | 読書(その他) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
penguin-oyajiさん、こんばんは。

今日は、川嶋あいさん♪についてですね。
数年前に高頻度で、地元FM局にゲスト出演されていたので、
当時、私もその歌声をよく耳にしていました。

愛らしいルックスに、透き通った爽やかな歌声が
とっても印象的なあいさんの存在は
なんだか微笑ましく。ウラヤマシクもあり。

あいさんの生い立ちについては無知な私でしたが、
彼女の凛としたたたずまいは、生き方そのものだったのですね。

私もこの本を読んでみたいと思います。
ご紹介くださり、ありがとうございます。

ツイシン☆
私もマイルス大好きです♪
最高にイカしたオヤジ(←ゴメンナサイ。)
ご存命中にお会いしたかったーーー!!
Posted by 艶子 at 2009年08月19日 02:15
艶子さん、おはようございます。

川嶋あいさん、いいですよねぇ〜^^
確かに彼女はテレビなどで見ていても、ちょっと凛とした
雰囲気を持っていて、同年代の他の女性と比べても
なんだか、ちょっと違う空気を感じますね。

経験や考え方が人をつくる、と思っているのですが、
決して平坦ではなかった彼女の今までの経験が
そんな凛としたたたずまいに表れているのでしょうね。

私は涙、涙でこの本を読みましたが(^^;;
タレント本を超えた良さがあると思いますので、
ぜひ、手に取ってみて下さい。

艶子さんもマイルス、お好きなんですね。
最近、なかなかマイルス好きに出会う事がないので、嬉しいです^^
私も一度は、彼のライブに行きたかったですよ!!

いつも、コメントありがとうございます。
Posted by penguin-oyaji at 2009年08月19日 03:53
ペンギンオヤジさん、こんばんは。

ごめんなさい、
川嶋あいさんの名前は聞いたことがあるのですが、
こういう背景は殆ど知りませんでした。

なので、音楽についてはなにもいえないのですが、
「近道」の言葉は、1000回ライブを実現した経験に裏打ちされていると思うと、
「効率」とか「費用対効果」とか言ってるのが恥ずかしくなります。

更に申し訳ないのですが、
今はマイケル以外に「自発的」に音楽が聴けない状態なので、
もう少し落ち着いてから川嶋あいさん、聞かせてもらいますね。

いつも情報ありがとうございます。



Posted by eries.m at 2009年08月19日 23:24
eries.mさん、おはようございます。

やっぱり、ご自身が熱心に応援されていたマイケルさんが
亡くなられた後では、他の人の歌にはなかなか耳を傾けられないですよね。

ただ、いつか気持ちが落ち着いてきたら是非、川嶋あいさんの詞にも
耳を傾けてくださったら嬉しいです^^

うわついた言葉じゃなく、彼女自身の生き方が言葉になっているから、
時々、「はっ」とさせられる事が多いんですよ。

コメントありがとうございました。
Posted by penguin-oyaji at 2009年08月20日 05:36
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