2009年06月20日

男には分からない?化粧の心理・・・「化粧する脳」

 

Book-No.136
「化粧する脳」

茂木健一郎 著
恩蔵絢子 (論文寄稿)
集英社新書


当然といえば、当然ですが、
私は生まれてこの方、化粧はしたことが無い。。。

いや、ウソです!

子供の頃に母親の口紅を付けて遊んで
その後、こっぴどく怒られたことがあります。
(あれを化粧というのか・・・?)

そんな訳で、化粧と脳の関係について書かれたこの本を
読んでいても、イマイチ実感が湧かなかったのですが、
それでも「へ〜、へ〜」と一人トリビア状態になってしまう
ところが何箇所かありました。

■化粧した顔は他人の顔

化粧した顔を認識しているときの脳の活動は、
自分の顔を認識しているときとあきらかに異なった。
むしろ他者の顔を認識しているときの活動に近かった

(P55)

要するに素顔の自分と化粧した自分とでは別人として
脳は見ている
、ということなのです。

さらに興味深かったのは・・・

他人の顔については、化粧顔を素顔であると判断したり、
素顔を化粧顔であると判断したり、間違えることが多かった。
(中略)
自分の顔ほどには他人の顔に対して敏感でないという
結果となった
」(P154)

自分の顔では化粧しているかどうかは判断できるのに、
他人の顔となると化粧の有無が判断できない・・・

お化粧というのは人にどう見られたいか、という意識のもとで
されていると思っていたのですが
この本に書かれている実験結果からすると、
矛盾が生じますよね。

自分が化粧した顔を見せる他人から見たら
化粧しているかどうか判別がつかないわけですから。

そうすると、いったい化粧は何のためにするのか?

化粧するということは、人にこうみられたい、社会的に自分は
こうでありたいという姿を支え、精神的にも前向きに人と接しよう
とする気持ちを促してくれる
」(P59)

つまり、化粧をすることで社会的に、あるいは他人から見て、
好ましく思われるような顔に自分の顔を作り上げていく。
その事によって、自分自身の内面にも他者と接触するための
変化がもたらされる・・・というところでしょうか。

表面的な顔だけにとどまらず、自分自身の心も変化していく・・・
そう思うと、化粧のことを「メイク(make)」というのも
何となく、頷けます。

それに比べ・・・

私なんて、日々の生活の中で鏡を覗き込む時間なんて
ホンのわずか!
どう見られたいか?なんて考えたこともありません。
ということは、人や社会と接する準備も
化粧している女性の方々の足元にも及ばないちゅうことですな(恥)

■女性能と男性脳

脳には男女差がある。何が違いかというと、女性のほうが
共感能力に関しては高い傾向がある
」(P81)

一般的には、女性のほうが人間関係やコミュニケーションに
依拠した行動をとることが多く、したがって共感能力や
周囲に対する同調能力が高いと考えられている
」(P82)

この本を読んでいて、「あー、そういうことか」と
納得できた事があります。

映画やドラマを観ていて、感動的なシーンに涙するのは
(多分)圧倒的に女性の方が多いじゃないですか。
(もちろん、個人差はあるにしても・・・)

他者の行動を、自分の事であるかのように感じるのは
脳の中のミラーニューロンという神経伝達物質が
関係していると、色々な本に書かれていますが、
男女で脳に違いがあるとするなら、女性の方が
このミラーニューロンが発達しているのでしょう。

まったくどーでもいい話ですが、
私も多分、男の割には映画とかドラマで
泣くタイプの方だと思います。

数年前ですが・・・
高倉健さん主演の「鉄道屋(ぽっぽや)」を
当時の彼女と一緒に映画館に観に行ったのですが、

泣いた、泣いた、号泣でしたね。
(もちろん、私が・・・)

映画館を出て、車の運転をしながら30分以上も
グスグスと泣いていました。

もちろん、助手席で彼女は「引いて」いましたが・・・

■見た目の問題

わたしたちの知覚は、過度に「視覚」に偏っているのだ。
したがって、外界の情報が視覚中心に処理されていても
無理はない。人間がお互いの顔を見て相手を判別して
しまうのは、道理でもあるのだ
」(P94)

ボロは着てても心の錦(by 水前寺清子)
人間は外見じゃなくて中身だ!
などと、人は中身、心だ!というフレーズは数々ありますが、
でも、人の第一印象は間違いなく「外見」で判断されますよね。

それに、どーでもいい話ですが
私、自分の外見は棚に上げて「めんくい」です・・・

何が言いたいかと言うと、
内面(心)が大事というのは大前提で、
そのうえ、やっぱり見た目も大事ですよね
、ということ。

それに私たちの「脳」自体が視覚優位だというのですから、
こりゃ、見た目もそれなりに気にしなければダメです。

し・か・し・・・

年をとって段々と分かってきたのですが、
見た目は、「顔のつくり」そのものよりも、
「顔の表情」によって、大きく印象が左右されるということに。

そして、顔の表情というものは
結局その人の心や考えた方によって作られていくと思うので、
「見た目」と「心のありよう」というのはイコールに近いのでは
ないかと思うようになってきたのです。

この本の最後のほうに
見た目の美しさは、心の美しさといつか一致する
という一文が書かれているのですが、
まさに、その通りなのではないかと思うのです。

■最後に・・・

上の方で書いたように化粧をしたことが無い私にとって
お化粧が見た目の美しさを飾るもの以上に
社会とのかかわりや、他者とのコミュニケーション、
それに所属する集団への帰属性など
人の心理に深く根ざしたものである点が
読んでいて、とても興味深く感じられた一冊でした。

それでは、今日はこの辺で。

皆さんも良い週末をお過ごしください。
最後までお付き合いくださり、ありがとうございました。

posted by penguin-oyaji at 07:57 | Comment(6) | TrackBack(0) | 読書(心理学・脳) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ペンギンおやじさん、こんばんは!

化粧した自分の顔は他人の顔だと認識し、化粧した他人の顔は特に意識をしない。
化粧というのは自分自身を理想的な姿に近い形に作り上げる。。。いやぁ、おもしろいですねぇ。

これって化粧に限定して言うと男には残念ながら縁薄い話になってしまいますが、髪型や服装にも通じるところはあるんじゃないでしょうか。

明るい感じの服装やジミ〜な感じの髪型。。。それで男性も内心変化があるもんじゃないですかね??

それとも、化粧は顔にするからこそ効果が高いのか・・・

考え出すとおもしろいですね(*´▽`*)
Posted by しのの at 2009年06月20日 23:45
penguin-oyajiさんこんにちは。お元気ですか?

とても気になっていた本だったので、
penguin-oyajiさんのチョイス!!待ってました♪ 嬉しいです!!

さて、お化粧☆
脳科学と研究結果の見地を拝見し・・・深いのですね〜。

私の場合、お化粧は「技術」だと思っています。
例えば、目の大きさなんて、個人差の大小は1pもありませんが、
アイラインの僅か1・2mmは、本当に侮れないほどの数値なんですよ!!
その細い線が、目の表情・大きさをいくらでも変えてしまうのです。
エラソウに語っておりますが、私は技術不足のため出来なく残念(笑)

ところで、penguin-oyajiさんは「めんくい」だそうですが、
男性は、誰しもがそうなのかも知れませんネ(笑)
容姿がステキな女性に、自分の子孫を残したい・・・って
DNAに必然的に組み込まれていると聞いたことがありますよ。

それから、
>「見た目の美しさは、心の美しさといつか一致する」
私も日々キチンとお化粧をし、(結構ムズカシイ!!)
なにより「心ビジン」を目指したいと思います。(大きな目標です。)

penguin-oyajiさん、今日も楽しく学ばせて頂きました。
いつもありがとうございます!!
Posted by 艶子 at 2009年06月21日 17:32
しののさん、こんばんは。

やっぱり男性の場合はどうなのか気になりますよね。
私も読みながら、しののさんと同じように
男性が髪型や服装をバシッと決めた時の脳の活動は
どーなっているのか、気になったんですよ^^
ちょっと興味ありますよね。

でも本当に、自分と他人とで化粧している顔を
見る時の反応の違いは、おもしろいですよね。

いつも、ありがとうございます。
Posted by penguin-oyaji at 2009年06月21日 23:07
艶子さん、こんばんは。
ありがとうございます、何とか元気にしています。

化粧は技術ですか。これも男にはなかなか実感が
持てない部分ですね(笑)
よく目は口ほどに物を言う、と言いますが、
目の表情によって印象って本当に変わりますよね。
アイラインもそうだし、付けまつげの有無でも
相当、印象が違いますよね。
個人的には、ナチュラルメイクが一番!と思っているのですが。。

DNAの話は私も何かの本で読みました。
ただ疑問なのですが・・・
男性が女性を選ぶ基準として「美」を求めるのは
より良い遺伝子を残すという観点からは
合理的判断だと思うのですが、
でも、そもそも遺伝子レベルでは母親の持っているDNAを
子孫へと受け渡すために男性側のDNAは、いわば「乗り物」として
利用されているだけ、という説もありますよね。

もしそうなら、最終的に女性が男性を選んでいる訳ですから
あまり男が「めんくい」であっても意味が無いような・・・(笑)

和田さんがラジオで話されていましたが、
内面を磨くと、それは外見に必ず表れるそうです。
私も顔の造りは、もはやどーしようもないので(?)
心美人を目指したいと思います^^

いつも、ありがとうございます。
Posted by penguin-oyaji at 2009年06月21日 23:23
おはようございます。

「内面を磨くと、外見に必ず表れる」
という和田さんの言葉、私も同感です。
俗に言う「40過ぎたら(30でしたか?)自分の顔に責任を持て」って感じですよね。

TVとかで、
あんまり化粧とかしない人が
プロの手でキレイにメイクして「大変身」っていう番組が良くありますよね。
私はあの手の番組が好きなんです。
キレイになった時の、表情がとても良くなるのですよ。それをみるをこっちもニコニコしてきて。
そして、立ち居振る舞いもかわったりするのです。
これって、「脳」はどう見ているのでしょうね?

私は、単に「きれいになって嬉しい」というより
「私もこんなにきれいになれるんだ!」という
自分への可能性とか自信がなせる笑顔と思っていたのですが・・・

早速読んでみます。
ありがとうござしました。

・・・・・・☆・・・・・☆・・・・・・

ところで、和田ファンのペンギンオヤジさんですのでご存知かとは思いますが、
和田さんがNHKラジオではなしてらっしゃいますね。

http://www.nhk.or.jp/r1/asa/column/index.html
Posted by eries.m at 2009年06月24日 06:44
eries.mさん、こんにちは。

「自分の顔に責任を持て」という言葉は最近、鏡を覗くたびに
私も実感してます・・・です(笑)
昔は他人事のように聞いていたんですけどね。

記事の方でも書きましたが顔のつくりを今さら
あーだ、こーだ言っても仕方ないので、
これからは、とにかく魅力的な心と顔の表情になるよう
心がけたいと思います^^

自分の可能性や自信が笑顔になって表れる、と言うのは
まさにその通りかも知れませんね。
やはり自分の可能性を感じられた時って嬉しいですものね。

和田さんのラジオ情報、ありがとうございます!
知ってはいたのですが、聴くのを忘れておりました!!
取り急ぎ、ダウンロードします。

それから、以前に教えて頂いた「ハヤオキ道場」のおかげで
朝、起きられるようになってきました!
コチラの情報も改めて、ありがとうございました!
ちなみに、そちらでは「ペンオヤ」という名前で出ております。。

いつもコメントありがとうございます!
Posted by penguin-oyaji at 2009年06月24日 19:15
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