2009年02月08日

密室のドタバタ劇・・・「悪夢のエレベーター」

 

Book-No.108
「悪夢のエレベーター」

木下 半太 著
幻冬舎文庫

久しぶりに『小説』を読んだ。

昨年は140冊も本を読んだが、その殆どはビジネス書で
たまに手にしていたのが、ノンフイクションかエッセイ。

前に『小説』を読んだのが、
いつで、何であったのかも思い出せないくらいだから
本当に久しぶり。。

学生時代、立派な活字中毒者だった頃は
遠藤周作、井上靖、井上ひさし、夏目漱石などの正統派から
村上春樹、筒井康孝、司馬遼太郎、
海外ではロバート・B・パーカーやレイモンドチャンドラーなどの
ハードボイルドあたりを読み漁っていたんですけどねぇ。

ところで、長らく小説から遠ざかっていた私が
再び読んでみようと思ったきっかけは・・・

「(前略)ね、和田さん、ビジネス書と並行して小説も読んだほうがいいよ」
「へっ?小説ですか?」
「うん、小説。ビジネス書は平らで表現が少ない。だって要点がまとめて
書かれているし、それが読む側の利点だしね。
だけど小説はね、感情表現や景色の描写が細かいし、読んだ人それぞれが
各自のイメージをつくって読むことができる。これがまぁ、面白いんだよ。
言葉にもっと表現力を身につけたかったら、和田さん、ね、小説読みなさいよ、
小説ね」
(「人に好かれる話し方」 だいわ文庫 和田裕美 著、P131 より抜粋)

昨年、和田さんのこの本を読んでから、
小説も読もう!」と思いつつ、
結局はビジネス書ばかり読み続けてしまい、
なかなか小説を手に取る事はなかった!

そんな折り、「話し方教室」の2回目のレッスンでは
好きな小説を1冊もってきてください
と言われて、ようやく重い腰を上げて
久々に書店の小説の棚に向かったのでした。

さて、いくら学生時代に小説を読み漁っていたとは言え
既に20年も前の話。
何を読んだらよいのか皆目、見当もつかない!
そんな私が、最近何かと頼りにしているのが、コチラのページ
今回はその中から選んでみました。

■密室のドタバタ劇
《あらすじ》
後頭部の強烈な痛みで目を覚ますと、緊急停止したエレベーターに、
ヤクザ、オカマ、自殺願望の女と閉じ込められていた。
浮気相手の部屋から出てきたばかりなのに大ピンチ!?
しかも、三人には犯罪歴があることまで発覚。
精神的に追い詰められた密室で、ついに事件が起こる。
意外な黒幕は誰だ?
笑いと恐怖に満ちた傑作コメディサスペンス。
(amazonの商品説明より転記)

要はエレベーターという密室の中で展開されるドタバタ劇。

作者の木下半太さんは、この作品が処女作という事で
情景描写や人物描写というような点では、読んでいてやや物足りない気もしたが、
それ以上にストーリー展開が面白くて、一気に引き込まれてしまいました。

エライ先生がこの本を読んだら、眉をひそめてしまうかも知れないけど
私としては、こういうのももちろんアリ!

読んでいる途中で・・・
そんなアホな?!
なんやねん、それ?!
と意味もなく関西弁で突っ込みをいれたくなり、
そして、最後には「そうきたか!」と思いつつ
ちょっと背筋がゾクゾクするような意外な結末が・・・!!

後半になると、笑ってばかりもいられないようなシーンも出てくるが、
それでも、追い詰められてしまった時の人の心理や行動は
こうも愚かで浅はかで、滑稽なのかと思わされてしまいます。

本当は、もうちょっと書きたい事もあるのですが、
何せ「ストーリー命!」といった内容ですので、
ネタバレ完全自粛、ということにさせて頂きたいと思います(笑)

上の方で書いたように、ちょっと荒削りという印象は拭えませんが、
「感動」とか「学び」というよりは、
ただ作者が展開するストーリーに身を任せて、楽しんでしまうのが
この本の一番正しい読み方であるように思います。

久しぶりに小説を読んでみて、
こーいう楽しさも良いよねぇ〜」と
読書の面白さ、楽しさというものを
思い出させてくれた作品でした。

posted by penguin-oyaji at 23:27 | Comment(4) | TrackBack(0) | 読書(小説) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ペンギンオヤジさん

こんばんは。

自分も久しぶりに小説が読みたくなりました。この「悪夢のエレベーター」面白そうですね。劇団四季の作品に「ブラックコメディ」という暗闇の中のドタバタ劇があるんですけど、なんかそれを思い出しました。

和田さんも劇団四季は好きみたいなのでペンギンオヤジさんにも一度観てもらいたいです〜(^^)

更新ありがとうございました。

Posted by kaizokuou at 2009年02月09日 23:03
ペンギンオヤジさん、こんばんは。

私も早速このページブックマークしました。
こんなページもあるって、さすが和田さん素敵ですね。

この本はブログの記事を一読して、
なんだか舞台の原作と勘違いしてしまいました。
お芝居でみたら面白そうな話ですね。

でも、この記事で読まなかったら全く知らなかったと思います。
ありがとうございました。
Posted by ereis.m at 2009年02月10日 22:43
kaizokuouさん、こんばんは。

私も長い間、小説から離れていましたが、
久しぶりに読んでみると、やっぱり読書って楽しいなぁって
思いましたよ。
和田さんも本の中とかで書かれていますが、
ビジネス書ばかりに偏るのではなく、色々と読んでみる方が
人間的にも幅が広がりますよね。

いつも、ありがとうございます。
Posted by penguin-oyaji at 2009年02月10日 23:20
ereis.mさん、こんばんは。

そうなんですよ!この作品の著者、木下半太さんって
舞台の脚本とかも書かれているらしいです。
読めば分かると思いますが、ストーリー展開も何だか
舞台っぽいんですよ。

和田さんのwebサイトで和田さんやペリエのスタッフの方が
お薦めされている本ですから、ハズレはないかなって、
思ってチョイスしているのですが、本当に面白い作品でしたよ。

いつも、ありがとうございます。
Posted by penguin-oyaji at 2009年02月10日 23:25
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