2008年10月05日

本を読むと云う事(その5)「読書進化論」

Book-No.72


「読書進化論」


人はウェブで変わるのか。本はウェブに負けたのか。

勝間 和代 著


小学館101新書

このブログを始めた頃に、読書に関する本を何冊か読んで、


その感想などをまとめて書いていた時期がありました。


で、この秋、勝間さんや小宮さんが時を同じくして読書に関する本を


上梓されるという事で、私も久しぶりに「読書」について読んだり


書いたりしてみたいと思います。

さて、その第一弾は勝間さんが書かれた「読書進化論」です。

■本書のテーマ


今まで読んできた「読書術」の本って、基本的には


どうやって本を「読み」、そこから得たものを活用するか、という視点で


書かれたものが殆どだったと思います。

しかしながら、本書では、本を「読む」「書く」「売る」という書籍に関する


周辺事情までを網羅している点が特徴的だと思います。

また、サブタイトルにもあるように一貫してウェブ時代の中で


今後、読書あるいは出版事業はどうあるべきかという視点を持って


書かれているのに加えて、本書と連動したウェブサイトやブログ


そして音声コンテンツまで用意したというのが、革新的かと・・・・

私の仕事ぶりを称して、「実は壮大な社会実験をしているだけなのでは」と


見抜いたことがあります」(P187)

今回の「読書進化論」に関するいくつかの試みも、勝間さんが仕組まれた


壮大な社会実験」の一環なのでしょうね。

■本を「書く」


学生時代、活字中毒者であった私は、その当時はまっていた椎名誠さんの


昭和軽薄体とも言われた独特の文章表現を真似して、せっせと乱文を生産し


挙句の果てには「俺は将来、作家か、ルポライターになる!」と


今にして思えば、とんでもない勘違い野郎でした(汗)

そして今は、こうしてブログでまた乱文をせっせと書いている訳で、


思えば、全然「進化」してないじゃん!という状態な訳です。

《勝間式「相手がわかりやすく読みやすく書く」ための4つの技術》


技術(1)「自分の事例」「アンソロジー形式」を利用して親しみを持たせる


技術(2)「役に立つフレーズ」を必ず入れ、読書だけに体験を閉じない


技術(3)「共通体験」や「流通していることば」を使って行動を促す


技術(4)「コンテンツ力」と「編集力」で進化していく

このあたりの技術は、ブログを書くに当たっても相当、役に立つのでは


ないかと思いました。


ちなみに私がこのブログを書くのに意識している事が2点だけあります。

・読んで面白く、できれば相手のお役に立つようなことを書く


・他の人でも書けるような内容は、書かない

個人のブログとはいえ、ネット上で公開し日々、50〜100人くらいの方に


読んで頂いているようなので、一応コレでも読んでも面白く、


相手のお役に立つことを書こうと心掛けているのです。


が、いつ終わるとも知れぬ長文ブログですので、早晩呆れられて


見捨てられないように、これからも精進してまいります。


それまで、見捨てないでね・・・

それから「グーグル化」(※)などの中で勝間さんがよく「自分メディア」という


言葉を使われます。


勝間さんによれば、「自分の五感による実体験」=「自分メディア」という


意味だそうです。


(※)「効率が10倍アップする新・知的生産術ー自分をグーグル化する方法ー」

例えば本を読んでの感想や学びを、このブログに書くにしても


ありがちな、目次を書いて、amazonでの紹介文を書いて、と云うような事は


私がココで書かなくても、他のブログやamazonにアクセスすれば分かることですので、


それよりも、「私がどう感じたか」「私の体験に当てはめると、どう解釈できるか」という


私なりの「自分メディア」での視点を、出来るだけ多く書くようにしてきたつもりです。


ちょうど本書で書かれている「技術(1)」の考え方です。

ただ、いくら御託を並べても書く力が弱いのは事実ですので、


技術1〜4を参考に、これからステップアップしていきたいものです。

■本を「売る」


学生時代に書店で3年間ほどアルバイトをしておりました。


で、今でも感謝しているのは社員並みに仕事を任せてもらえて


最後の一年間くらいは学習参考書の担当をさせて貰えた事です。

自分が「これは!」と思った参考書や問題集はドカッと平台に積んで、


それが面白いように売れていくのを見る瞬間は「か・い・か・ん(by薬師丸裕子)」でした。


それが原体験となって、小売業の道に進むことになったのですが・・・

まぁ、個人的にそんな書店体験があるので、本書の中にところどころ書かれている


書店員さんたちのお話は、「そうそう!」と共感したり、「今でも昔と変わらないんだ」と


思ってみたりと、とても楽しく読めました。

私は、努力をせずに、「出版不況だから売れない」と嘆くのはよくないと


思っています。(中略)正直、私は自分でマーケティングを手がけてみたところ、


「本もかけた手間隙に応じて、普通に売れるじゃない」と思いました」(P184)

よく勝間さんは「書く努力の5倍、売る努力をする」という事を書かれたり、話されたり


しています。


自分の仕事に置き換えてみると、自分の努力を棚に上げて「不況だから」


「景気が悪いから」「近くに競合店が出来たから」と言い訳をしている事があり、


まさしく、売る努力を怠っていることに気付かされます。

勝間さんというと、マーケッターとして華々しい、カッコいいイメージがあり


本書の中でも「マーケティングの4P」やネットのブログやamazonとの


連動みたいな事も書かれていますが、


注目すべきは・・・


私は、出張のため、東京駅に行ったときに、例えば新幹線に乗るまで30分ある


とすると、丸善丸の内本店に行って、自分の本のポップを書いたりします。


ポップ1枚書くだけで売れるのでしたら、それはたいした手間ではありません


(P184)


かっこいい事ばかりではなく、こうした地道なこともやられている点でしょうね。


こうした地道な努力を自分の仕事の中にも落とし込んでいかないと・・・

そう言えば、和田裕美さんもブログを読んでいるとよく書店さんに行って


挨拶したり、ポップを書いているようです。

商品を並べておけば売れる時代は終わった!」とよく言われますが、


私を含め、過去の何もしなくても、そこそこ売れた成功体験に甘えている事を


素直に反省させられました。

■本を「読む」


勝間さんの多読ぶりは今更私がココで書くこともないと思うので、


その点は割愛させて下さいね。

以前に読書術に関する本を何冊か読んだときに、「本を読む技術」というのは


自分なりに理解したつもりでいました。


が・・・・


本書を読んで、あらためて気付いた自分の弱点が一つあります。

まず、概要を見て、本の全体像を理解し、その本のフレームワークを


つかまえにいきます」(P73)

次回の記事で書く予定ですが、小宮一慶さんが書かれた


「ビジネスマンのための「読書力」養成講座」でも、いかにして本を論理的に


読み解くかという事が主題の一つになっています。

そう、私の弱点は論理的理解力が弱い事。

少なくとも、論理的解釈をしようという意識が薄いので、読んだ話が


細切れでしかあたまの中に入ってこない事に気付いてしまったのです!!

ロジカルシンキングとか、論理性のことも勉強しようと思って


その手の本は10冊くらい買ってあるのですが、


ものの見事に数ヶ月間、床に積ん読状態です・・・

そういえば、紀伊国屋書店での講演会の時にも勝間さんが


本を読む時はフレームワークを意識するとよい」という趣旨のお話を


されていました。

ちょっと、これから本を読む時には少しフレームワークとか論理的解釈を


意識して読むようにしてみたいと思います。

■最後に・・・


最初の方に少し書きましたが、従来の「読書術」の本が


本を「読む」という視点で書かれているのに対して、


読む・書く・売ると本の周辺まで含めて立体的な視点で切り取っているところに


勝間さんらしさを感じました。


また、ウェブとの競合、棲み分け、連動というのも、


「ウェブ時代をゆく」(梅田望夫・著)とはまた一味違う視点で書かれているのも


面白かったです。

この秋、勝間さんは本書の他にも新刊を2冊(そのうち1冊は翻訳本)を


出版されているので、付いていくのがちょっと大変ですが・・・


どれも面白そうなので、全部読んでみようと思います。


(既に購入済みだし・・・)

明日(10月6日)は、「読書進化論」の講演会に参加してきますので、


また、勝間さんから色々と学んでこようと思います。

それでは、今日も最後までお付き合いくださり、ありがとうございました。

《参考図書》







posted by penguin-oyaji at 23:43 | Comment(2) | TrackBack(0) | 知的生産・思考力・読書術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ペンギンオヤジさん

こんばんは。連続コメントです。

勝間さんの読書進化論は昨日の講演会で初購入でしたので、本日の昼休みに一気に読破しました。

売る努力のところ、ペンギンオヤジさんが自分の思っていることをすべて代弁してくれています。
小売業で働いている自分にとって、真摯に受け止めたい言葉がたくさんつまっていました。


自分もこの本については、後日アップします。

更新ありがとうございました。

Posted by kaizokuou at 2008年10月07日 21:02
kaizokuouさん、連続コメントをいただき
本当にありがとうございます。

昼休みに一気読みですか?!
すごい速読力ですね^^

改革者はいつも外部からやって来る・・・とか言ったりしますが、
同じ業界でどっぷり浸かっていると、変な既成概念に染まってしまうのでしょうね。
勝間さんも、出版業界の外にいた事とマーケティングなどの
豊富な知識があったから、革新的な売り方にチャレンジできたのでは
ないでしょうか。・・・私たち小売業者の言い訳にはなりませんが。

kaizokuouさんが、どのような感想を持たれたのか、楽しみにしています。
Posted by penguin-oyaji at 2008年10月07日 23:40
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