2008年09月27日

「儲かる会社」を見抜いたら、儲かる自分か考えてみよう



Book-No,69


「儲かる会社はこうして作れ!」


1000社徹底取材でわかった「企業を強くする4つの条件」

木下 晃伸 著


講談社


ビジネス選書セミナー


木下晃伸先生に学ぶ!


「儲かる会社はこうして見抜け!」


1000社徹底取材でわかった「強い企業の共通点」


08年9月26日(金) 新御茶ノ水・総評会館にて



昨日、「儲かる会社はこうして作れ!」を読み終え、


そして今日、著者である木下先生の講演会に参加してきました!

だから今日は本の話と講演会の話しをまとめて書いてしまうのだ!


これでいいのだ!(by バカボンパパ)

■著者プロフィール


本に付いている帯に著者の顔写真が写っているのを見て、


「若いんだろうなぁ〜」とは思っていたのですが、


76年生まれの32歳!


ウギャ!」って思いましたね。


私よりも10歳以上も若いじゃないか!!


(あくまで自分の年齢は隠す・笑)

本には取材調査した会社は1000社とかかれていますが、


実際は2000社近くと、講演会でお話されていました。

24歳くらいでアナリストになられたということですから、


単純計算で1年に取材した企業が250社。


ほぼ毎日、どこかの会社に取材に行っていたという事になります。

講演会の最後に「靴底を減らした取材は嘘をつかない」と話されて


いましたが、そういう言葉を自信を持って話せるのも納得です。

聞けば、学生の頃から企業の分析や調査に興味をもたれていて


経済アナリストになったのも、「企業に訪問して、社長や役員クラスの


人から直接話が訊けるから」という動機からだそうです。

よく「人は人から学ぶ」と言いますが、若くして非常に多くの企業の


社長や役員と云った人たちから話を聞く機会を自ら作り出してきた


からこそ、木下さん自身の成長も早かったのかな、と思いました。

■儲かっている会社の4つの共通点


1、よき伝統がある


2、優れたビジネスモデルをもっている


3、人材の力をうまく引き出している


4、M&A(合併・買収)が巧みである

《よき伝統》


歴史は浅くても、「伝統」をしっかり築くことはできます。長短に違いは


あっても、どの会社もこれまでの歩みの中で様々な変革を経験して


きたはずです。その過程を通して培われてきたカルチャーやポリシーは


ビジネスの発展とともに「伝統」として後世に受け継がれていきます


(P23)

単純に「伝統」という事ではないんですね。


歴史と伝統が儲かる会社の条件であるなら、老舗百貨店が苦戦を


続けていることに対しての説明がつかないですもんね。

講演会でも企業を調査する時には、「創業」からその企業の歴史を


質問することに、8〜9割の時間を割くというふうに話されていました。

その企業が、どういう理念やビジョンを掲げて創業したのか、


そして今日までにどのように発展し、あるいは失敗から学んできたのか、


という事を知るのが重要なキーポイントなんですね。

《優れたビジネスモデル》


優れたビジネスモデルの一例として、本の中では花王が手掛けた


「一気通貫モデル」を挙げています。

一気通貫モデルというのは、よくSCM(サプライ・チェーン・マネジメント)


とか言われているビジネスモデルのことで、


メーカー・卸売・小売店という川上から川下までの業者が協力して


効率化を図るビジネスモデルのことです。

詳しくは本書に譲りますが、私個人的には少し異論があります。

私も仕事で花王さんとはお付き合いがありました。


確かにスゴイ取り組みだと思っています。


花王の卸部門である花王カスタマーマーケティングは色々なデータを


分析して、他メーカーの商品までも組み込んだ棚割を小売業者に


提案したり、売り場作りを応援して、確実に実績を上げています。

花王のこの取り組み自体に異論はありません。

異論があるというのは、小売店サイドのバイヤーに対して。


花王のこの成功事例に倣って、他のメーカーでも同じような取り組みを


始めているところが数社あるのです。


そうした優れた提案をしてくれるのを良い事に、無節操に提案を受け入れ


売り場を任せてしまっている小売店のバイヤー達。


(もちろん、全部が全部ではありませんが)

棚割を他社に任せるくらいなら、バイヤーなんか辞めてしまいなさい。


と、言いたい。


棚割を自分で考えずに、他社に任せるという事は、小売業ではなく


単なる「場所貸し業」でしかないと云うのが私の持論です。


そして、そうやって棚割を任せ続けることによって小売業の力は


確実に弱くなっていくと思っています。


(だって、自分で考えることをしないのですから、当たり前ですよね)

他社と協力するのが悪いと言っているのではありません。


自分で考えなければダメだと言いたいのです。

バイヤーたるもの、自分で仮説・検証くらいは考えて行動できるようで


なければ、ダメです。

スイマセン、ついつい熱くなってしまいました(汗)

■日本の自動車産業の未来とグローバル競争


講演会では、自動車業界とネットビジネスの企業に関しての話が


中心でした。その中で、印象に残った部分について書きたいと思います。

ここ最近、経済ニュースでトヨタが減益になるという話がよく取り上げられて


いますが、主要因としては「北米市場の低迷」と「原材料高」。

しかし、木下さんのお話しのニュアンスとしては


「北米市場の低迷」ではなく、「北米一辺倒のツケ」という言い方をされて


いました。


今やグローバル競争の主戦場はBRICsといわれる新興国。


その新興国でのトヨタの業績といえば、


例えば、インド国内の自動車メーカーのシェアでは


1位:マルチ・スズキ(日本の軽自動車メーカのインド法人)


2位:タタ・モータース(インドの自動車会社)


3位:ヒュンダイ・インディア(韓国のヒュンダイグループ)


と続いて、トヨタの現地法人であるトヨタ・キルロスは最下位!


つまり、インドではトヨタは勝てていない!と云う事ですね。

日本国内は人口減少に加えて、若者の車離れで自動車販売は低迷を


続けていますし、頼みの綱であった北米市場も景況感の悪化と円高という


ダブルパンチ状態。


「大丈夫か、トヨタ!」って感じです。

内需はジリ貧。


海外は負け戦。

トヨタに限らず、国内、海外で苦戦をしている日本の企業は多いと思いますが、


そろそろ本気で新興国での競争モードにシフトしないと


日本企業は揃って、競争力が低下していってしまいますね。

今、日本経済はマイナス成長の時代に入りつつあります。


木下さんのお話では、景気には波があるので、5年タームくらいで


好況と不況が繰り返されるそうです


そして、今後3〜5年くらいは日本の景気は落ち込むと考えられる。

ただ、マイナス時期に次への成長の種があるとも話されていました。

と言うことは、これからの数年間、


日本企業にとっての課題は、どうやって新興国での競争に勝っていくか


という事になるのでしょうか。

■取材の現場で必ず聞くこと


木下さんが企業に取材に行ったときに必ず質問する「必須7か条」が


あるそうです。

【ビジョン】企業としての大義名分、存在意義があるかどうか


【ヒストリー】誇るべき歴史があるかどうか


【ノウハウ】競合他社としのぎを削るレベルかどうか(競争力があるかどうか)


【カスタマー】どれだけの顧客が応援してくれるか


【コントロール】自社で利益をコントロールできるか


【セクター】利益があがる業種や業態か


【キャッシュ】財務分野の心配はないか

講演会では、この7つの要素が無い企業は「脆い」とも話されていました。


その時に引き合いに出して話されていたのが、かつての「ライブドア」。


もう失敗事例というと、必ず出てきますね・・・・

私個人としては、上の7か条を自分個人に置き換えて考えてみると、


面白いのではないかと感じました。

【ビジョン】自分の人生の意義は何か(ミッションステートメントが明確か)


【ヒストリー】今日の自分に、誇るべき歴史や失敗から学んだことはあるか


【ノウハウ】他の人と比べて、自分自身の競争力はあるか


【カスタマー】自分の事を応援してくれる人がどれだけいるか


【コントロール】自分の収入を会社に依存してはいないか


【セクター】自分は稼げる得意分野を持っているか


【キャッシュ】貯蓄、財産面での余裕はあるか

この本に書かれている大企業の成功事例、失敗事例を表面的に読むだけだと、


どこか他人事のようにして受け流してしまいがちだと思うのです。

木下さんも講演会で「成功事例を自分のものにできるかどうかは、個人次第」と


話されていましたが、企業にも法人という人格があると考えれば、


企業事例を自分個人に当てはめて考えることも出来る筈ですよね。

企業を見抜く目を持つのと同時に、企業の姿から自分個人を顧みて


自分の成長の種を探すことも大切なことだと感じました。

本当はまだ、書きたい事もあるのですが・・・・


既にかなり長文になっていて、相変わらず自分の構成力の無さを実感しつつ


今日はこのへんで。

いつも、ありがとうございます。



posted by penguin-oyaji at 08:47 | Comment(4) | TrackBack(0) | 講演会・セミナー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
とっても良い記事ですね!
棚割を他社に任せてしまうようなら小売りの力は確実に弱まる、なるほどです。いくら良い提案でも仮説検証もせず自社で考えなくなったらお終いですよね。
また、ビジョン、ヒストリーなど7つの要素を自分自身に当てはめてみるのもなるほど!と思いました。早速やってみようと思います!!
Posted by 二代目 at 2008年09月27日 11:08
二代目さん、こんばんは。

いきなり、お褒めの言葉ありがとうございました!!

棚割りの件はついつい熱くなってしまいました。
でも、本音で書いた通りだと思っているのです。
ラクして売り上げても、自分の実力が上がっていないのなら、
単なる徒花ですものね。

「7か条」の部分。反応して頂いて嬉しいです。
実は、あの部分は二代目さんに役に立つ情報かなぁって思って、
書いたんですよ^^
個人としても、これからの経営者としても必須の条件だと感じたもので。

いつも、コメントを頂き本当にありがとうございます!!
Posted by Penguin-oyaji at 2008年09月27日 20:33
ペンギンオヤジさん

こんばんは。

棚割の件ごもっともです。
うちの店はそんなことはないでしょうが一応確認しておきます。

そして7つの要素を自分に当てはめて考えるというもの面白いですね。なんか、二代目さんとコメントが一緒ですがパクったわけではありません。(笑)

この講演会、メルマガで気になっていたのでShareして下さってありがとうございます。
Posted by kaizokuou at 2008年09月28日 22:13
kaizokuouさん、こんばんは。

棚割りの件、ほんの一握りのバイヤーであったり、店長なんですけど、
他社任せにしてしまっている人がいて、いつも疑問に感じていたんです。

7つの要素も実は、このブログを書いていて突然、
個人に当てはめて考えてみるのも面白いかも・・・と
アイデアが降って来たんですよ(笑)
講演会の現場では、単に「へー」と感心しているだけだったんですけど・・・

藤井さんのところでは、けっこう幅広く色々な著者のセミナーを
開催ししてくれるので、私も最近は参加回数が増えてきました。

いつも、ありがとうございます。
Posted by Penguin-oyaji at 2008年09月29日 00:09
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